北海道/幌尻岳
- GPS
- 27:00
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 1,323m
- 下り
- 1,322m
コースタイム
18:13幌尻山荘
8/21 幌尻山荘5:58----7:21命の泉7:40----10:08幌尻岳----10:45命の泉----
12:00幌尻山荘13:00----14:05四ノ沢出合----15:15取水口15:45----17:15ゲート
----日高山荘
天候 | 8/20 曇 8/21 曇(風強し)のち晴 |
---|---|
アクセス |
写真
感想
(高田感想)
8/20朝、前日に小樽観光を楽しんで札幌に泊まっている福山夫妻を拾って千歳空港
へと向う。後藤さんが乗ってくる飛行機の航空会社を間違えていたのだが、携帯電話の
おかげで無事合流することができた。
この日、ぼくが一番感心したのは、みんなの荷物がとっても少ないことである。実は4
人分の縦走装備+αをぼくの乗用車に全部積めるだろうかと心配していたのだが、幸い杞
憂に終わってよかった。北海道ではほとんど(というよりすべて)の山行のアプローチ
が車なので、車止めまではみんなどっさり荷物を持ってくる。林道終点でC0ともなれ
ば、C0専用のテントやらシュラフやらコンロやら、下手すると実際にかつぐ荷物の倍
の荷物にもなろうか。考えてみれば今日はみんな電車利用の多い内地の人方なので、ア
プローチのパッキングも完璧のようだ。少し見習わなければ。
今日のうちに幌尻山荘に入る必要があるので、とり急ぎ千歳→日高方面へと車を走らせ
る。途中コンビニで電話して山荘の予約状況を確認したところ、明日は一杯だが今日は
ガラガラとのことでほっとする。
林道車止めに着いてみるとなるほど車は少ない。
ルートは山荘→戸蔦別岳→幌尻岳→山荘→下山 を2日で歩く予定だったが、同じルー
トを1日で歩いた記録もあることから、明日下山することにする。
食糧を置いていくので、無理そうだったら山荘〜幌尻ピストンで降りてくるということ
で林道を出発した。
札幌にきて1年近くたち、道内の山も結構色々登ったが、ぼくにとってはやはり日高の
魅力は図抜けて大きい。
急峻な山並みを幾重にも連ねたこの山脈は、心無い人たちの安易な入山を拒んでいるか
のようであり、しかしその未知なる雰囲気と美しい山容は、われわれの遊び心を刺激し
て止まない。まさしく山屋の血がさわぐのである。
日高には「普通の尾根道」から登れる山はごくわずかしかない。たいていの山は長い林
道歩きがあり、多かれ少なかれ沢を詰めることになる。今回の幌尻・額平川コースも林
道終点〜山荘までは、滝がないだけの、立派な沢登りルートであった。経験者ならなん
ということはないのだが、初心者である福山夫妻、特に沢靴が手に入らずカヌー用のシ
ューズに無理矢理わらじをくくりつけて歩いたとこさん(よくもまあ、あんなので歩け
たねえ)にはつらいものがあったと思う。足まわりについて事前にもっときっちりアド
バイスしておくべきだったと反省している。
ともあれ、幌尻山荘に着いてみたら聞きしにまさる立派な小屋で、炊事用具から毛布か
らなんでもそろっている。内地と違って北海道の山小屋はいわゆる避難小屋的なのが一
般的だから、これはほんとにすごいと思った。しかも、客は他に2名のみ。これで一泊
1000円とは…安い!
2日目朝、天気もあまりよくないので、長い戸蔦別コースはあきらめて幌尻ピストンと
する。空身でぐんぐん高度をかせぎ、3時間くらいで山頂に着いた。後藤さん、49座
目おめでとうございます。しかし展望はまったくきかない。風も強くて、去年夏の大山
とほとんどおんなじだあ。ただ、途中の稜線ではお花畑が思ったより見事で、せめても
の慰みとなった。
コース変更は正解だった。この天気なら戸蔦別からの眺望も七つ沼カールも望めなかっ
たし、その日のうちに下山するのも困難だったろう。
山荘に戻り身支度をしてまた額平川を下降する。下山中、40名くらいの大パーティに遭
遇した。ははあ、今晩山荘が満員になるというのは彼らのおかげか。装備から察するに
内地の人たちのようだが、徒渉訓練のようなことをやりながら、なかなか大変そうだっ
た。
山荘を出てから4時間あまりで車止めゲートに到着。さて、1日あまった日程をどう使
うか。とりあえず日高町の沙流川温泉によってから、チロロの溜まり場である日高山荘
へと向う(※)。
幸か不幸かこの日はチロロの役者がそろっており、しかもわれわれが着いた頃にはみん
なすっかりできあがっていたものだから、カモのメンバーにはちょっと辟易させてしま
ったかな?ぼくとしては会の雰囲気を知ってもらえて望外の喜びであったが・・・・。
8/22早朝チロロのメンバーは山へヤブこぎに出かけていった。
日高町と結託した新ルート開拓の一環である。前夜カモのメンバーにも熱心にお誘いが
かかったが、丁重にお断りし、われわれは朝寝坊だ。
今年6月にオープンした日高山脈館など、予定外の日高町観光をすませて山荘に戻り、
昨日チロロで用意してくれていたけど食べられなかったジンギスカンをやっつけようと
準備していると、早くもチロロの面々が引き上げてきた。ピークには至らなかったよう
だが、結構なヤブをこいだらしくみんな充実した顔つきであった(ちょっとうらやまし
いぞ)。8人で3kgのラム肉をやっつけて山荘をあとにした。
福山夫妻の今夜の宿である支笏湖温泉に着いてみたら、なんと日帰り客が入れるのは1
7:00までということで、頼み込んでも入れてくれなかった(ケチ)。最後の温泉を
楽しみにしていたのにショックが隠せない後藤さんを空港で見送って、今回の北海道ツ
アーは終了した。
「山に雨はつきもの。山頂で晴れたらもうけもの」といつも思っているぼくとしては、
ふつうなら今回の山行で展望に恵まれなかったことはさほどの落胆ではないのだけれ
ど、他の3人が日高の眺望を満喫できるのはいつ?と考えるにつけ、さすがに今回のガ
スは残念であった。
これにこりずに、またご来道ください。冬の日高もいいよ。
−
以 上 −
※ 知らない人もいると思うので
ぼくはいま「童人チロロの風」という札幌の山岳会で活躍(?)しています。
日高山荘は会のメンバーの一人が日高町の偉いさんをたぶらかして(?)立派な家屋を
格安で借り受けたもので、チロロが北日高に入るときの拠点になっています。
ちなみに会の名前は北日高のチロロ岳からとったもので、くしくもこの山荘の脇には、
チロロ岳を源頭とするチロロ川が流れ、今は千栄(チサカ)と呼ばれるこの地域は、か
つては「チロロ」と呼んでいた場所なのです。
余談ながら、日高山荘で前泊するとついつい朝まで飲んでしまい、二日酔いでふらふら
しながら山に入ることしばしばです(よくないことと毎回反省はしてるのです
が・・・・)。
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