虎塚古墳とひたちなか市ジオサイトツアー
- GPS
- 06:40
- 距離
- 42.6km
- 登り
- 147m
- 下り
- 144m
コースタイム
- 山行
- 6:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:40
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
自転車
|
写真
感想
最近、後藤守一氏の関東古墳研究について話を聞き、その関連で冠頭の著名な装飾古墳である虎塚古墳がこの時期公開されるというので、ひたちなか市まで出かけてみた。那珂湊駅にレンタサイクルがあるというので、チャリを刈り、そこから虎塚古墳、平磯海岸ジオサイト(白亜紀地層)、ひたち海浜公園と走り、最後に馬渡埴輪製作遺跡を見学して、那珂湊駅まで周回するチャリ古墳巡りとなった。徒歩ならば虎塚古墳に一番近い中根駅では文化財週間の虎塚古墳見学の登りが立っており、学生グループが出発準備していた。
那珂湊駅で下車し、まずチャリ選定に一苦労、何台か乗ってみて、ブレーキの具合や乗りやすさを確かめて選び直す。海浜鉄道南側の38号線をしばらく走り、すぐ鉄道の北側に出て245号線を北上してからひたちなか有料道路のひたちなかインターチェンジ手前で東水戸道路を渡り、虎塚古墳方面に下ったが、地形や道が複雑で、よく理解できていなかったために、この道鶏はよくなかった。やはり中根駅付近から行けば、文化財ウィークの登りも立ち、地形的にもわかりやすく、いきやすかっただろう。方向が良く分からず、道に迷って何度も坂を登り下り、行ったり来たりして、ようやく十五郎横穴墓らしき斜面の穴のようなものを見つけて、その方向に進んだら、別の見学者らしき人が車から降りて歩いていたので、尋ねると、十五郎横穴墓らしかった。
ブルーシートが掛けてあるので発掘中なのかと尋ねられたが、古いシートなのでおそらく古い発掘跡ではなかろうか??この隣の横穴墓群の崖手前に十五郎横穴墓の説明板があった。ひとしきり見学、撮影し、さて、どうやって虎塚古墳に行ったらよいのか?先の車の人によれば、すぐこの斜面の上の丘陵の上だと言われたので、そのまま斜面伝いの細い坂道をチャリを押して進むと、どうやら虎塚古墳に直接通じているようだ。虎塚古墳の入口に出ると、受付があり、そこで入場チケットを 買うと見学の順番の整理券となっている。順番待ちが20〜30分あるようだ。
上の古墳前のテントで順番待ちの間、担当者が簡単な説明をする。中々順番が来ないので思い思いに質問をする。虎塚古墳発見は
「本郷川右岸の台地上に築かれた前方後円墳です。全長56.5m,後円部直径32.5m,高さ5.7m,前方部幅38.5m,高さ5.2m,前方部が発達した古墳時代後期古墳の特徴を持っています。昭和48年(1973年)8月16日に発掘が開始され,9月12日,後円部の凝灰岩製横穴式石室内に保存状態が良好な彩色壁画が発見されました。壁画は凝灰岩の表面に白色粘土を塗り,ベンガラ(酸化第二鉄)で連続三角文や環状文などの幾何学文と,靭(ゆぎ)・槍・楯・大刀など当時の武器や武具等の豊富な文様が描かれています。石室の内部からは成人男子の遺骸の一部と,副葬品の小大刀,刀子(とうす),鉄鏃(てつぞく)などが出土しました。墳丘の特徴や出土遺物から,古墳時代終末期7世紀初め頃(約1400年前)に造られたと考えられます。昭和55年に公開保存施設が完成し,春と秋には石室壁画を一般公開しています。」
と、ひたちなか市のHPに出ている。高松塚古墳の少し後に発見され、高松塚では壁画にカビが出て、壁画を外に運び出して修復保存処理がなされたが、虎塚では綿密な調査により、現地でのそのまま保存・公開施設を作ることができた。ただし、玄室の正面入り口ではなく、横から入る見学施設を作り、温度や湿度を厳重に管理してガラス越しに壁画を見るように工夫された。当時の調査、保存研究を行った市の担当者や、大学研究者らが心血を注いで完成させた仕組みのようだ。順番が来て中に入り、壁画を見学、凝灰岩の切石組の壁に白色粘土を塗り、ベンガラで赤く塗られた様々な模様を見る。正面の二つの大きな丸はお墓を守る魔除けの目、三角の連続模様などの幾何学模様の他、靫、槍、刀、馬具などの武具が描かれ、お墓を大切に守る気持ちが伝わってくる。
見学を終え、近くにある埋蔵文化財センターで出土品など当時の様々な遺跡出土品を見る。十五郎横穴墓群から出土した太刀から、おそらく虎塚古墳と十五郎横穴墓とは関係が深く、前方後円墳と埴輪の時代が過ぎ、薄葬令が出た後の簡素な墓制の時代でも数少ないながら豪華な副葬品が出ていること、装飾があることなど、中央貴族と結びつきの強いこの地域の有力者の姿の一端が明らかになっている。
さて、古墳を後にして、那珂湊駅まで戻り、昼食をとる。B級グルメとして名高い那珂湊焼きそばを初めて食べる。記念に一枚写真を撮る。特に驚くような焼きそばでもなく、普通の感じなのだが、どこにその特徴があるのかなーー??発祥店といわれる「喰い道楽 すみよし」という店でいただいた。
ここから那珂湊漁港に出て海岸沿いの道を北上、平磯海岸の中生代ー白亜紀の地層の出ている海岸を撮影しながら進む。しばらく地層を眺めながら進むと、平磯ジオパークの案内板が出てきた。異常巻きアンモナイトやら、砂岩泥岩互層の岩礁、水中土石流跡やら、逆転地層のスランプ構造など、いろいろ説明がなされているが、どこにそれがあるのか、専門家と歩かねば見つけられそうもない−―釣の人は時折見かける蛾、下に降りるのも危なそうだーー。
平磯海岸中生代地層の北端付近のホテルニュー白亜紀あたりから海岸線に沿ってぐるっと回り込んで酒列磯前神社に出て、その先からひたち海浜公園方面に下る。阿字ヶ浦海水浴場を右手に見ながら海浜公園の一角に出る。ここからさらに北上して、砂丘口方面から砂丘の地形を見ながら公園内に入る。入園料を払い、チャリを押してサイクルセンターから自転車道に出て、砂丘ガーデンを一周、砂丘の風景と植生を見学、ここは歩道と自転車道が完全に分かれていて、走りやすい。サイクルセンターに戻り、見晴の丘に向かう。今はコキアという植物の紅葉シーズン、すこし遅かったので真っ赤ではなかったが、きれいな赤色をしている。さらにコスモスも咲き、大勢の観光客が丘に登っていく。自転車を置いて丘に登り撮影。天気も良くほぼ快晴なので青い空と紅葉のコントラストが美しい。時間が押しているので、撮影後南ゲートから公園を出て、まっしぐらに馬渡埴輪製作遺跡公園に向かう。埴輪製作遺跡は埋め戻してあり、窯跡、工房跡、住居址、粘土採掘跡などの看板があるのみだーー。手前の谷沿いには花ショウブが植栽され、梅雨時はにぎわうのだろうーー。遺跡公園を一通り撮影し、次の電車に間に合うよう那珂湊駅まで一気に走る。なんとか15時50分の電車に間に合い、チャリを返却して電車に飛び乗り、帰宅の途に付いた。、
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