冬凪の富士山剣ヶ峰(須山口)

2025年01月11日(土) [日帰り]

• GPS: 10:49
• 距離: 18.7km
• 登り: 2,353m
• 下り: 2,354m

コースタイム

日帰り

• 山行: 9:43
• 休憩: 1:02
• 合計: 10:45

距離 18.7km 登り 2,353m 下り 2,354m

4:11 水ヶ塚公園
4:38 4:38 須山登り一合五勺
5:18 5:19 御殿庭下
5:40 5:40 御殿庭中
6:03 6:03 山体観測装置
6:07 6:07 宝永第二火口縁
6:15 6:15 宝永第一火口縁
6:38 六合目雲海荘
6:43 6:50 宝永山荘
7:30 7:37 新七合目御来光山荘
8:04 8:10 元祖七合目山口山荘
8:42 8:53 八合目池田館
9:27 9:36 九合目万年雪山荘
9:56 10:03 九合五勺胸突山荘
10:26 頂上富士館
10:29 10:30 富士宮口頂上
10:32 10:32 頂上富士館
11:04 11:04 富士山
11:13 11:14 三島岳
11:18 11:23 富士宮口頂上
11:35 11:35 九合五勺胸突山荘
11:48 11:48 九合目万年雪山荘
12:04 12:08 八合目池田館
12:36 12:36 元祖七合目山口山荘
12:53 13:01 新七合目御来光山荘
13:17 富士宮口新六合目
13:23 13:23 宝永山荘
13:29 13:30 宝永第一火口縁
13:34 13:34 宝永第二火口縁
13:52 13:52 御殿庭中
14:05 14:05 御殿庭下
14:38 14:38 須山登り一合五勺
15:00 ゴール地点

天候

☀️
気温マイナス25℃
冬の富士山は風速30mが普通ですが、この日は昼前に一桁まで下がりました。最高のコンディションでした。

アクセス

利用交通機関：

自家用車

水ヶ塚公園に駐車
冬はガラガラ

コース状況／危険箇所等

1800mから積雪あり。
1/6に降雪があって全体的に白い富士山でした。７～8合目は踏み抜きが多かったですが、その他はよく締まってアイゼンが効く雪でした。
雪山の状況はすぐに変わるのであまり参考にせず、積雪状況や風の強さに応じて適切なコースを行ってください。

写真

1/11 4:11

ここまで雪なし
水ヶ塚公園に駐車してスタート
トイレが温かくてホッとする☺️

1/11 4:12

石がゴロゴロしているが出だしは傾斜が緩い
道路を挟んで登山口

1/11 5:04

1800mくらいから雪が出てくる

1/11 5:45

雪というかアイスになってるのでチェーンスパイクをつけました

1/11 6:05

森林限界突破
白くて明るくて感激

1/11 6:47

日の出は6合目で休憩中に見た

1/11 6:58

染まる

1/11 6:58

テカテカ

1/11 7:28

7合目の小屋でも休憩
小屋の陰に入ると風がこない
朝のうちは寒かった

1/11 7:28

宝永山より高いところにきたかな

1/11 8:52

富士宮ルートは箱根と伊豆半島がよく見える

1/11 8:55

鳥居がたくさん

1/11 9:13

富士山のシュカブラ

1/11 9:13

すごい発達の仕方

1/11 9:42

シュカブラアップ1
いくつもの層になってるなあ

1/11 9:42

シュカブラアップ2

1/11 9:43

山頂部が見えた

1/11 9:57

息が苦しい
寒いのもあって心拍も上がる

1/11 10:07

アイゼンがよく効きました
ここの雪の量が増えてかつアイスバーンになっておまけに爆風が吹いていたらと思うと震える

1/11 10:30

ようやく到着

1/11 10:30

剣ヶ峰に行きましょう

1/11 10:32

冬に来られるとは感激
この日は非常にいいコンディションで風が弱かった

1/11 11:04

夏は並んで撮った場所
今日はまだ誰もきていない

1/11 11:03

お鉢も白い

1/11 10:57

風が弱いので写真タイム

1/11 11:05

また来ることはあるだろうか？
いい思い出になりました

1/11 11:04

富士宮・御殿場の山頂方向

1/11 11:24

下ります

1/11 13:30

白くなった宝永山を横目に

1/11 15:02

無事に水ヶ塚公園まで戻りました

撮影機器：

iPhone 15 Pro Apple

感想

きょんしー

冬の富士山というとどんなイメージだろう。僕の場合は、とにかく爆風で危ないところという印象。よく知らないけど怖いのでいままで登ろうと思ったことがなかった。

この三連休は白峰三山の縦走を最初考えていた。ところが日曜日の天気が微妙で予定を組みにくかった。土曜日は太平洋側で好天になりそうだと思って調べていると、富士山の風がめちゃくちゃ弱い。水曜なんて風速45mの予報なのに土曜は風速一桁になる時間もある。これはチャンスなのでは。

富士山のことはあまり詳しくない。調べるとどうやら冬は須山口か御殿場口から登られることが多いようだ。最近の記録を10個くらい読むと、雪の量の関係か最短の須山口から登られているのでそれに倣って行くことにした。
あとで現地で出会った人によると、須山から富士宮コースに入るこのルートは西風の影響を受けやすいのだそう。尾根の向こう側の御殿場の方は風が入りにくく、吉田は雪崩の可能性があるということだった。その方は20回ほど冬の富士登山をしていて、4回中3回くらいは爆風で撤退するそう。下からの風で身体が浮いてしまうらしい。

シビアな雪山に行くときは数日前から怖さを感じることがある。急傾斜でアイゼンもほとんど刺さらないアイスバーンが出てきたらどうしよう、そんな場所で予想外の強風が吹いたらどうしよう、下山するときにガスが入って視界がなくなったらどうしよう。いろいろだ。

山野井泰史・妙子夫妻のドキュメンタリー映画『人生クライマー』が公開されたとき、映画のイベントで泰史さんがマカルー西壁を振り返って服部文祥さんに話していたエピソードが印象的だった。翌日のマカルー西壁を考えてベースキャンプの山野井泰史ははらわたが腐るような恐怖を感じていたそうだが、服部文祥によるとその恐怖はレベルが高すぎるが故に起こる恐怖だという。山野井には最も難しいとされるマカルー西壁の中で次々に現れる困難が具体的に想像ができてしまい、その中を一人で登っている自分をすっかりシミュレーションできてしまうからこそ怖いのだという。

ところで、きょんしーはメンタルヘルス関係の仕事をしているのだが、よく似た感情である恐怖と不安の違いは何かというと、その対象が具体的であるかどうかというところがポイントとされている。どちらがいいとか悪いとか本来あるものではないが、こと登山に関していうと漠然と不安を抱くよりもしっかり対象をイメージして正しく恐怖することが大切かもしれない。自分のレベルではまだまだ漠然とした不安になっている😓　怖がるのにも経験と技術がいるということなのかもしれない。

さて、水ヶ塚公園に到着して駐車すると、そんな不安はどこかへ消えた。歩き始めると山に集中する。どこかで見たような景色の樹林帯を抜けると、まだ暗い夜の中に白い富士山が輝く。予報通り風は弱い。1/6(月)に降った雪で岩の露出は減っていた。雪は締まっているがアイゼンがよく効くのでアイスバーンというほどではない。去年に槍ヶ岳の肩で経験した1mmしか刺さらないような悪い場所はない。これなら対応できる。

とはいえ、富士山は森林限界を超えてからが長い。冬の過酷な気象に晒される区間が長いのがやはりこの山の特徴だろう。南アルプスでは縦走しないと同じことは起きない。高度の影響で低酸素にもなるので呼吸も苦しい。

剣ヶ峰に着いたときは雲ひとつなく、風も穏やかで最高のコンディションだった。こんなことはもう経験できないかもしれない。せっかくなので記念写真を何枚か撮った。

下りではちょっとした失敗。耳が痛いのでゴーグルの締め付けを緩めたら緩みすぎてしまっていた。息苦しく頭痛がして高山病みたいになり、しかも下っても下っても治らないから何事かと思っていたら、ゴーグルのノーズパッドで鼻が圧迫されていたというオチ😂　外したらすごく呼吸が楽になった。これに気づかないってどういうこと？　面倒くさがらず装備をしっかり点検しましょう🥺

また冬の富士山に来ることはあるだろうか？　こんなにコンディションの良い日に登ってしまったものの、普段の厳しい富士山も経験してみたい気もする。それはもう少し恐怖と乗り越えるイメージができてからにしてみよう。

コメント

クロシン

きょんしーさんも、厳冬期の富士山🗻に行かれたのですね〜😇
こんなコンディション良い日に行けて良かった🎶
しかし、風が弱かったのは羨ましいです。
自分の時は過去イチ寒い🥶参考でしたよ。

何にせよ安全登山ですねッ‼️

この時期に白峰三山を攻めるのは、なかなか出来ない事ですが、自分ならヘタレで怯えてしまいますよ💦

厳冬期のソロはメンタルが試されますね。
天気、体力、ルーファイ、メンタルと何かと無積雪期とは大きく違いますね。

きょんしー

クロシンさん
ありがとうございます！
クロシンさんの記録も参考にさせてもらいました🙇🏻‍♂️僕が入った日は風が弱くてまるで別の山だったと思います。
厳冬期は怖さがありますね。クロシンさんみたいに経験があったらいろいろなシチュエーションも対応できちゃいそうですけど🤣