金草岳へ 楢俣川〜桧尾峠を越えて


- GPS
- --:--
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 1,024m
- 下り
- 1,024m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
去年、田代尾根から冠山峠を経由して金草岳を目指したが、体力切れと時間切れで途中敗退。今年は楢俣川から桧尾峠へ登る尾根でアタックしてきました。
結果、桧尾峠への尾根の雪庇の通過に苦労しながらも、快晴の天気で山頂に辿り着きリベンジ完了しました。
・・・が、山頂手前で雪庇のクラックに自分の不注意で転落。怪我もなく無事に脱出できましたが、一歩間違えれば脱出不能になっていたかもしれない出来事もあり、雪山単独での怖さを改めて思い知った一日となりました。
【楢俣川〜桧尾峠】
国道417号からスノーシュー装着しての林道歩きで、脛ぐらいまでのラッセル。
危険な片斜面はなかったので、スムーズに渡渉点に到着し難なく尾根に取り付きました。
尾根はP915までは急な登りで深くて膝下のラッセル。
P915の先がヤセ尾根に急角度の雪庇が連続です。
アイゼンに履き替えたほうが万全ですが、そのままスノーシューで雪庇を切り崩しながら突破。
【桧尾峠〜白倉岳】
桧尾峠から一旦コルに下り、去年の敗退地点。ここから白倉岳へ200mほどダイナミックな雪稜を登るが、上を見上げると登れるのか不安になります。
上へ登るにつれ雪面はクラスト気味に。
パイプフレームのアトラススノーシュー「スノーラン」ではやや不安定。
なるべく柔らかい雪面を拾いながら登ります。
雪庇のクラックが目の前に見えてきたので、谷側へ回避。
回避した箇所はクラストしているのでスノーシューのわずかな爪を利かして直登。
ここの下りはアイゼンが必要。
【白倉岳〜金草岳】
絶景の白倉岳に登り上げると本峰の金草岳が初めて見えて感動です。
コルに下り金草岳を見上げると、雪庇のクラックがハッキリと。
ライン取りをイメージしながら最後の登りへ。
山頂直下・・・
クラストしていない箇所を探しながら左足を置いたところ、いきなり体が宙に浮いたと思えば次にドスンという衝撃が。
何が起きたのか分からず、起き上がって周りを見れば両側に雪の壁と笹の地面が・・・幅1mちょっとの雪壁に囲まれた空間。
クラックに落ちたことに気付きました。
以外と恐怖とか不安とかはなく、逆に広くて暖かい空間だとか思ってました。
どこも痛いところはなく、自分の身長程度の高さから落ちたと認識。
手を伸ばせば雪面に手が届くので脱出はできると冷静に思いました。
ピックストックで雪壁にステップを作り、両側の雪壁に手を突っ張りながら脱出。
転落から5分で金草岳山頂に到着。
正直、リベンジ達成の嬉しさや景色の素晴らしさの感動は薄れてしまい、時間が経つにつれて、起きた出来事の重大さが分かってきて、素直に喜べませんでした。
その後、気を取り直して白倉岳の景色のいい所で昼休憩。
少しづつやり遂げた感を味わうことができました。
下りはクラスト斜面をアイゼンで安全に下降し、再びスノーシューで登ってきた尾根を下り、無事に林道に到着。
暗くなる前に下山完了しました。
下山後・・
落ちた個所の写真をよく見ると、山頂付近から小さなクラックがこっちに伸びているのが見え、さらに雪面に隠れたクラックのような窪みが続き、自分の落ちた穴。そして下方にまた小さなクラックが。
しっかりと観察して、上と下のクラックを線で繋げば途中に雪に隠れたクラックがあるのが予測できる感じ。
完全に自分の観察不足の不注意で、安易に歩いていたと反省。
クラスト斜面を避けて足元ばかり気にしていて周囲が見えていなかったのと、疲れもあり集中力が途切れて、クラックに対する意識が薄れていたことが、踏み抜き転落に繋がったのだと思います。
落ちた個所がたまたま広くて浅かったので自力脱出できただけで、狭く深いクラックに落ち、挟まって身動きが取れなくなっていたと思うとゾッとするばかりです。
今目の前にあるリスクは何かを常に考えて行動しなければいけないと改めて思うのと、単独での雪山の危険性をしみじみと思い知った金草岳でした。
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