大黒山~東峰☆静寂とパノラマのプナの回廊


- GPS
- 04:53
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 629m
- 下り
- 631m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
この週末は土日のいずれも広範囲にわたって晴天の予報である。気温もかなり上昇するようであり、近畿圏内で雪山を訪れるの今季、最後の機会になろうかと思われる。K氏より横山岳への山行のお誘いを頂くので、家内と共に同行させて頂くことにする。
K氏に同行されるF氏がyamapで横山岳は雪庇が今にも崩落しそうな状態という情報を得られたようで、大黒山をご提案させて頂く。大黒山は国道から山頂までは2時間とかからず、山頂から東峰にかけて伸びるアップダウンの少ない尾根にはブナの回廊が続き、快適な稜線歩きが堪能できるところだ。
先週末と同様、ラジオからはこの日も快晴の天気予報が流れてくる。京都の舞鶴や兵庫の豊岡では24℃の予報であり、ほぼ夏日に近い。湖北のあたりでもかなり気温が高くなることだろう。先週にも増して空気は霞んでおり、対岸の伊吹山や霊仙山の輪郭すら確認することがままならない。大陸から流れ込むpm2.5によるものだそうだ。
木ノ本からR365を北上すると、周辺には雪は全く見当たらない。椿坂の集落が近づいたあたりでようやく道路の周辺にはチラホラと雪が現れる。椿坂トンネルを越えると道の両側には一気に1mほどの雪の壁が現れ、車の中からも歓声が上がる。積雪期においては毎度のことながら、このトンネルの前後での雪の量の違いには驚かされる。
トンネルの北側には道路余地が除雪されている箇所がある。取り付きの尾根の先に程よい場所に駐車するためのスペースを見つけることが出来る。尾根の取り付きは最初は植林の急登であるが、わずかばかりの植林を抜けるとすぐにも自然林の歩きやすい尾根となる。ヤマレコでは時折、山スキーのレコが上がっているが、尾根上にはトレースやシュプールの類は一切見当たらない。
標高550mを超えるたあたりでブナが現れるようになる。標高700mあたりになると尾根の斜度も緩くなり、ブナの樹林の中を快適に登ることだ出来る。振り返ると樹間からは背後に野坂岳が大きな山容を見せている。その左手では岩籠山がその山頂に辛うじて雪を留めているようだ。
山頂の北側にあるca880mの小ピークに登り詰めると、大黒山の山頂はすぐ南側である。山頂との間には短い吊尾根となっているが、その鞍部に下降すると東側が開けており、上谷山から左千方を経て神楽峰に至る県境稜線の山々の展望が大きく広がった。その左手には山頂からは東峰に向かう稜線が伸びている。
大黒山の山頂に到着するとブナの純林に囲まれた小さな山頂広場には急に風が感じられるようになる。山頂で小休止をとると不要な荷物をここにデポして頂き、東峰を目指す。K氏はモンベルのスノーシュー・ケースを携行しておられたので、これが程よくアタック・ザックの代わりになるようだ。
山頂から東に向かう尾根を下降するとすぐにも風は感じられなくなる。緩やかに尾根を下降してyく。南の妙理山へと続く南尾根を見送ると、ブナの回廊の続くなだらかな尾根を進む。鞍部が近づいたところで、F氏は脚に疲労を感じられたらしく、大黒山の山頂に引き返される。
P856の手前の送電線鉄塔の下に至ると、尾根の両側に大きく広がり、北には下谷山から上谷山に向かって伸びる稜線が蒼空の下で長く水平な線を引いている。南に伸びてゆく送電線の左手には乗鞍岳、芦原山といった野坂山地南部の山々を遠望する。
ここからは東峰までは一投足である。東峰の先にある小さなピークがブナ林の広場があるようなので、そこまで足を伸ばしてランチにする。K氏と家内が食事をしている間にその先にあるca830mの果てまで足を伸ばしてみる。樹間からは上谷山から左千方を経て横山岳に至る稜線の大展望が広がった。しかし、好展望の得られ場所を求めてわずかに斜面を下ったところで、大きく雪を踏み抜き、雪の中から脚を引き上げるのに意外と時間を要するのだった。
再び大黒山を目指して雪の上に刻まれたスノーシューのトレースを辿り、東尾根を戻る。稜線の先にある大黒山の本峰は大きく見えるが、尾根が緩やかなせいか帰路も早く感じられる。大黒山の山頂ではF氏が休んでおられた。やはりこの山頂に風があるが、山頂の東側斜面におられると風はましだったという。
北西を尾根を下降する。雪がかなり緩んでいる。登りはそれほど急登には思えなかったが、足元が緩いせいだろうか、下降になるとこんなところを登ってきたのかと思う。可能なところではスノーシューを滑らせて下降する。雪の降りは早く、登りの半分ほど50分とかからずに出発地点まで下降することが出来る。車に戻った時点ではまだ14時前であった。
車に乗り込んで木ノ本に戻ると久しぶりに冨田酒造に寄り道して、吟吹雪と渡舟の純米を一本ずつ購入する。帰路はK氏を近江舞子の駅に送り届けると、湖西道路が事故で志賀と和邇の間が通行止めとなっている。並走する国道も渋滞しているので、琵琶湖の湖岸の細い道を南下する。それでも下山した時間が早かったお陰で、京都には17時前に辿り着くことが出来るのであった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する