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Yamareco

記録ID: 7928985
全員に公開
雪山ハイキング
甲信越

守門の向こう側 純白の袴腰そして黒姫へ

2025年03月22日(土) [日帰り]
 - 拍手
chee2005 その他1人
GPS
10:09
距離
16.1km
登り
1,383m
下り
1,387m

コースタイム

日帰り
山行
10:00
休憩
0:10
合計
10:10
距離 16.1km 登り 1,383m 下り 1,387m
5:40
256
スタート地点
9:56
46
10:42
10:45
30
11:15
93
12:48
12:55
175
15:50
ゴール地点
天候 晴れ、ただし強風、春霞
過去天気図(気象庁) 2025年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
◇登山道はありません

◇早朝には凍みていた雪が日が上がるとみるみる緩んだ。稜線では重いながらも新雪を楽しめたが、下山の頃にはズボズボグズグズ。

◇稜線までは数日前のスキートレースあり、大変助かりました、ありがとうございました

◇稜線に上がってからはノントレース、所により雪庇の張り出し、崩落、隠れクラックなどに要注意

◇雪崩注意箇所多数
その他周辺情報 ◇おいらこの湯(@600円)
浅草岳へ向かう車はいっぱい、雪壁高く崩れてくるのが怖いので比較的高さの低い橋の上に駐車する。朝焼けを眺めながら歩き出す。
2025年03月22日 05:59撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 5:59
浅草岳へ向かう車はいっぱい、雪壁高く崩れてくるのが怖いので比較的高さの低い橋の上に駐車する。朝焼けを眺めながら歩き出す。
林道歩きを経て下黒姫沢へと入ってゆく、射し込む朝陽、向こうに浅草岳
2025年03月22日 06:39撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 6:39
林道歩きを経て下黒姫沢へと入ってゆく、射し込む朝陽、向こうに浅草岳
雪が多くそしてとても広く、とても沢とは思えない大雪原
2025年03月22日 06:43撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 6:43
雪が多くそしてとても広く、とても沢とは思えない大雪原
左に見えるのは1177P、大雪で折れている樹々が散見されるがほぼ雪崩れてはいない
2025年03月22日 06:50撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 6:50
左に見えるのは1177P、大雪で折れている樹々が散見されるがほぼ雪崩れてはいない
下黒姫沢源頭部、狭まる沢幅
2025年03月22日 07:28撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 7:28
下黒姫沢源頭部、狭まる沢幅
上がってきた沢筋と輝く雪の大斜面
2025年03月22日 07:29撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 7:29
上がってきた沢筋と輝く雪の大斜面
台地に乗り上げホッと一息、ふり返る浅草岳
2025年03月22日 07:42撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 7:42
台地に乗り上げホッと一息、ふり返る浅草岳
続くまっさらな大雪原
2025年03月22日 07:51撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 7:51
続くまっさらな大雪原
まるでゲレンデ
2025年03月22日 08:13撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 8:13
まるでゲレンデ
左斜面からの雪崩に気をつけるべきところ、ひび割れもまだない
2025年03月22日 08:15撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 8:15
左斜面からの雪崩に気をつけるべきところ、ひび割れもまだない
右手には守門黒姫、なだらかに見えるが…
2025年03月22日 08:18撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 8:18
右手には守門黒姫、なだらかに見えるが…
尾根へと上がれば目の前に三人嵓尾根
2025年03月22日 08:52撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 8:52
尾根へと上がれば目の前に三人嵓尾根
目指す守門主稜線、左に駒ノ神
2025年03月22日 08:53撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 8:53
目指す守門主稜線、左に駒ノ神
黒姫に励まされ上る急登
2025年03月22日 09:05撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 9:05
黒姫に励まされ上る急登
そしてついに
2025年03月22日 09:11撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 9:11
そしてついに
上がった守門主稜線、駒ノ神と袴腰
2025年03月22日 09:17撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 9:17
上がった守門主稜線、駒ノ神と袴腰
見下ろす来たし方
2025年03月22日 09:20撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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見下ろす来たし方
浅草岳、鬼ヶ面
2025年03月22日 09:20撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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浅草岳、鬼ヶ面
今は遠い村杉半島の山々
2025年03月22日 09:20撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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今は遠い村杉半島の山々
霞んでいてもキレキレ、毛猛山塊の向こうには
2025年03月22日 09:20撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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霞んでいてもキレキレ、毛猛山塊の向こうには
うっすら春霞の越後三山
2025年03月22日 09:20撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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うっすら春霞の越後三山
鋭峰袴腰と遠くのとんがりは中津又岳だろうか
2025年03月22日 09:21撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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鋭峰袴腰と遠くのとんがりは中津又岳だろうか
美しいこの稜線に見惚れる私
2025年03月22日 09:19撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 9:19
美しいこの稜線に見惚れる私
まず黒姫と思っていたのだけれど、気づいたらこちらに進んでいた(笑)
2025年03月22日 09:23撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 9:23
まず黒姫と思っていたのだけれど、気づいたらこちらに進んでいた(笑)
雪は重いけれど、ノントレースの悦び
2025年03月22日 09:25撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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雪は重いけれど、ノントレースの悦び
張り出す雪庇に春のシュカブラ
2025年03月22日 09:27撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 9:27
張り出す雪庇に春のシュカブラ
まずはあの駒ノ神へ
2025年03月22日 09:27撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 9:27
まずはあの駒ノ神へ
ゆく痩せたリッジ
2025年03月22日 09:36撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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ゆく痩せたリッジ
波打つ雪と袴腰
2025年03月22日 09:38撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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波打つ雪と袴腰
純白の袴腰に見守られ
2025年03月22日 09:47撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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純白の袴腰に見守られ
駒ノ神の
2025年03月22日 09:50撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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駒ノ神の
新雪のピークへ
2025年03月22日 09:52撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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新雪のピークへ
たどり着いた駒ノ神
2025年03月22日 09:54撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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たどり着いた駒ノ神
見下ろすのは三人嵓、きっと相当険しい岩尾根
2025年03月22日 09:55撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 9:55
見下ろすのは三人嵓、きっと相当険しい岩尾根
そしていよいよ向かう袴腰
2025年03月22日 09:59撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 9:59
そしていよいよ向かう袴腰
盛んに上がっているのは
2025年03月22日 10:02撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:02
盛んに上がっているのは
強風に舞う雪煙
2025年03月22日 10:02撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:02
強風に舞う雪煙
見下ろす急峻な大雲谷、遠く権現堂山
2025年03月22日 10:06撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:06
見下ろす急峻な大雲谷、遠く権現堂山
3月も下旬というのにこの白さ
2025年03月22日 10:11撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:11
3月も下旬というのにこの白さ
上がる急登
2025年03月22日 10:18撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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上がる急登
所によってはピッケル、後ろは守門黒姫と浅草岳
2025年03月22日 10:19撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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所によってはピッケル、後ろは守門黒姫と浅草岳
風は強いが歩けないほどではない、吸い込まれるように向かう袴腰
2025年03月22日 10:24撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:24
風は強いが歩けないほどではない、吸い込まれるように向かう袴腰
そしてようやくやってきた
2025年03月22日 10:36撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:36
そしてようやくやってきた
守門袴腰!目の前に続く守門主稜線、中岳、袴岳、大岳、
2025年03月22日 10:38撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:38
守門袴腰!目の前に続く守門主稜線、中岳、袴岳、大岳、
袴岳には登山者いっぱい
2025年03月22日 10:40撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:40
袴岳には登山者いっぱい
こちらはここまでずっと貸切
2025年03月22日 10:41撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:41
こちらはここまでずっと貸切
眺める烏帽子岳、向こうに粟ヶ岳や川内山塊
2025年03月22日 10:44撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:44
眺める烏帽子岳、向こうに粟ヶ岳や川内山塊
風が強いから長居はできない、少し下りて休憩しよう
2025年03月22日 10:46撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:46
風が強いから長居はできない、少し下りて休憩しよう
急下りではクライムダウンかと覚悟していたが、雪質に恵まれ前を向いて下りられた
2025年03月22日 10:48撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:48
急下りではクライムダウンかと覚悟していたが、雪質に恵まれ前を向いて下りられた
向かう駒ノ神、黒姫、向こうに浅草
2025年03月22日 10:54撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 10:54
向かう駒ノ神、黒姫、向こうに浅草
風衝地には新鮮なシュカブラ
2025年03月22日 11:12撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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風衝地には新鮮なシュカブラ
上り返した駒ノ神から
2025年03月22日 11:16撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 11:16
上り返した駒ノ神から
シュカブラ彩る黒姫へ
2025年03月22日 11:20撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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シュカブラ彩る黒姫へ
袴腰をふり返りながら
2025年03月22日 11:22撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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袴腰をふり返りながら
こちらへもノントレースをゆく
2025年03月22日 11:38撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 11:38
こちらへもノントレースをゆく
またふり返る袴腰
2025年03月22日 11:55撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 11:55
またふり返る袴腰
黒姫へは右へ左へと張り出す雪庇
2025年03月22日 11:56撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 11:56
黒姫へは右へ左へと張り出す雪庇
またまた(笑)ふり返る袴腰
2025年03月22日 11:57撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 11:57
またまた(笑)ふり返る袴腰
次のピーク1328Pへ向かうが
2025年03月22日 11:59撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 11:59
次のピーク1328Pへ向かうが
穴が空いて凹んでいたりで稜線はなんともいやらしく
2025年03月22日 12:20撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 12:20
穴が空いて凹んでいたりで稜線はなんともいやらしく
アイゼンに履き替えてトラバース気味に進んだ
2025年03月22日 12:30撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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アイゼンに履き替えてトラバース気味に進んだ
やってきた守門黒姫
2025年03月22日 12:44撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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やってきた守門黒姫
その頂から眺める会越国境、田代平
2025年03月22日 12:48撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 12:48
その頂から眺める会越国境、田代平
鞍掛峠、木ノ根峠、思い出の八十里越
2025年03月22日 12:49撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 12:49
鞍掛峠、木ノ根峠、思い出の八十里越
そしてここから眺める駒ノ神と袴腰
2025年03月22日 12:50撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 12:50
そしてここから眺める駒ノ神と袴腰
ここから眺めるこの景色を楽しみにやってきた
2025年03月22日 12:51撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 12:51
ここから眺めるこの景色を楽しみにやってきた
名残惜しいけれど
2025年03月22日 12:58撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 12:58
名残惜しいけれど
この景色を
2025年03月22日 13:18撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 13:18
この景色を
目に焼き付けて
2025年03月22日 13:22撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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目に焼き付けて
下山は下りやすそうな斜面からトレースへと合流
2025年03月22日 13:29撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/22 13:29
下山は下りやすそうな斜面からトレースへと合流
破間川にかかる橋を渡ればほぼゴール(渡り終えてから撮影)
2025年03月22日 15:46撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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3/22 15:46
破間川にかかる橋を渡ればほぼゴール(渡り終えてから撮影)
しかしこの橋が何気に核心部だった(*_*)今後雪解けでどうなるのか(渡り終えてから撮影)
2025年03月22日 15:41撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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3/22 15:41
しかしこの橋が何気に核心部だった(*_*)今後雪解けでどうなるのか(渡り終えてから撮影)
雪壁はこんな
2025年03月22日 15:48撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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3/22 15:48
雪壁はこんな
しばし見惚れた守門黒姫からの袴腰、春霞と静寂の山旅
2025年03月22日 12:51撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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しばし見惚れた守門黒姫からの袴腰、春霞と静寂の山旅

装備

個人装備
スノーシュー ストック アイゼン ピッケル

感想

浅草岳へ向かうたくさんの登山者を横目に、雪壁の低い箇所を見つけて駐車、朝焼けの中を歩き出した。幸い数日前のスキートレースが早朝はまだ凍みている。春先は雪崩に注意すべき地形ではあるが、雪崩やデブリはほとんど見受けられず、ひたすらに今季の大雪に埋め尽くされた雪原を進んだ。

稜線に上がれば待ち焦がれた袴腰との出会い、まず守門黒姫からその雄姿を眺めるつもりでいたのだが、いてもたってもいられずそのまま袴腰へと向かう。ここからはノントレース、駒ノ神直下でアイゼンへと換装し急登に備える。さらなる強風に晒されるも、純白の雪稜をゆく喜びが辛さを大いに上回る。顔に叩きつける雪煙すら、歓迎で舞い上がっているように感じるほどだった。

ピッケルを突き刺しようやく上がった袴腰、こちらからの守門の主稜線が新鮮だ。霞んではいるけれど浅草岳も毛猛も越後三山も、粟ヶ岳や川内の山々も、皆私を祝福してくれている。

それでもこの強風ではゆっくりもしていられない、黒姫にも行きたい。黒姫から今いるこの袴腰を眺めたい。向かう黒姫へは、一見穏やかな稜線に見えていたけれどなかなかどうして、アップダウンのみならず、雪庇の張り出しや崩落、際どいトラバースなどがあり案外時間がかかった。ようやくの黒姫からはすぐそこに思い出の八十里越、そしてついさっきまでいた袴腰が、春空の下、鋭いながらも柔らかに優しく微笑んでいた。

稜線からスキーヤーとボーダー数名が見えたけれど、結局誰とも会うことなく無事下山の途についた。春霞と静寂の山旅だった。

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コメント

おはようございます

最初の橋の通過を核心部と思ってくれている人がいて嬉しいです。😁
あこ怖すぎ。。
2025/3/24 8:25
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asarenさんおはようございます♪
そうですよね、下山を開始した時からこの橋を渡ることを思い出して、ズボズボしながらもずっとドキドキでした。あのまま少しずつ溶けるのでしょうか、いやどこかが割れるのでしょうね。両脇にストックをつくとスカスカでした。
それにしても雪壁がすごかったです!
2025/3/24 8:55
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私も同じで、下山中は橋の事ばかり気にして歩いてました。😅

我々の黒姫レコのコメントで初めて知りましたが、無雪季の橋は手摺や床が処々無いそうで、橋そのものがヤバイ様です。
一度読んでみて下さい。
2025/3/24 12:31
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2
asarenさんこんにちは♪
え?!と思いすぐに拝見しました。kastinさんのコメントですね。読んで青ざめました、そんな橋だったとは。雪が緩んでヒビが入っていたら、ストーン!!となりかねない?(・・;)まさに知らぬが仏でした…

動物達も利用する橋やスノーブリッジ、ある意味雪って偉大ですよね(^^)
2025/3/24 13:32
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ゲスト
奥深いところを歩きながらも、見渡す山々にそれぞれ思い出があるのですね。
うらやましいです。私も八十里越には心残りがいろいろあります。

八十里越といえば、その道とブナに惹かれて通い続けていたakoさんの「ブナの沢旅」が閉じられたのは寂しいです。

ある年の同じ日に丸山岳にいた縁で知ることになりその後出会うことになるのですが、その文体と南会津への思いに魅せられて長くファンでいました。うす甘い自己陶酔からも、変人じみた個性主義の熱狂からも自由であった記録は、今思うと聡明で正気でとても貴重な手記でしたね。これからはcheeさんに期待するしかないですよ。

新緑のころ、八十里のブナに会いにまた出かけてみます。すてきな記録をありがとうございます。
2025/3/26 6:14
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AA8469さんこんにちは♪
私の浅い山歴と経験ですから、思い出といってもまだまだ薄っぺらなものかもしれませんが、やはり苦労して歩いたところほど、そしてやはり泊まり装備でゆっくりじっくり歩いたところほど、思い入れは強くなります。この山から見えたあの山へ、あの稜線へ、次から次へと歩きたい場所や見たい景色があらわれて、夢が尽きることはありません。

akoさんの手記については私も幾度となく拝見し、いつかお会いしたいと思っていました。閉じられたのですね、残念です…。あの辺りのどこかでお会いできることを祈るばかりです。

ブナといえばどうやら今回歩いた黒姫周辺も素晴らしいブナの原生林が保たれているようですね。新緑の芽吹きの頃はさぞかし美しいのだろうと想像しながらひたすらに歩いておりました。

厳冬期はあっという間に終わってしまいましたが、残雪と新緑のコントラストが美しい季節がやってくるのも楽しみですね(^^)
2025/3/26 18:39
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cheeさん✨

この日、守門岳の頂からその先へと続く袴腰をずっと眺めていました!
3月も終わりに近づいたというのに、真っ白な雪の美しさに見惚れた日でした☃️
あの頂きに、cheeさんがいらっしゃったんですね♪
cheeさんの記録を拝見すると、道なき道を歩く喜びをいつも感じます🤗
同じ日に、同じ景色を共有できていたこと、とても嬉しく思います😌
また、どこかのお山でお会いできるのを楽しみにしてます🥰
2025/4/1 22:38
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1
shoさんこんにちは♪
あら!近くにいらしたんですね(^^)
強風予報が不安な日でしたが、気温高く助けられましたよね。雪はグズグズでしたが(笑) 時間があれば袴岳へも…と思っていたのですが、欲張り過ぎずまたのお楽しみとしました。
さすが豪雪地魚沼の守門岳、3月も下旬というのに真っ白で、春霞にも負けず絶景を見せてくれましたよね◎
ようやくあちらの山々にも向かう季節になりますね。またお会いできる日を楽しみにしています(^^)
2025/4/2 8:03
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