火戸尻山〜鳴虫山〜憾満ヶ淵


- GPS
- 08:38
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 1,229m
- 下り
- 1,023m
コースタイム
- 山行
- 8:01
- 休憩
- 2:12
- 合計
- 10:13
天候 | 曇り後小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
東武日光→板荷:東武鉄道日光線,330円 東武板荷駅前→小来川森崎:鹿沼市民バス(リーバス),200円 https://www.city.kanuma.tochigi.jp/0570/info-0000001380-3.html |
写真
感想
2週間前に鳴虫山を訪れた際に,山頂から南方向に火戸尻(ほどじり)山まで延びる尾根が気になってた。又,合峰(がっぽう)手前から,西側の小来川(おころがわ)清滝線(県道277号)の滝ヶ原峠の方向に延びる尾根は余り歩かれていないようなので,面白そうだと思った。ということで,火戸尻山から鳴虫山に縦走し,滝ヶ原峠に降りる計画を立てた。
スタート地点までは,電車,バスの乗り継ぎなので,時間に余裕をもって自宅を3時50分に出発し,6時10分過ぎに憾満ヶ淵(かんまんがふち)駐車場に到着した。前回も利用しているので,付近の勝手は分かっている。電車の時刻まで余裕があったので,先ずは駅とは逆方向の田母沢御用邸記念公園の正門を眺めに向かう。その後,大谷(だいや)川沿いの歩道から日光金谷ホテルを眺めたり,旧日光市役所記念公園に立ち寄ったりしながら駅に向かう。駅の付近からは女峰山の周辺を眺めることができたが,雪の具合は2週間前と余り変わっていないように感じた。
電車は3両編成で,乗り合わせた客車の乗客は20人ほどだったが,高校生が殆どで,皆が皆黙ってスマホの画面をのぞき込んでいるのは少し妙な感じだった。板荷駅は無人駅で,自分以外には降りた人はいなかった。バスが来るまで40分以上あったので,改札口の椅子で朝食のサンドイッチを食べたり,身支度をして過ごす。定員12人のマイクロバスはほぼ定刻通りにやってきたが,乗客は他に居ない。途中でおばあさんが一人乗ってきて,10分ほどで降りてしまっただけ。かなりの距離を乗ったが,運賃は200円と安かった。
先ずは,登山口まで小来川清滝線を進むが,歩き始めて程なく地元のおじさんと立ち話する。「ほどじり」に登ると言ったら,「ひどじり」だねと返された。地元ではそう呼んでいるのかな? 道の横を流れる西黒川の綺麗な流れを楽しんでいる内に登山口に到着する。茶店が建っていたが,未だ開店していないようだった。ここまでに十分に体が温まり暑いぐらいだったので,上着を取り半袖になる。
道脇に立つ道標に従い,鹿避けネットの入り口から登り始めるが,扉が付いていないので効果があるのかなと思ってしまう。展望歩道を歩き,終点辺りからは,登山口までの谷あいや低山の連なりが眺められた。
並んだ2基の祠,山神の石碑の脇を通り,50分ほどで山頂に立つ。手書きの山名標があり,「栃木100名山」と記されている。余り気にはしていなかったが,これまでに三分の一くらいは登っているかな? 今度,数えてみよう。周囲は木が多く,展望はきかない。風が冷たいので,雨具の上を着こんだ。
ここから鳴虫山までは略北の方角に進むが,所々で小さく折れ曲がるので主要なポイント毎に地形図を確認する。周囲は植林されたであろう檜の林がずっと続き,路は歩き易い。919mのピークでは,再び暑くなってきたので雨具を取る。体温調整が難しい。山頂付近は少しなだらかな地形だったので,じっくりと方角を確認して進行方向を見定める。次の996mピークの少し手前辺りは,東側の木が無くなり見晴らしがあったが,霞んでいて遠望は利かなかった。又,西側は鹿除けのネットが張ってあるため,少しばかり歩きにくいところを登らざるを得なかった。このピークも特に標識はなく見通しもそれほどないので,コンパスで方角確認の後,尾根を辿って行く。すると直ぐに鳴虫山と思われるピークが樹間越しに見えた。
山頂が近づき,少し傾斜が緩くなった辺りで,幅の広い作業路が出てきた。大量の落ち葉が積もっていて,深いところでは膝ぐらいまで埋まってしまう。途中で,トラバース気味に分岐するところを尾根上に進路を取る。それから僅かで鳴虫山に着いたが,雲の量が増えていた。女峰山も山頂付近は見えなくなっていた。
ここまでは,ほぼ予定通りの時間で辿り着けたが,この先が本日のもう一つの目的であった,滝ヶ原峠への稜線を辿ることになるので,少し多めに休憩した。予定の稜線は合峰の少し手前から西に延びているので,地形図を片手に鳴虫山からの尾根を降って行き,下降ポイントを探す。2週間前に通った路なのに,記憶が余りはっきりしない。当たりを付けた尾根が少し煩そうだったので,脇の沢を少し下ってから取付くことにした。この時点で,取り付くべき尾根を一つ間違えていたのは,後で判った。兎も角,足元が崩れやすい落ち葉が積もった傾斜を立木に掴まりながら降ると,谷筋が落ち込んでいる処に出たので,南側の尾根にトラバースする。この尾根も,少し降ると痩せた岩場に出くわしたので,この先をどうするか思案し,GPSを取り出す。すると予定と違う尾根上に居ることを確認。このまま進めなくもないが,時間が読めないし,天気ももうすぐ崩れそうなので,引返すことにする。先ほどの沢筋まで戻り,今度は北側の尾根の方に登りながら,主稜線に戻った。途中,元々,下降を予定していた尾根を眺めると,すっきりと降れそうなルートだった。別の機会にチャレンジしよう。戻った地点から合峰まではほんの僅かだったので,ここを確認してから取付けば,ルートを間違うことはなかったと,反省する。
この先は,前回辿っているので気楽だったが,合峰で一息ついている時に,ポツンと雨が落ちてきた。カメラをしまい,雨具とレインハットを被って備えをした後,再び歩き出す。独標を通過し,平坦な所まで来た時にはポツポツと少しだけ雨粒の間隔が短くなっていた。2週間前には蕾だったミツマタが,方々で黄色い花を付けているのを見ることができて嬉しかった。
憾満ヶ淵の辺りは,苔むした道に沢山の仏像が並び,渓流の眺めとも相まってとても気持ちの良い所だ。細かな雨が降ってはいるが散策している人が結構いた。しかし,すれ違った20人ほどの人が全て海外の人だったのには,少々驚いた。駐車場に辿り着き,着替えを済ませて車に乗り込むと雨が本格的に降り始めた。何と良いタイミングだったか。
未だ,暗くなるには時間があったので,今日,歩く予定をしていた小来川清滝線を見ておこうかと,「やしおの湯」まで車を走らせた。すると,丁度,やしおの湯への分岐点の所で通行止めの看板が立っていた。帰ってから調べると,法面が一部崩落したことから、4月4日から通行止で,復旧時期は未定とのこと。
https://x.com/tochigi_kendo/status/1908085528320421903
そうこうしている内に,雨が土砂降りになってきたので,温泉まで行くのも面倒になり,そのまま帰ることにした。(やしおの湯は定休日だった)雨は小一時間で止み,21時前には帰宅できた。
今回のルートは,山中で誰にも会うことはなく静かだったが,ずっと植林の中をあるくので些か単調な感じはした。また,合峰手前からの枝稜ルートを見誤ったのは,一寸の手間を惜しんだためであり,今後の山行に活かさねばと思った。近くには三ノ宿山や薬師岳などもあるので,花の季節にでも再訪するのが面白いかもしれない。
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