大入道・高原山黒曜石ハイク


- GPS
- 06:18
- 距離
- 62.7km
- 登り
- 766m
- 下り
- 633m
コースタイム
- 山行
- 8:47
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 9:06
過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
先日は大間々台からアカヤシオの群生地を歩いたが、今回は小間々台から大入道、小入道を歩く予定。高原山の黒曜石発掘現場を歩くつもり。ついでにシロヤシオの開花具合を見る。十二〜三年前に歩いたがその時は6月1日ですごいシロヤシオの並木道だった。今年は雪が多く遅れているらしい。何故か東〜北斜面で開花しているようだ。ほかはまだアカヤシオが咲いているらしい。発掘調査の記録や地図を見て意外と稜線近くに露頭があるらしい。高原山、大入道のヤマレコの記録を見ると今年は稜線の登山道周辺はよくヤブを刈っているように見えるのでそれに期待して、高原山に向かう。
矢板駅から歩いてニコニコレンタカー矢板店に向かう。七時半過ぎ到着し、手続きを済ませて高原山の大入道山の入口の小間々台駐車場を目指す。8時半前に到着し、余分な荷物を車に残して出発。このコースは2013年6月1日に一度歩いたことがある。その時は大入道から剣ヶ峰方面にかけてシロヤシオのトンネルの中を歩くようだった。今年は雪が多く開花が遅れがちらしいごもう1週間しないうちに素晴らしい花の饗宴になるだろう。ヤマツツジもつぼみが多かった。今日の主目的は高原山の黒曜石産出関連遺跡や黒曜石の現地を探すことと開花を始めたシロヤシオをみることだ。
桜沢の左俣、右俣を越えて枝沢沿いの道を大入道目指して登ってゆく。右俣を渡る時に小さな黒曜石を見つけた。大入道山には9時半過ぎに到着し、軽い昼食ーおにぎり2つを頬張る。エネルギーを補給していよいよ黒曜石を産出する小入道山へ向かう。十一時過ぎ到着し、周囲を確認し桜沢右俣の枝沢の源頭に向かい下降する。調査報告に出ていたZs地点の場所を探す。かなり下っていくと源頭の2つのV字谷が現れる。注意深くそれらを見ながら下ると大きな黒曜石らしい岩が現れる。三十万年以上前の火山噴火により発生した黒曜石が、溶岩や土石流により運ばれてあちこちに分布しているらしい。このV字谷には、そうした黒曜石が多数見られた。一通り撮影して荷物を置いた小入道山頂に戻る。その山頂の裏側のスッカン沢に向かう平坦面には、発掘調査をした痕跡が見られた。埋め戻されて何も見えない。ほかにもいくつかポイントはありそうだが今日はこれくらいにして埋蔵文化財センターにいかねばならない。小入道山頂から少し下ったところに黒曜石の細かな破片が見られた。Z地点かもしれない。シロヤシオやミツバツツジなどを堪能しながら下るが、桜沢右俣(北俣)を超えての登り返しで足が攣ってしまう。シロヤシオの木の下で足がつり、そのまま休憩がてら、シロヤシオをスケッチ、10分ほど休んで再出発、なんとか駐車場にたどり着き、栃木県埋蔵文化財センターに向かう。
高原山の小入道山周辺の黒曜石原産地遺跡などを巡り、小間々台に戻ってから下野市にある栃木県埋蔵文化財センターに向かった。小間々台から栃木県埋文までは75km以上、90分以上の道のりだ。小間々台ではスマホもつながらず、車のナビで進み、途中山から下るとスマホもつながる。途中高速に入り、鹿沼ICで高速を出て20kmあまり国道、県道などを進み、下野市に入って埋文センターに向かい、3時過ぎに到着、この周辺にはしもつけ風土記の丘資料館、下野薬師寺跡、下野国府跡、下野国分寺、国分尼寺跡などのほか、古墳時代の摩利支天古墳、琵琶塚古墳と資料館などの史跡や資料館が目白押しに所在している。
栃木県埋文の展示「キレッキレの黒い石」について
小入道山周辺の黒曜石原産地遺跡周辺を歩いてきたが、展示ではこの高原山の黒曜石に関して、その生成過程の推定、黒曜石分布とその要因、発掘調査などによる
これまで確認された黒曜石原産地関連遺跡の解説と出土した黒曜石原石や石器、剥片などの展示、さらにその各年代の推定などが展示解説されている。出土した石器などやその年代の推定から、例えば小山市寺野東遺跡第一文化層出土石器(剥片石器など)は鹿沼軽石層(およそ4万二千年前)の直上から出土しており、石器の時期はおよそ4万年前とされている。同じく寺野東遺跡第二文化層では、ナイフ形、角錐状石器などが出土し、AT火山灰層より上層にあり、約2万五千年前頃のねんだいがすいていされている。さらに同遺跡第三文化層では細石刃、細石刃核などを含め、黒曜石や黒色安山岩、珪質泥岩製石器が多数出土し、年代は2万年前頃と推定。
さらに矢尾板市雲入遺跡からも黒曜石製石器が大量に出土し、高原山黒曜石とされる。この遺跡はかつて作新学院高校により調査され、矢板市の史跡に指定されている(現在私有地)。この遺跡は縄文時代前期(およそ6千年前)と推定され、この時代は高原山黒曜石の利用が同県内では低調な時期で、特異な遺跡とされている。
https://city-yaita-digitalmuseum.org/shitei/shishitei/kumoiriiseki/
展示ではほかにも様々な県内の遺跡出土黒曜石製石器の展示があり、旧石器時代と縄文時代に分けてその分布(県内、県外)地図も展示され、また展示解説のパンフレットを無料配布している。
下野国府跡
http://www.maibun.or.jp/newsPDF/20120821.pdf
下野国分寺・尼寺跡
https://www.city.shimotsuke.lg.jp/0393/info-0000000453-3.html
https://www.city.shimotsuke.lg.jp/0393/info-0000000454-3.html
下野薬師寺跡
https://www.city.shimotsuke.lg.jp/2029/info-0000000644-3.html
摩利支天・琵琶塚古墳
https://www.city.oyama.tochigi.jp/kankou-bunka/rekishi_bunka/siryokan/page000021.html
https://www.city.oyama.tochigi.jp/kankou-bunka/rekishi_bunka/siryokan/page000019.html
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