下ノ廊下(黒部ダム→欅平)


- GPS
- 32:00
- 距離
- 23.8km
- 登り
- 924m
- 下り
- 1,798m
コースタイム
10月17日(日) 阿曽原温泉小屋04:47-05:41栃尾谷手前の滝05:47-06:39志合谷ちょっと過ぎたところ06:50-08:01欅平
天候 | 18日(土) 晴れ 19日(日) 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2010年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
下ノ廊下に行くに当たって一番悩むのは「アプローチ」。以下は黒部ダム→欅平について。 山中で話した登山者で多かったのはマイカー。信濃大町に車を置いて信濃大町→扇沢→黒部ダム→欅平→糸魚川経由で信濃大町に戻って回収という方法。 でも、このやり方だと欅平で始発に乗っても信濃大町に着くのは15時または17時になる(15時に着く電車は魚津での乗り換え時間が3分ほどしかないため、乗り換え案内のサイトでは表示されない)。 かといって電車では前日中に信濃大町に着かないと始発のバスに乗れない(さわやか信州号やムーンライト信州がない時)。 まぁ、悩みどころ。 ある意味、これが下ノ廊下の核心。 帰りは魚津から特急で直江津まで、直江津から信越本線で長野駅へ行き、そこから長野新幹線で帰りました。 越後湯沢経由と比べて1時間余計にかかるけど、安いし、トンネルも少ないので景色があり、長野駅は始発だから確実に新幹線に座れます。 *欅平に着くと08:55発宇奈月行きの電車があった(全てリラックス車両で普通車料金+510円かかる)。HPにも告知されていない臨時便と思われる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道上に雪はなし。 十字峡の広場の奥から降りた先にある十字峡の展望地はよく滑るので注意(ロープの先)。 どれくらい滑るのか確かめながら降りたほうがいいかも。 以下は私の主観 黒部ダム〜内蔵助谷出合まではほとんど樹林帯。これといって危険性は感じない。 内蔵助谷出合〜白竜峡までがかなりキテる。この辺が一番危険。木の橋は要注意。迂回のはしごは高度感MAX。 白竜峡を過ぎるとやや和らぎ、東谷吊橋まで道幅が広くなり歩きやすい。 その後、欅平まで木の橋と共に鉄板の橋が出てくるが踏み抜き注意(写真参照)。 阿曽原温泉小屋を真っ暗で出発しても足元は問題なし。でも、4回木に頭ぶつけた。ライトで頭上を見るのはちょっと大変。トンネルまで頭上にぶつけそうな岩はないので何とかなる。 以降、水平歩道下降点まで絶壁もあり油断禁物。川底から200mほどの高さがあるが、目が慣れているため緊張が緩みやすい。 人とのすれ違いに関して 下ノ廊下は週末に混む傾向があり、土曜日は黒部ダム→阿曽原と欅平→阿曽原の登山者が多い。また、日曜日は阿曽原→黒部ダム、阿曽原→欅平に集中する。 このため、週末に行くときは逆ルートの登山者とは小屋でのすれ違いになるため、特に苦に感じることはないと思う。 また、今回は宇奈月→欅平の始発電車よりも先に阿曽原→欅平に着いたこともあり、ほとんどすれ違わなかった。 土曜日に阿曽原→欅平としたいときは始発の前に着くようにすれば、すれ違いはほぼないはず。 尚、土日ということもあり、小屋は激混みだったかも知れないが、私はテントなので小屋の混み具合は知らない(風呂は激混みします)。 今回は他の登山者もテン場の真ん中を登山道用に避けてテントを張っていたが、そのスペースは広く、まだまだ大量にテントを張ることができる。 しかし、人ごみを避けて金土や日月に計画を立ててしまうと、確かに小屋は空いていると思うが登山道(特に黒部ダム〜阿曽原)でのすれ違いがかなり大変になると思われる。 一方、同じ進行方向の人に追いついても、どこかの山と違い、すぐに道を譲ってくれる方が多く、自分のペースで歩きやすかった。 |
写真
感想
「晴れの土日」と決めていたため、ようやく行くことができた。
15日は終電で信濃大町まで行って野宿。凍れる寒さかと思ったけど案外大丈夫。ただ心細かった。
6:15のバスに乗って扇沢へ。途中で爺ヶ岳と鹿島槍が見える。かっちょぇー。
扇沢に着くと券売所には既に人がいっぱい。
ひょっとして次のバスになるんじゃないかとひやひやしたけど、なんとか始発に乗ってダムまで行くことができた(黒部ダムでスタートダッシュを決めたいときは扇沢で先頭のバスのドア付近がいいです)。
青色ライトで目立たせている破砕帯を通ると、前にテレビで見た香取慎吾主演の「黒部の太陽」が鮮明に浮かび上がってきた。
ダムに着くと車道をまっすぐ進んでダムの下へ通じる道へ(写真参照)。
ダム下まで思いのほか長い。黒部ダムの大きさを改めて実感する。
下ノ廊下自体は切れているところが多いけど、割と普通に歩ける。狭いところや橋はゆっくり慎重に。
仙人谷ダムやトロッコはすごい。何でこんなところに!っていうくらい。来てよかったと感じるひと時。
仙人ダムからの登りはなんと今回の山行で始めての登り。すでに足が平地慣れしていて、登りがすっごいきつく感じる。
登ってからは樹林帯をちょっと歩いて、少し下って小屋に到着。
この日のテントは20数張りだったけど、詰めれば40〜50張りくらいいけそう。
テン場で驚いたのはトイレが水洗ってこと。トロッコ道に通じていて、下水管設備もしっかりしてるのかな。
水場は蛇口式だけど、どこかの沢水なのか下界から水道管で来ているのか分からなかった。
この先に関電の宿舎があることを考えると上下水道が整備されていそう。
温泉は1時間おき(00分毎か30分毎)に男女が入れ替わって20時以降は混浴(この日は一番乗り?で着いた私に時間を合わせて00分毎の入れ替えになりました)。
結局、13時過ぎに着いたので14時、16時半、18時、2時、4時と計5回入った。今になって思うと何をやっていたんだろう。
着いて14時に入って、夕食食べて入って、寝る前に入ってすぐに寝て、2時に寒くて起きて入ったらもう眠くなくてそのまま起きて、テント撤収前の4時に入った。
一番混んでいたのは16時からの回。
2時と4時は満天の星空の元、ずっと貸切。ライトを消すとちょっと恐い。
翌日、事前調べで「欅平から始発以外の電車には乗れない可能性がある」と聞いていたため、5時半に出れば始発電車に間に合うだろうと考えていたらどんどん登山者が出発していくのでそれに便乗して早め(5時前)に出発した。
まだ真っ暗なのでライト。歩き出しは急登で足元ばかり照らしていたら頭を4回木にぶつけた。水平歩道は平坦で歩きやすい、けど長い。とにかく長かった。
ライトで歩くことになるため、ビビッていたが、水平歩道前半は切り立ったところもなく、樹林帯を歩く感じなので真っ暗でもそんなに問題なかった。
折尾谷の手前くらいで明るくなっていれば大丈夫。
欅平まではトンネルをいくつか抜けてる。ライトが絶対に必要なのは150mのトンネルだけ。他はなくても何とかなる。
欅平には8時と余裕で間に合う時間に到着。
階段を下りたところにある足湯に入る。ちょっと温い。
電車はネットで予約できるようになっているが、あまり浸透していないようである。宇奈月→欅平の始発でやってきた人たちはアナウンスに促されて帰りの電車の予約をしていた。
この始発電車の到着よりも先に欅平に着いて席を取ることができれば始発電車に乗って帰ることができる(欅平の紅葉がまだだったのでピーク時はどうなるか分かりません)。
尚、『宇奈月→欅平の片道』と『宇奈月→欅平→宇奈月の往復』はネット予約できるけど、『欅平→宇奈月の片道』はできません。
電車は始発なのに思いのほか観光客で混んでおり、普通車は満席となった(リラックス車は空きあり)。
日陰に入るとかなり寒く、雨具を着用。
宇奈月に着いたらポカポカ。黒部電気記念館(無料)に行ってみた。
関電の方々、こんな大変なところを整備してくれてありがとー!
lastingさん、はじめまして!
晴れの下ノ廊下、素晴らしい景色ですね〜
でも阿曾原で5回も温泉入ったんですか!
テント場からのあの登り降りを5回もしたなんて、凄い
(自分は、どしゃ降りだったので、1回しか入りませんでした)
daizさんはじめまして。
今回、下ノ廊下に行くにあたってdaizさんの記録をはじめ、いろいろな方の記録を参考にしました。ありがとうございます。
>テント場からのあの登り降りを5回もしたなんて、凄い
daizさん、健脚なのに何をおっしゃる!
テン場に着いてからずっと裸足でいたら足元が冷えてきたので、何度も入りました。
温泉で温まる→冷める→寒くなるの繰り返しです。
こんにちは。
下ノ廊下、素晴らしいですね。
2011年は、私も行きたいと思いました。
丁寧なレポートを、参考にさせていただきます。
SONO_01さん、はじめまして。
返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。
下ノ廊下は普段の登山とは異なり、全てが斬新でした。
今年行けるといいですね。
レポート楽しみにしています。
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