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Yamareco

記録ID: 8421069
全員に公開
ハイキング
中国山地東部

岡山県鏡野町 角ヶ仙周回 ガスの中の森林浴&花&虫

2025年07月13日(日) [日帰り]
 - 拍手
Machapuchare その他1人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
02:44
距離
4.1km
登り
524m
下り
524m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
2:31
休憩
0:13
合計
2:44
距離 4.1km 登り 524m 下り 524m
8:47
1
旧越畑キャンプ場駐車場
8:48
8:49
37
9:26
9:31
36
10:07
10:14
66
11:20
11
11:31
旧越畑キャンプ場駐車場
旬の動植物観察を楽しむコース
歩行距離4km、歩行時間2時間30分、歩行数9,200歩、消費カロリー780Kcal
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2025年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
旧越畑キャンプ場駐車場に自動車を停めました。ここは3台程、少し西に同規模、さらに西に十数台の駐車場があります。満車になることはないでしょう。登山口に最も近いのは出発点の少し西ですが、出発時も下山時も1台停まっていました。
コース状況/
危険箇所等
 危険箇所やヤブコギはありません。今回と逆周りだと南尾根ではササが多少かぶさってくるかもしれませんが、ちゃんと登れます。南尾根はストックを使わず木やササをつかみながら歩けば転倒は防げますし、転んだり立ち止まったりするのが少なければマダニの心配もありません。下りではギリギリかき分けずに歩けます。
 
 上りの南西尾根コースは、しばらくは階段の一部が崩れていますが、下りの南尾根よりも歩きやすいです。
 旧越畑キャンプ場駐車場から標高650mの等高線に沿うように平坦な草地を突っ切ると最短コースですが、そこよりも少し東の一段高い所を歩きました。連れはすぐ西側の草地を歩いていましたが、途中で東に延びる階段を上って合流してきました。ログは連れが持っていたGPSです。
 微妙に遠回りになったかもしれませんが、細道は明瞭で旧炊事場を通り抜けて登山道道標<写真01>へ。ここからは急ですが階段状の道が多いので比較的歩きやすいです。ただし、しばらくは丸太がなくなって崩れている箇所がいくつもあり、濡れていると下りは滑りやすそうです。実際、下りで滑ったようで落ち葉がたまっている箇所がありました。
 途中からは新しい擬木の階段道となり、急なだけでとても歩きやすくなります。緩やかになってくると階段はなくなり、相変わらず木の間で展望の効かない道をひたすら歩きます。たまに急な箇所にはステップがありました。
 標高1,070mを過ぎると、急に高さ30〜40cmの草が茂ってきました。道はこの間に延びており、しばらくはよけて歩けます。道全体に草が茂ってくると所々にステップが切ってあり、足元にはたまに小石が埋まっています。上りではよけて歩けますが下りでは草で見えにくいかもしれません。草自体はあまり気にならないレベルです。

 下りの南尾根は、南西尾根よりも急ですが、下ったほうがササがかぶさってきません。
 角ヶ仙(つのがせん)頂上<写真09>からしばらくは高さ40cm前後のササの間の細道で、足元ははっきり見えます。たまに埋まっている小石には要注意です。登った南西尾根よりも急ですが、こちらのほうが細道な分、いざとなれば手近な木の枝をつかみやすいので大丈夫です。
 標高1,040〜950m辺りはササが高さ1m程になり、相変わらずの細道なので体に当たります。足元はギリギリ見えますが、たまに埋まっている石をうっかり踏んでしまうと滑りそうです。上りだとササが多少かぶさってくるかもしれません。
 標高950m辺りからはササがまた低くなり、足元ははっきりと見えて歩きやすくなりました。標高880mを切るとササはなくなり、きれいな道になります。
 標高760mを切るとT字路で、右(西)のほうが道がきれいに見えますが、左折して地形図の破線の道をキープしました。少し進むと小石がゴロゴロした沢沿い道になり、ちょろちょろ流れを何度か渡渉します。溝状に掘れた部分が続いていますが、昨年よりも渡渉点が減り、さらに歩きやすくなっているような気がしました。水深はごく浅いのですが、雨天や大雨後は避けたほうがいいかもしれません。
 杉林<写真13>を抜けると舗装林道(林道美作北線)に出ました。
その他周辺情報 奥津渓にあった大釣温泉は閉館しています。奥津温泉花美人の里は木曜以外の10〜19時(最終受付18時)営業、中学生以上880円です。
01角ヶ仙登山道道標…角ヶ仙(つのがせん)名物の道標です。歩きながら動画を撮りましたが、急で階段が崩れている箇所があるので、滑りそうになりすぐにやめました。
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01角ヶ仙登山道道標…角ヶ仙(つのがせん)名物の道標です。歩きながら動画を撮りましたが、急で階段が崩れている箇所があるので、滑りそうになりすぐにやめました。
02ハンくもック⁉…上からだと一辺7cm程の正三角形に見えるハンモック状のクモの巣が10ちかく並んでいました。前夜は雨だったのか、水滴がついてきれいでした。主は見当たりませんでしたが、底の糸が密になっている辺りにいたのかもしれません。
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02ハンくもック⁉…上からだと一辺7cm程の正三角形に見えるハンモック状のクモの巣が10ちかく並んでいました。前夜は雨だったのか、水滴がついてきれいでした。主は見当たりませんでしたが、底の糸が密になっている辺りにいたのかもしれません。
03角ヶ仙南西尾根の露岩…昔から登山道の目印になっていた岩です。植物に埋もれかけでしたが、今ではこのとおり、丸見えです。
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03角ヶ仙南西尾根の露岩…昔から登山道の目印になっていた岩です。植物に埋もれかけでしたが、今ではこのとおり、丸見えです。
04角ヶ仙南西尾根の露岩北側面…<写真03>と同じ岩です。真横から見ると、斜めになっているのがわかります。
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04角ヶ仙南西尾根の露岩北側面…<写真03>と同じ岩です。真横から見ると、斜めになっているのがわかります。
05ノアザミ…羽状に細かく裂けた葉や茎にはトゲはなく、直径2cm程の花の総苞片は合着し、触るとベタベタします。春から見られるアザミで、そろそろ花期は終わりのはずですが、この株はまだつぼみもありました。
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05ノアザミ…羽状に細かく裂けた葉や茎にはトゲはなく、直径2cm程の花の総苞片は合着し、触るとベタベタします。春から見られるアザミで、そろそろ花期は終わりのはずですが、この株はまだつぼみもありました。
06オトギリソウ…花は直径1.5cm程とこの仲間の中では大きく、花弁や萼などに黒斑があるのでわかりやすいです。咲き始めのようで、開花中の株はどれも1輪ずつ咲いていました。
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06オトギリソウ…花は直径1.5cm程とこの仲間の中では大きく、花弁や萼などに黒斑があるのでわかりやすいです。咲き始めのようで、開花中の株はどれも1輪ずつ咲いていました。
07カワラナデシコ…秋の七草のひとつです。直径3cm程の花は咲いたばかりのようで、みずみずしくきれいでした。1輪だけでした。
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07カワラナデシコ…秋の七草のひとつです。直径3cm程の花は咲いたばかりのようで、みずみずしくきれいでした。1輪だけでした。
08アキアカネ…ナツアカネに似ていますが、胸部側面の3本の黒い筋模様のうち真ん中の線が先細りになります。下りた南尾根では3回程見かけました。
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08アキアカネ…ナツアカネに似ていますが、胸部側面の3本の黒い筋模様のうち真ん中の線が先細りになります。下りた南尾根では3回程見かけました。
09角ヶ仙頂上三角点「角ヶ仙」…標高1,152.5mの頂上三角点です。昨年5月にはなかったワロックがありました。まだブームは続いているのでしょうか。頂上からは泉山(いずみがせん)がよく見えるのですが、この日はガスって真っ白でした。開けている南西方面以外を動画に撮りました。
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09角ヶ仙頂上三角点「角ヶ仙」…標高1,152.5mの頂上三角点です。昨年5月にはなかったワロックがありました。まだブームは続いているのでしょうか。頂上からは泉山(いずみがせん)がよく見えるのですが、この日はガスって真っ白でした。開けている南西方面以外を動画に撮りました。
10ヤマツツジ…南尾根にのみ、ポツンポツンと見られました。花は直径5cm程とレンゲツツジよりも小さく、朱色が多いのですがたまにピンクもあります。県北では8月に入っても開花中のことがあり、7月は花盛りです。今回はつぼみだけの木もありました。
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10ヤマツツジ…南尾根にのみ、ポツンポツンと見られました。花は直径5cm程とレンゲツツジよりも小さく、朱色が多いのですがたまにピンクもあります。県北では8月に入っても開花中のことがあり、7月は花盛りです。今回はつぼみだけの木もありました。
11ハカワラタケ…登山道の東側のヤブに少し入って側まで見に行きました。カサの直径は3cm前後、裏の管孔は歯牙状です。木の幹にびっしり生えていたので動画も撮りました。
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11ハカワラタケ…登山道の東側のヤブに少し入って側まで見に行きました。カサの直径は3cm前後、裏の管孔は歯牙状です。木の幹にびっしり生えていたので動画も撮りました。
12角ヶ仙南尾根ヒノキ林…下草がなく歩きやすいです。動画ではあっちこっち方向を変えて映しているので道がないように思えるかもしれませんが、木の間の細道は明瞭です。
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12角ヶ仙南尾根ヒノキ林…下草がなく歩きやすいです。動画ではあっちこっち方向を変えて映しているので道がないように思えるかもしれませんが、木の間の細道は明瞭です。
13角ヶ仙南尾根杉林…沢沿いで溝状に掘れた部分が続いている道ですが、昨年よりもさらに歩きやすくなっているような気がしました。ここも歩きながら動画を撮りました。
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13角ヶ仙南尾根杉林…沢沿いで溝状に掘れた部分が続いている道ですが、昨年よりもさらに歩きやすくなっているような気がしました。ここも歩きながら動画を撮りました。
14三つ編みヤマフジ…杉に絡みついているようです。左下から右上にらせん状に伸びているので、ヤマフジだと思います。ノダフジは蔓の巻き方が逆になります。
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14三つ編みヤマフジ…杉に絡みついているようです。左下から右上にらせん状に伸びているので、ヤマフジだと思います。ノダフジは蔓の巻き方が逆になります。
15めり込みヤマフジ…ヤマフジに絞め殺されそうになりながら?頑張っています。
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15めり込みヤマフジ…ヤマフジに絞め殺されそうになりながら?頑張っています。
16ウツボグサ&ホソバセセリ…ホソバセセリは色は地味ですがつぶらな瞳が可愛いチョウです。白斑の配置はチャバネセセリなどに似ていますが、より大きく目立つので間違えることはないでしょう。ウツボグサの蜜を吸う様子を動画にも撮りました。
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16ウツボグサ&ホソバセセリ…ホソバセセリは色は地味ですがつぶらな瞳が可愛いチョウです。白斑の配置はチャバネセセリなどに似ていますが、より大きく目立つので間違えることはないでしょう。ウツボグサの蜜を吸う様子を動画にも撮りました。
17ネジバナ&キタキチョウ…キタキチョウは翅の裏側に小さな褐色の斑点がたくさんあります。前翅表側先端部分の褐色部が小さくなりかけており、夏型から秋型の間のようです。この個体がいなかったら、ネジバナには気づかなかったでしょう。
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17ネジバナ&キタキチョウ…キタキチョウは翅の裏側に小さな褐色の斑点がたくさんあります。前翅表側先端部分の褐色部が小さくなりかけており、夏型から秋型の間のようです。この個体がいなかったら、ネジバナには気づかなかったでしょう。
18ネジバナ…<写真17>の花をズームしてみました。数mmの小さな花がらせん状につきます。花のつき方は右巻き、左巻き、途中で巻き方が変わるの3種類あります。この1株だけでした。
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18ネジバナ…<写真17>の花をズームしてみました。数mmの小さな花がらせん状につきます。花のつき方は右巻き、左巻き、途中で巻き方が変わるの3種類あります。この1株だけでした。
19越畑ふるさと村「ふるさとの家」…越畑ふるさと村のシンボル的存在の古民家です。入口に「伝説のきこえる部屋」と書いた木札が掲げられています。久しぶりに戸を開けてみたところ、畳の部屋にあったものは玄関奥の階段周辺にまとめられていました。
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19越畑ふるさと村「ふるさとの家」…越畑ふるさと村のシンボル的存在の古民家です。入口に「伝説のきこえる部屋」と書いた木札が掲げられています。久しぶりに戸を開けてみたところ、畳の部屋にあったものは玄関奥の階段周辺にまとめられていました。
20ふるさとの家越しに角ヶ仙…行きがけに見たときは、頂上から3分の1くらいまでが雲に隠れて見えませんでした。午後から晴れてくるという天気予報が正しかったようです。
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20ふるさとの家越しに角ヶ仙…行きがけに見たときは、頂上から3分の1くらいまでが雲に隠れて見えませんでした。午後から晴れてくるという天気予報が正しかったようです。
21たたら記念館…小さな小屋のような建物です。ここは戸がありません。
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21たたら記念館…小さな小屋のような建物です。ここは戸がありません。
22七福ねこ…たたら記念館<写真21>の入口です。この暖簾(のれん)は昨年5月にはなかったような気がします。内部は暗いですが、照明なしでもなんとか見えます。確か、入口に照明のスイッチがあったはずですが、確認し忘れました。
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22七福ねこ…たたら記念館<写真21>の入口です。この暖簾(のれん)は昨年5月にはなかったような気がします。内部は暗いですが、照明なしでもなんとか見えます。確か、入口に照明のスイッチがあったはずですが、確認し忘れました。
23たたら製鉄の炉&ふいご…粘土でできた炉の中で木炭を燃やすことで砂鉄を溶かします。炉は1回使用すると取り壊されます。左右にあるふいごをタタラと呼んだので、たたら製鉄といいます。
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23たたら製鉄の炉&ふいご…粘土でできた炉の中で木炭を燃やすことで砂鉄を溶かします。炉は1回使用すると取り壊されます。左右にあるふいごをタタラと呼んだので、たたら製鉄といいます。
24たたら製鉄図…製鉄の様子を描いたものです。スマホで撮ったらちゃんと明るく写りました。
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24たたら製鉄図…製鉄の様子を描いたものです。スマホで撮ったらちゃんと明るく写りました。
25たたら鉄山パノラマ…「たたら鉄山パノラマ」と書いてありましたが、ジオラマの間違い?岡山県は古代から製鉄が盛んでしたが、主原料が鉄鉱石から砂鉄へとかわるにつれて、産地の中心は県南から県北へと移っていきました。鏡野町内ではここ越畑(こしはた)や旧富村に多く、香々美(かがみ)ダム北側には製鉄跡がいくつか遺っています。
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25たたら鉄山パノラマ…「たたら鉄山パノラマ」と書いてありましたが、ジオラマの間違い?岡山県は古代から製鉄が盛んでしたが、主原料が鉄鉱石から砂鉄へとかわるにつれて、産地の中心は県南から県北へと移っていきました。鏡野町内ではここ越畑(こしはた)や旧富村に多く、香々美(かがみ)ダム北側には製鉄跡がいくつか遺っています。

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下(厚手) 軍手 雨具 スパッツ 日よけ帽子(フード付き) 雨用帽子 登山靴(防水加工) 靴ひも予備 ザックカバー(防水用) 地形図 コンパス マップケース 筆記用具 タオルハンカチ カメラ 飲料水(スポドリ&茶) 水筒(保温) 非常食(栄養補助食品) スマホ(地図アプリ使用) eTrex22x(GPSナビゲーター) 虫よけスプレー

感想

【中国百名山の角ヶ仙はマッターホルン⁈】
 岡山県鏡野町にある角ヶ仙(つのがせん)は中国百名山のひとつです。中国百名山は山岳誌を発刊する山と溪谷社から選定された山で、兵庫県と鳥取県の県境にある氷ノ山(ひょうのせん)、兵庫県と岡山県の県境にある後山(うしろやま)などがあります。
 角ヶ仙という山名は、左右に裾野を広げた円錐型の山容が牛の角を思わせることからつけられたとする説があります。ただ、牛の角の形には程遠く、どちらかというとおむすび型です。それでも、山麓にある越畑(こしはた)集落のシンボルとして、“越畑のマッターホルン”といわれています。スイスのマッターホルンをご存じの方には、「日本の牛はコブウシかぁ〜い😵」と言われそうです。さらに「コブは角じゃないし😥」とツッコミを入れられそうです。
 ただし、この山は見た目よりも急で、登山道のある南西尾根、南尾根ともに大人でもハードに感じます。山行記録の感想を見ても、急だった、きつかったという声が多いです。しかし、毎年、9月初めに岡山市の保育園児がこれを登ります😱階段状の道が多い南西尾根をピストンするのが恒例だったのですが、2022年にはササが多くより急な南尾根のほうを登るとのことで、8月末にササ苅りが行われました。予定通り行われたかどうかはわかりませんが、以来、南尾根の登山道が整備され年々歩きやすくなっているような気がするので、近年はずっと南尾根ピストンなのかもしれません。保育園児が登るマッターホルンなんか楽勝だろうと思われた方、実際に登ってみると、「岡山の保育園児、スゲェ。」となると思います😁

 角ヶ仙(つのがせん)は南から眺めると独立峰に見えますが、津山市と鏡野町の境界沿いに尾根が北方面に延びており、天狗岩や三十人ヶ仙とも連なっています。積雪期にこの尾根を縦走される方はおられますが、無積雪期は根曲がり竹(チシマザサ)の強烈なヤブコギになります。
 2014年9月末には、登山口を間違えて旧越畑キャンプ場から林道美作北線をさらに北東に進み、庄原川と北西に延びる支流との分岐の橋の辺りからアプローチし、北東から角ヶ仙に登りました。当時はGPSを持っていなかったのでルートの記録は不正確ですが、途中、根曲がり竹のヤブの下に境界標柱が見える箇所があったので、津山市と鏡野町の境界沿いの角ヶ仙北尾根を歩いたのは間違いないだろうと思います。登り始めから3時間50分もかかって角ヶ仙ピーク標の真裏に飛び出したときには、ほっとして力が抜けたのを覚えています。現在よりもササヤブが多かった南尾根を下りましたが、北尾根に比べると天国でした。
 当時どう歩いたのかGPSで確認してみたい、さらには北尾根から縦走してみたいという気持ちもありますが、無謀なチャレンジはしないでおこうと思います。あれから11年、角ヶ仙は急なだけでずいぶん歩きやすい山になりましたが、初めて根曲がり竹のヤブコギをした思い出の山、我々にとっては大切なマッターホルンです😊

【階段が多い南西尾根コース】
 今回も出発点は旧越畑キャンプ場駐車場です。ここから標高650mの等高線に沿うように平坦な草地を突っ切ると最短コースですが、そこよりも少し東の一段高い所を歩きました。連れはすぐ西側の草地を歩いていましたが、途中で東に延びる階段を上って合流してきました。ログは連れが持っていたGPSです。
 微妙に遠回りになったかもしれませんが、細道は明瞭で旧炊事場を通り抜けて無事に登山道道標<写真01>に到着。ここからは急ですが階段状の道が多いので比較的歩きやすいです。ただし、しばらくは丸太がなくなって崩れている箇所がいくつもあり、濡れていると下りは滑りやすそうです。実際、下りで滑ったようで落ち葉がたまっている箇所がありました。
 途中からは新しい擬木の階段道となり、急なだけでとても歩きやすくなります。緩やかになってくると階段はなくなり、相変わらず木の間で展望の効かない道をひたすら歩きます。たまに急な箇所にはステップがありました。前日の予報よりも天気が悪く、ガスっているのがわかります。風が吹くと木の上からたまっていた雨粒が落ちてきましたが、わずかですみました。
 標高1,070mを過ぎると、急に高さ30〜40cmの草が茂ってきました。道はこの間に延びており、しばらくはよけて歩けます。道全体に草が茂ってくると所々にステップが切ってあり、足元にはたまに小石が埋まっています。
 カワラナデシコ<写真07>などを見ながら最後の急登を過ぎるとすぐ角ヶ仙(つのがせん)頂上<写真09>に到着しました。行きがけに越畑ふるさと村<写真19〜25>から見た角ヶ仙は、頂上から3分の1くらいまでが雲に隠れて見えませんでした。予想通り、頂上からよく見えるはずの南西方面は真っ白で、ガスが上がってくるのが見えました。これはこれで幻想的でいいだろうと動画を撮り、この頃から聞こえ始めたエゾハルゼミの合唱に、しばらく雨は降らないだろうと安心して予定通り南尾根を下ることにしました。

【ヒノキ森林浴&スギ森林浴の南尾根コース】
 南尾根は、頂上からしばらくは高さ40cm前後のササの間の細道で、足元ははっきり見えます。2019年の七夕山行の際には道から少し離れた所にササユリが咲いているのを何度も見ることができました。今回は残念ながら視界に入る場所では、まったく見ることができませんでした。梅雨明けが異常に早かったので、さっさと咲き終えてしまったのかもしれません。
 天気が良ければしばらくは泉山(いずみがせん)を見ながら下れるのですが、すぐ先がはっきり見えるだけありがたいと思えという状況でした。たまにいるアキアカネ<写真08>やヤマツツジ<写真10>を見ながら、足元に埋まった小石に気をつけて下ります。
 登った南西尾根よりも急ですが、こちらのほうが細道な分、いざとなれば手近な木の枝をつかみやすいので大丈夫です。以前は頂上からしばらくは根曲がり竹が斜めに寝ている箇所がありましたが、いつの間にかなくなって格段に歩きやすくなりました。
 標高1,040〜950m辺りはササが高さ1m程になり、相変わらずの細道なので体に当たります。足元はギリギリ見えますが、たまに埋まっている石をうっかり踏んでしまうと滑りそうなので、連れがかなり慎重になりさらにペースダウン😅たまに立ち止まって追いつくまで待ちました。登ってこられる方にお会いしたのはこの区間だったでしょうか。上りだとササが多少かぶさってくるかもしれませんが、2022年9月にこちらから登ったときよりもマシになっているので、連れが今なら登れると思うとお伝えしました。
2022年9月11日https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4674029.html
 標高950m辺りからはササがまた低くなり、足元ははっきりと見えて歩きやすくなりました。標高880mを切るとササはなくなり、きれいな道になります。植林帯らしく、ヒノキ林<写真12>を歩きながら森林浴を楽しみました。
 標高760mを切るとT字路で、右(西)のほうが道がきれいに見えますが、左折して地形図の破線の道をキープしました。少し進むと小石がゴロゴロした沢沿い道になり、ちょろちょろ流れを何度か渡渉します。溝状に掘れた部分が続いていますが、昨年よりも渡渉点が減り、さらに歩きやすくなっているような気がしました。水深はごく浅いのですが、雨天や大雨後は避けたほうがいいかもしれません。
 杉林<写真13>を抜けると舗装林道(林道美作北線)に出ました。ここからはのんびり花を探しながら歩きました。予想よりも花は少なかったのですが、可愛いホソバセセリ<写真16>に出会え、ほっこりしました。

 今回は予想以上に天気が悪く、雨は降らなかったものの、ガスって展望は効きませんでした。その代わり、日差しがないので比較的涼しく、体力的にかなり楽でした。また、特に南尾根の登山道が年々きれいになり、急なだけで歩きやすくなっており、道迷いの心配がなく精神的にも楽でした。周回コースを避ける方が増えているようですが、次回も周回コースにしようと思います。



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