ネパール・ポカラ2dayハイキング。オーストラリアンキャンプ往復

- GPS
- 10:07
- 距離
- 20.4km
- 登り
- 618m
- 下り
- 1,262m
コースタイム
- 山行
- 4:35
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:35
- 山行
- 6:14
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:14
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
メインのKANDEからオーストラリアンキャンプまでの往復は危険箇所無し。サランコットの丘からフェワ湖までの坂は斜面を直降するので、きつい |
その他周辺情報 | オーストラリアンキャンプへは、KANDEから登るルートについては、標高差が比較的少ないし、道中チェックポストは無い。ダンプスから入ると標高差があるしチェックポストもある。 |
写真
感想
喧騒のカトマンズを離れて、初めてポカラを訪れる。
せっかくポカラに来たのだから、トレッキングに行きたい。
でも、友子さんの腰の調子が良くないから、あんまりハードなのは行けない。
ということでホテルのエージェンシーに相談すると、1泊2日で行けるオーストラリアンキャンプへのハイキング(2日程度のものはトレッキングではなくてハイキングと言うそう)を勧められる。
前日、午後から雹混じりの豪雨が降る。その後の夕方、ポカラ到着以来ずっとガスがかかっていた街からガスが一掃され、それまであることにも気づかなかったアンナプルナの山々が街からもくっきり見えるようになる。翌日からの山歩きへの期待が否応無く高まる。
当日、出発前に朝ごはんを食べていると、春希の様子がどうもおかしい。せっかく和希のおねだりで一日だけ泊まることにした一泊75$もする高級ホテル(!)の朝ビュッフェなのに、ジュースと卵一つで終わり、部屋に戻ると言う。
本人は大丈夫大丈夫、山行ける、と言うが、体温を計ってみると・・・38度2分!!!
友子さんが、私が残るから和希と二人で行って来たら、と言ってくれたので、4人から2人になってしまったけど、オーストラリアンキャンプに行くことにする。
10時過ぎに元のホテルのエージェンシーがガイドのインドラを連れて現れる。人数が減った事情を話して、ホテルを出発。ホテルからバスターミナルまではタクシー(400Rs)、バスターミナルからはローカルバスで1時間ほど揺られてKANDEで降りる(一人80Rs)。
KANDEの集落を抜ける。子供たちは「ギブミーチョコ」の連続。でも、そんなにしつこい感じじゃなくって、とりあえず言ってみるかって感じ。道はそこそこ急だけど、ゆっくり進む分には大したことはない。途中から右手が開けてきて、さっきの車道や段々畑が見えるようになる。アンナプルナBCへの道にもなっており、要所要所に赤と白で塗り分けられた目印がついている。
1時間足らずで山桜のあるところで休憩。
他のハイカーともすれ違う。時間帯にもよるのか、すれ違う人は皆オーストラリアンキャンプまでのハイキング組ばかりであった。ポカラの街中では余り見かけなかったが、山中では中華系のハイカーを結構見かけた。聞いてみると、中華系オーストラリア人だったりとか。
ハイカー以外には、地元の人とも行き交う。多くの人が燃料にする木々を運んでいる。目一杯担げるだけ担いで、伏目がちに通り過ぎていく。道を外れたところでも、姿は見えないが木を切っている声がする。
最後に少々きつめの階段があったが、それが終わると間もなくオーストラリアンキャンプ着。なだらかになった斜面に広々と敷地が広がり、敷地を囲むようにロッジ棟が建っている。草地の敷地にはいくつかテーブルや椅子があって、先客がくつろいでいる。その横で、ポカラや道中よりもいっそう迫ったアンナプルナの山々をバックに記念写真。
隣の敷地にはロバもいる。青空に映える雪山がドーンと控え、そばにはロバがのんびり草を食み、広々とした草地の敷地でチャイなど飲んでいると、至福だなーと思う。惜しむらくは、友子さんと春希が一緒にいないこと(涙)。連れてきて分かち合いたかった。。。
宿泊は、初め見せてもらった以前からあるロッジも決して悪くは無かったが(500Rs)、新しく建てられたロッジが見るからにステキなので、そっちに決める(1500Rs)。
荷物を置いて身軽になり、次の集落であるPATHONAまで行ってみることにする。オーストラリアンキャンプからは少し下りになり、その進行方向にはマチャプチュレの姿が大きく見える。標高2000mほどのこのエリアでは、まさに春まっさかりで、蝶々がスミレのような小さい花に群がっている。和希が帽子で捕まえようとして、ガイドさんが可哀相だよとちょっと困った顔をする。
下りということもあって、15分ほどでPATHONAに着く。この集落には入り口にチェックポストがあって、インドラが挨拶をしてくれた。ここPATHONAはポカラからアンナプルナBCを目指すハイカーが初日に休む集落と聞いていたが、ほとんど宿泊客の姿を見なかった。PATHONAからの眺めも決して悪くないのだけど、直ぐ近くにオーストラリアンキャンプのようなより開放的で眺めの良い宿泊スポットがあって、そっちに客を食われているような。まあ、昨年ネパールを襲った大地震の風評被害で観光客の絶対数が激減している影響も大きいだろうが。
これまでガイドを使って山を歩くということは未経験だったので、道中のガイドの食事費用などはどうすれば良いのか、インドラに聞いてみる。食事費用などは、エージェンシーを通じて費用をもらっており、それでまかなうからこちらで払う必要は無い。ただし、その時々で払ってくれる分にはありがたく受け取ると。チップも、最後にガイドに満足したら気持ちでもらえたら、ということであった。なお、私はエージェンシーにガイド料として1日30$払ったが、ガイドと直接交渉だと20$で良いとも言われた。
PATHONAを後にし、オーストラリアンキャンプへ戻る。敷地内では皆のんびりと思い思いに過ごしている。隣のロッジの一家が、日本人の奥さんとイギリス人の旦那さんという家族で、6歳になる金髪の女の子がお花集めてお店のようにしたり、右へ左へ走り回っていた。一歳違いの春希がいたら一緒に遊べたのになー。女の子が飛び回るのを部屋から眺めながら、部屋の中で本を読むのに飽きた和希と二人でUNOしたり。
5時半ごろ、晩御飯。ピザとフライドポテトという名のジャガイモ炒めは、妙な味付けもなく美味しくいただく。山の食事は高いと脅され、バナナやらピーナッツやら色々買い込んで来たが、一泊二日であればそこまで身構えることも無かった。ガイドのインドラもやって来て、地酒のワインをふるまってくれた。徐々に暗くなっていく中インドラとしばらく話をする。次第に冷えてきたし、部屋に戻る。
11時ごろ、表に出てみると満点の星空であった。流れ星も二つ三つ見れた。
3時ごろ、表に出てみると、雲が出てきていた。
5時過ぎ、日の出の時刻に合わせて表に出てみたが、、、ガス。残念ながらアンナプルナの山々の朝焼けを真近に見ることはかなわなかった。
朝ごはんを食べて、8時過ぎにオーストラリアンキャンプを発つ。下ってしばらくすると、欧米(アイルランド)の女性とガイドが何か作業をしながらゆっくり歩いている。聞くと、トレイル上やその脇に落ちているゴミを拾って歩いているんだとか。私も落ちている数多のゴミには気になっていたし、その女性の行為に賛同して一緒にゴミを拾って歩くことにする。いつもならペースが遅くなると機嫌が悪くなる和希も、文句言わずに黙ってゴミを拾いながら歩くようになる。
そうこうするうちに、今度は地元の子供たちもわらわらと寄って来る。初めのうちは例によって「ギブミーチョコ」だったが、我々がゴミ拾いしているのを面白半分でか手伝ってくれるようになる。そのまま集団になってKANDEの集落まで。最後にはアイルランド女性のガイドがゴミを拾ってくれた子にチョコを買ってあげてた。うちのガイドのインドラは、鉛筆を買って一本一本配ってあげてた。チョコも良いけど、鉛筆とはナイスなアイディアだなあ。
そこからは、タクシーでNAUDARAまで移動。サランコットの丘経由でホテルのあるフェワ湖まで、という道のり。地元の生活を身近に感じられそうという期待もあったが、起伏の乏しいオフロードをダラダラ歩くような道で、正直あまり楽しいコースではなかった。何と言っても、標高千数百mだと、暑いし。和希も相当へばっていた。目的地にしていたサランコットの丘も、眺望が期待できないからと結局行かなかったし。それでも、最後にフェワ湖まで下る劇坂は、斜面を真っ直ぐ降りる感じで、足には負担が大きかったけれど、眺めはなかなか迫力あった。パラグライダーを横目にみつつ、下山。
長い急坂下りを終えて、フェワ湖沿いの道に出る。家が近所のインドラとはここでお別れ。タクシーに乗り込むや一気に雨が降り出す。ここ数日は3日に2日は午後から崩れるという傾向があったが、ギリギリセーフであった。
ちょっと物足りない感もあったポカラでのハイキングであったが、何となくトレッキングのイメージも持てた。次ネパールを訪れる際は予め明確にトレッキングを目的として訪れるというのも悪くないな、と思った。
追記:
地震の影響はあんまり目に付くところには感じなかったが(観光客が目立って少ないことを除けば)、物価の上がりっぷりには面食らった。ネパールの人いわく、ネパールが自主憲法を作成するのを不快に思ったインド政府が、インド−ネパール間の国境を閉じてしまって、物資が入ってこなくなったせいとか。ガソリンは元々諸物価からするとかなり割高な15リットル15$くらいしていたらしいのが、国境の封鎖により、一時期15リットルで100$まで上がったとか。それにつられるように諸物価上がっており、レストランの値段などは2013年のガイドブックに出ている値段の3割増しという相場であった。タクシーがメーターで走ることはまず無い。
もっとも、それより何より観光客が少なかった。ポカラなど中国人団体客でいっぱいかと思ったが、少人数のグループや個人旅行者はいても、いわゆる団体組にはほとんど出くわさなかった。とは言え、ネパール人からの第一声が「ニーハオ」とか「コリアン?」と言われるのは、ちょっと口惜しいような気もした。14年前にはそんなことはなかったのに。まあこれはネパールに限らず、帰国途中に訪れたタイバンコクの屋台でも3個で20バーツと中国語で言われてしまったし、世界どこでも似たような情況なんだろうが……。
コメント
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おはようございます、ネパール遠征レコの作成どうもお疲れ様です!
やっぱ山岳展望はポカラから!!という感じですな……。く、くやしぃぃ〜!
ナガルコットに行けば何か見えると思っていたのがダメでした (笑)。
しかし、水蒸気のためか、それともインドから吹き付けてくるPM2.5のためか、完全にモヤってしまうこともあるようで、とりあえず1日だけでも文句なしの大展望を見られたのはラッキーだったのではないでしょうか?
しかしまぁ、旅行先でご家族にハプニングが起こるというのはたまにあることで(私も小さい頃、蓼科高原でおたふく風邪になり、親をヒーヒー言わせました
ネパールは地震の影響から少しずつ脱しつつあるようで何よりですが、お客さんあってのネパール観光業ですので、前途は多難なようですね……。インドにしたって、余りネパールをいじめすぎると、ネパールがますますC国寄りになってしまうのでは……。
おっと脱線気味になりましたのでこれにて。私もいずれまた、地震とかに関係なくネパールに行きたいなぁ〜(震災直後の訪問はやはり気が滅入った)。
bobandou さん、早速にコメントありがとうございます!
ポカラでも、本当にスカッとした日は、丸々一日だけでした。でもそれがあると無いとでは、印象が雲泥の差であったことでしょう。同じホテルで会った人は、4泊5日のプーンヒル方面のトレッキング行ったが、連日ガスが出ており、一日も雪山が見られなかったと言っていました。ポカラのホテルの屋上からの眺めが一番良かったと(^^;
子供の体調がらみのハプニングは、まあ旅先ではありがちなことかもしれませんが、その原因として疲労もあったのかとは思いますが、それに加えてあちらの香辛料のきつさに体調を崩したような気もします。トレッキング中に山で食べようかと思って持って行っていたアルファ米は、下の子一番のご馳走になっていました
それはともかく、地震で観光客が激減しているネパールは、逆に今こそ空いてて行きたい方には実にお勧めのタイミングかと。
是非また行ってあげてください。
(大好きな日本の列車は走っていませんが・・・)
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