アイガー&マッターホルン


天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 飛行機
●マッターホルン:行きも帰りもツェルマットからシュヴァルツゼー間をケーブルカーで往復。※ケーブルカーのツェルマット駅はゴルナーグラート鉄道駅から20分ほど歩いた先にあり離れています。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
鉄製のポールやロープ等よく整備されています。 いろいろルート取りできそうですが、あまり歩かれていないところは浮石が多いので注意が必要です。浮石が多いと感じたらルートを外していると考えてよいと思います。 |
その他周辺情報 | アイガーではミッテルレギ小屋に、マッターホルンではヘルンリ小屋に宿泊しました。2食付きでお願いしましたが、両小屋とも夕飯ではお茶や水等はでませんでした(スープはでましたが)。行動中の水分に加えて、小屋に入ってから翌朝までの水分も持っていく必要があります。 朝食はお湯がサーブされるのでティーバッグ等でお茶を入れて飲むことができます。 ヘルンリ小屋では夕食後に翌日行動用のお茶(ホット、コールド)が用意され、自分の水筒に自由に注ぐことができます。 |
写真
意味があるかわかりませんが、高度順化のために40分ほどここでのんびりしました
たまたまここで今回のガイドさんと出会え、電車内で話しながらアイスメーア駅に向かいました
左上に見えているクラックまで直上し、クラック沿いに数mあがってピッチを切ります
クライミングとしては一番最初のここがアイガー全体で一番難しいと思います
とはいえスタンス、ホールドともに細かいものの特に難しいわけではなく、冬靴・手袋(ビレイ時に使う革手をはめていました、もちろんガイドはクライアントである私ににビレイさせたりしませんでしたが)のままで十分登れます
私は2番手(シャモニー入れたら3番目)での出発でした
買ってからまだ10年ほどで、手入れもしていたつもりですし、出発前にチェック(目視と手でグニグニする程度)したのですが、わからないものですね
しかしよりによってこんな時に…
幸いこのあたりから雪がでてきてアイゼンを着けることになったのであまり影響しませんでした
写真を撮ったりしていると途中で抜いたペアも登頂してきて、お互いにCongratulations!やWell done!などと健闘を称えあい、15分ほど山頂に滞在しました
ヘルメットやアイゼンを取ります
ハーネスとロープは着けたままです
このとき事故があったのかミッテルレギ稜の途中にレスキューヘリが飛んできていました(写真は双眼鏡で様子を伺うガイドさん)
朝食前にハーネスを着けておき、食べたらすぐ出発です
朝食はミッテルレギ小屋と同じくパン、ハム、チーズ、シリアル、ヨーグルト、お茶というラインナップでした
私は15組目くらいだったと思います
ハイペースで登るから薄着で来いというガイドの指示に従い、半そでTシャツにミッドレイヤーのジャケット全開腕まくり状態で出発しました
アイガーと違ってほぼコンテで登れるので、確保待ちで休めるということがありません
上に見えるソルベイ小屋で3分ほど休んだのが一番の大休止だったと思います
アイガー同様マッターホルンも難所には太いロープが設置されており、ゴボウで登るところがあるのですが、私としてはそこが一番辛かったかも
岩を持って足で登ろうとするとガイドからすぐにロープを掴めと叱咤が飛び、腕力が求められる場面でした
標高差にして山頂から200mほど下部からはあられ粒のような雪が出てきたためアイゼンを着けて登りました
アイガーでソールを剝がしてしまった私は下山後に急遽登山靴をレンタルし、それが私のワンタッチ式のアイゼンが付かないタイプだったためセミワンタッチアイゼンも借りることになり(しかも使ったことのないメーカーのもの)、慣れない組み合わせだったため途中で外れないか冷や冷やしていました
登頂者同士でここでもおめでとうの声を掛け合い握手をしながら山頂を満喫します
登り4時間、下りも4時間でした
アイガーと同じ8時間の行程でしたが、登りも下りも終始急ぎ足で、山を楽しむというよりは若干トレーニングのような山行でした
スピードが安全につながるという思想をしっかり体感させてもらいました
装備
個人装備 |
Tシャツ
長袖インナー
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
毛帽子
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
サングラス
カメラ
ハーネス
ヘルメット
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備考 | 軽量化のためにいつもは持っていっているテーピングテープを置いていったのですが、アイガーの途中でソール剥がれが起きてしまい焦りました。幸いガイドがテープを持っていたので結果的には自分で持つ必要は無し?ガイドがどこまで持っているのかはわかりませんが、ガイド登山なのに自分で一通り対応できる装備を持つのもイマイチと思うので、何をどこまで持っていくかは難しいところですね 最初のアイガーではルベルソとセルフビレイ用のデージーチェーンも持っていきましたが、一切使うことはなかったのでマッターホルンでは置いていきました 基本的にはツアーを申し込む際に書いてある装備リストに記載あるものだけ持っておけばOKかなと思います 【服装】 ●アイガー 1日目:ドライレイヤー長袖、長袖ウール、ミドルレイヤー、ソフトシェル、冬用タイツ、冬用パンツ、冬用靴下、冬靴、ゲイター、ドライレイヤー手袋、皮手袋 2日目:1日目+フリース、合羽下 ※初日は1枚減らしてもよかったです ●マッターホルン 1日目:ドライレイヤー長袖、半そでTシャツ、冬用パンツ、冬用靴下、夏靴(レンタル)、ドライレイヤー手袋(※日焼け防止) 2日目:1日目+ミドルレイヤー、ゲイター、冬用タイツ、皮手袋、ソルベイ小屋上部でソフトシェル着用 |
感想
高校生の時に読んだ小説でアイガーに憧れを抱き、登山を始めるようになってからは海外登山に興味はあまりなかったもののアイガーだけは一度登ってみたいなぁと思っていました。
できればガイドレスで自分と、気の合うパートナーとで登りたいと思っていましたが、なかなか踏ん切りがつかないまま馬齢を重ねる中で焦りを感じ始め、登らないまま未練を残すよりはいいだろうとガイドをお願いして登ってくることにしました。
そうなるとせっかくスイスに行くからにはと欲が出てきてマッターホルンも登ってこようとこちらも同じくガイド登山を手配しました。
アイガーだけのつもりで飛行機のチケットを手配していたため、
日曜チューリヒin、月火アイガー、水木マッターホルン、金曜チューリヒoutというかなりタイトなスケジュールになってしまいました。
スケジュールが決まった時点では、天候不順等で早々予定通りいくことはないのでは?せいぜい登れて1座では、と思っていたのですが、実行1週間前あたりから現地の天気予報を見るとどうもバッチリ好天に恵まれるようで、ツイているなあという思いと大変そうだなあという思いで贅沢な思い悩みをしていました。
登ってみた感想としては、ガイド登山であったとしても積年の思いとミーハーな心が満たされて非常に満足しています。
私の所感ですが、アイガーはマッターホルンよりは多少テクニカルではありますが、クライミングで5.8程度が登れてアルパインクライミングの経験を積んでいれば十分楽しく登れると思います。ただルートファインディングとロープ捌きが肝になりますので、もし今の自分の力量で行ったら下山途中でビバークになったかもしれないなと思います。
一方マッターホルンは岩登りはアイガーより易しいものの、とにかく体力が必要だと感じました。今回は昼前には下山したものの、今の時期は夜8時過ぎまで明るいので、天気の崩れがないと見込めれば、ガイドレスでも挑戦できるのではと思います。
両者に共通するのは、アイガーはテクニカルな面で、マッターホルンはフィジカルな面で、とにかくスピードが必要ということだと思います。
夏休みの宿題が全部片付いてホッとしました。
送り出してくれた家族には非常に感謝しています。
ありがとうございます。
両山とも天気に恵まれ本当に幸運でした。
今回の旅程は、日曜チューリヒin、月火アイガー、水木マッターホルン、金チューリヒoutとタイトでしたので山のみでしたね…
金曜の朝にチューリヒの街を1時間ほど散歩したくらい。
今度はもっとゆっくり観光メインでまた行きたいと思います。
23年前行った時は他の日本人の方がおられ、4回目の挑戦でやっと登頂できたとお話しされていました。この短い期間で天気に恵まれたのは本当に良かったですね
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