【乗鞍?】梓川支流・倉洞沢〜障子ヶ瀬、雲間ノ滝下降


- GPS
- --:--
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 734m
- 下り
- 734m
コースタイム
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
共同装備 |
40mロープ×2本
|
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備考 | 40mロープ2本は樹林を懸垂下降するには扱いが悪い。岩場でなければ30mロープ2本が妥当だろう。 |
感想
梓川シリーズ第@弾、上高地入り口釜トン下流近くの本流に合する倉洞沢を遡り旧上高地乗鞍林道を活用して障子ヶ瀬を下降する計画は、長く寝かせた計画だった。やっと叶ったその山行は、我々にとって一杯一杯の、想像を超えて内容ある遡下降になった。同行はご近所住まいの登れる男the gaoro氏。
前夜泊で宿酔の頭を抱えて梓川の国道からのスタート地点へが5:55のこと。管理路の橋を渡って永く焦がれた倉洞沢へいよいよ入渓した。両側壁の立った暗いゴルジュ状に小滝が続く沢だが、朝の陽射しを浴びながら思いの外好意的な内容で侵入を拒まれることなく進んでいけた。というのも両岸の崩壊の進行が早い模様で、沢はガレで埋もれがちなのが一因にある。捲いて懸垂下降が一度、高捲きに二度、ロープの世話になった。ハの字二条10m滝では木登りを併用してフレークを登る面白い登りを楽しんだ。8m滝の上にコンクリート橋を見て前半戦、倉洞沢が終了した。
旧上高地乗鞍林道は廃道になって久しい様子で、藪とガレに埋もれた舗装路と化していた。20年前の地図には有料道路として表記があるのだが、自然の前に人為など何の力も意味も持たない。藪を漕ぎながら「この道、自転車漕いだことあります」とgaoro氏は事も無げに仰る。
さて、本命の障子ヶ瀬(しょうじがわせ、の表記が橋にアリ)の下降は暫くは滝もなく穏やかな感じで始まった。だが、あの猛々しい雲間ノ滝を垂らすこの沢の下降が只で済むはずもなく、やがてその牙を剥きはじめた。流れが両岸にギュッと絞られたと思えば悪相の連瀑帯が現れて、早々と左岸に追い上げられる。降り立ち振り返れば黒部で見た風な威圧感ある滝だった。また暫くでゴルジュ状になり、小滝群を粘って下降してゆくとその先に大空間が広がる窄められた大滝の落ち口で雲間ノ滝と知れた。その落ち口上は砂利溜まりになっておりキャンプでもできそうな平穏さだが、ヒトを受け入れたことはそうあるまい。ここから左岸捲きに掛かるのだが、出だし微妙なこんな時こそgaoro氏の面目躍如たる場面であり、小さな栂にも助けられて樹林帯へと入り込んで滝身から離れる方向へとトラバースしてゆく。この大滝側壁の尾根上からは国道に観光バスが走るのが見えた。雲間ノ滝の下にも連瀑帯が控えており、疲労も手伝って安全策とばかり40mロープ二本を駆使した懸垂下降を随分な回数繰り返して標高を落としていく。平流部に達して呑んだ水とタバコで人心地ついた。新規建造中の堰堤を降り、そのために敷設された橋で梓川本流を渡り、車への帰着が17:55と12時間行動となった。雲間ノ滝を含めたゴルジュ帯の下降ラインについてはコダワリを欠いた点は否めないが、今回の我々の精一杯でもあった。日に何千何万と車が通り過ぎる国道すぐ脇の、記録をみない沢の遡下降は、それでも望外の充足をオヂサン達に与えてくれた。gaoroさん、また願います。
尚、本計画を一日で実践するのはロープワークに習熟した向きにしか勧められない。懸垂下降の判断、セット、回収にもたついていると日が暮れることだらう。
まっちゃんが温めていた計画にお誘いいただいて光栄でした。
わし的には一杯一杯の沢でしたが、事故なく明るいうちに降りられたのはよかったです。
もう少し詳しいコメントは下記に書きました。
https://gifutelemark.exblog.jp/38077876/
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