巻機山 (井戸尾根往復)
- GPS
- 05:30
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 1,387m
- 下り
- 1,372m
コースタイム
- 山行
- 4:53
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 5:28
天候 | 早朝曇りのち晴れ 微風〜弱風、所により強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
駐車場から6合目までは完全に夏道、残雪なし。6合目から7合目にかけては登山道上を残雪が覆う箇所が多く、しかも雪が薄いところが多いので踏み抜き注意。またこの区間は枝が倒れていて藪っぽく歩きにくい。7合目から8合目にかけては雪のない登山道を歩くが、8合目からニセ巻機山を経て巻機山山頂に至るルートには残雪あり。しかし傾斜は緩く、早朝以外は雪も緩んでいたため、アイゼン・ピッケルの必要性は感じられず。避難小屋はきれい。 |
写真
感想
巻機山は5月には過去二回訪問しているが、一度は降雨により、一度はスキーできたものの積雪が少なくいずれも途中敗退している。今回三度目の正直でようやくこの時期の山頂に立つことができた。
まだ薄暗い4時30分頃に駐車場到着。クルマは数台、しかも風は強いし曇っている。雨こそ降っていないが全く天気は良くない。この後好転するはずと自分に言い聞かせ準備を始める。今回は慣らしの意味も込めて重登山靴で歩く。完全に明るくなってから出発。前後左右に人の気配も残雪もない。以前5月の連休に来たときは駐車場からすぐ板を履けたが、その先で藪に突入し戦意喪失の上敗退したことがあった。その時と比べると今年はやはり雪が少ない年なのだろう。どこまで上がれば雪が出てくるのかと思いつつ5合目到着。スキーでは井戸の壁は大変で、シール登高を諦めスキーを担いだ記憶があるが、歩きでは何てことはなかった。この先はしばらく緩やかに登る。6合目に達しても相変わらず山の上の方はガスが濃くてとても晴れそうには見えなかった。もう帰りたくなったが、3回続けて敗退となると二度と来れないと思い気を取り直して歩く。6合目を過ぎると残雪の上を頻繁に歩くようになるが、どこも雪が薄くて踏み抜き要注意の状態だった。朝の時分は雪も硬いので踏み抜くことはなかったが、それでも気を遣うのでペースはがっくり落ちる。その上この区間は枝が横に張り出していて藪っぽく、歩きにくいことこの上ない。慎重に進むのみ。ようやく樹林帯を抜けて7合目に到着。天気はいつの間にか快晴になっていたが風が音を立てていて、樹林帯を抜けた後では体を冷やすので寒い。ここまでは長袖一枚で歩いてきたがこの先はTシャツとウィンドブレーカーを着て歩く。これで体はそこそこ暖かく感じられたが、指先が冷たい。5月とは言え風が強いとまだまだ寒い。7合目を過ぎると残雪は一時的に消え、夏道をニセ巻機山まで歩く。そしてニセ巻機山の手前が今日のメインと言うか、一番の見所だった。それまでは樹林帯かもっと言えば藪のようなところを歩いてきたが、ここでふっと目の前が開けて巻機山の山頂方向が見えるようになった。ここから先は残雪が多く、その白さと雪解けで見えるようになった緑のコントラストが素晴らしい。ここまでの疲れも忘れてしばし見とれる。左手に下ると避難小屋に到着。途中すれ違った登山者はマットを持っていたのでここに泊まったのだろうか。帰りに内部を確認したが、きれいだし広いのでそのうちに泊まりに来ても良いと思えた。が今日はとにかく先に進むのみ。避難小屋の前は残雪豊富でスキーができるくらいだが、登りの区間は夏道と残雪の両方があった。雪は硬くないのでアイゼンはなくとも緊張しないし、もし万が一落ちてもどこかで止まる程度の斜面だった。斜面を登り切り山頂標のあるところに到着。いつ来ても思うのだが、ここは割引岳と巻機山の分岐点でしかないはずなのだが、立派な標識はここに立っている。今回も最高点まで行きたいので写真のみで素通りして先に進み、駐車場を出てほぼ3時間で巻機山山頂に到着。この最高点付近は風が通るのか、これまで弱風程度だった風が時折体を揺すられるほどの強風になっていた。昨年4月にスキーで来たときはもっとひどくて、視界もなく風はもっと強かったのでその時に比べればとも思うが、前回は雪山完全装備だったのに、今回は短パンにサポートタイツとほぼ夏山の出で立ちである。寒さを感じるほどではないが、長居する格好でもなかった。この先にある牛ヶ岳にも足を伸ばしたかったが次回以降のお楽しみとする。割引岳も以下同文。稜線から少し下がると途端に風は弱まるので、他のピークも行けたか?と少し思うが今日はこれで良しとして一気に下る。雪の緩んだ斜面は降りるのも早い。避難小屋までは下りだがこの先ニセ巻機山までは登りとなる。スキーで来たときはこの登り返しがえらく面倒に感じたが、普通の登山であればそうでもなかった。登りは登山者は1人しか見なかったが、下りに差し掛かると次々とすれ違うようになった。風が少し強いものの、天気は良いので急登と藪の中を皆苦労して登ってきたのだ。登りは苦労した6〜7合目の残雪と藪の区間は、下りは割合早く通過できたが、緩んだ雪面に足を取られた跡が多く見られた。時分も気を付けたものの何度かズボッと軽く踏み抜くこともあった。帰りも順調に下って10時過ぎに駐車場に到着。朝は数台だったが帰りには相当台数あった。それでも停める場所はまだ多く見られたから、この山の最盛期ではまだ全然ないのだろう。泥濘の登山道でドロドロになった登山靴とスパッツを洗い、駐車料金を支払って下界に戻る。連休最終日だが、関越には渋滞は皆無で早い時間に帰宅できた。
巻機山はこれまで4回来て2回敗退していた相性の悪い山だったが、今回3度目の山頂に立つことができた。思うにこの山は、行程のほとんどが樹林帯というか、山スキーで言えば藪のようなところを歩かされ、最後の標高の高い二割程度で天国気分を味わえる山のように思える。標高の低いところで飽きずに歩くことが必要と思った。
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