伊勢原市大山
- GPS
- --:--
- 距離
- 4.0km
- 登り
- 574m
- 下り
- 564m
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
さて、今回移動したのは、関東で移動運用のメッカ中のメッカと思われる神奈川県伊勢原市大山山頂。休日には必ず誰かが出ているほどの人気スポットだ。
大山は11年前の2005年5月に中腹の見晴台で移動運用したことがあるが、山頂はこれまで未踏のまま。いつかは頂上にアタックしようと考えていた。
5月3日は天気予報だといまひとつ。曇り時々晴れ。夜には雨模様に。
家を出たのは午前7時過ぎ。山頂遠征としては遅すぎる時間帯。
小田急新宿駅券売機で「大山丹沢フリーパス」(2470円)を購入。ケーブルカーなどが割引となるので便利。二日間有効。
0751発小田原行き急行に乗り込む。
車窓から見る状況では時々陽が射してまずまずの天候だが、29〜1日の連休に比べるとすっきりしない。
大山らしき山塊上空には雲が掛かっているのが覗えた。
何を勘違いしたか、気がつくと目的の下車駅を乗り越してしまった。慌てて秦野で降りる。
折り返し伊勢原に着いたのが09時20分。30分以上のロス。ただでさえ出発が遅かったのにこの時間遅延は痛い。
伊勢原駅前の大山ケープル行きバス停には行楽客の行列。しかしピークを過ぎていたのかそれほどでもない。地元マスコットやら観光協会がパンフレット配布などをしていた。
09時31分に満員のバスに乗り込む。道中、落語家による車内アナウンスが流れて退屈させない。
大山ケーブルバス停に着いたのが09時52分。
ここから「こま参道」を抜けてケーブル駅へ。この参道が意外ときつい。そんな坂ではないのだが、体が慣れていないのでしんどく感じる。
ケーブル駅に着いたのが10時10分。約45分待ちの行列。ここでまた時間ロス。
親子連れが多く、家族団らんの会話がBGM。
10時40分過ぎにケーブルカーに乗車。今年リニューアルされた車両で下り側の窓が大きく開けている。
10時49分に阿夫利神社駅到着。
一旦休憩。11年前はここから見晴台へと向かった。
11時過ぎ、ここから大山阿夫利神社下社を経て山頂に向かう。距離は2.2Km。時間にして1時間半。
拝殿には登山客の列が。拝礼する余裕はなかったのでショートカットして登山口へ急ぐ。
神社を経て入山というパターンが多いので、一瞬ここが御岳山なのか、筑波山なのか判らなくなってしまう錯覚に陥る。
いきなり、壁のような石段。鉄の手摺が冷たい。
比較的急な坂と岩場が続く。登っているハイカーが多いので、ペースを合わせて進めばよいのだが全体の流れについて行けず。無線機、三脚、アンテナポール等を背負っているので他のハイカーより重い荷物のためか、家族連れ、山ガール、子供にもどんどん抜かれる。しかしマイペースを保つのが大切なのでスルー。
休むと再起動がきついので足が動く限り前に進む。
上に行くにつれ、空気はひんやりして霧がかかっている。暑くはないが雨が心配。
そういえば雨合羽を持ってこなかった。雨に降られると下りが厄介。
単調な岩場を一歩一歩、体を引き上げていく。手も使う。軍手を持ってこなかったので手が泥だらけ。樹木から落ちる水滴で岩は濡れて滑りやすい。泥も靴にべったり。
11時34分、「夫婦杉」というところまで至る。
果たしてどの程度まで登ってきたのか?
標準だと1時間半で登頂出来るらしいが、自分のペースは遅いのでまだ時間がかかりそうだ。
12時05分、「天狗の鼻突岩」を過ぎる。霧が濃くなり湿っぽい。
12時25分、富士見台という場に差し掛かるが霧で何も見えず。雨合羽がないことに不安が募る。
12時33分、「16丁目追分」に至る。道標を見ると山頂まであと600m。下社からは1600m歩いてきた計算。
行程4分の3は来た。普通のペースならばもう山頂に至るはずだがやはり平均よりかなり遅いか。
岩に次ぐ岩。昼を過ぎたので下山者とのすれ違いも増えてきた。下るほうが億劫そう。
12時51分、ヤビツ峠からの合流点。山頂まであと200mまで来た。
なおも続く岩場や階段を登り、やっと山頂前の鳥居を潜る。
山頂に着いたのは13時6分。
下社から2時間ちょっと。平均ペースより30分遅れたが、何とか到達。
山頂は霧で殆ど眺望がなく、時々真っ白。
南西の風が強く、じっとしていると寒い位。丁度お昼時でハイカーでいっぱいだ。
初めての大山山頂。思ったよりも広く感じたが、どこが移動運用ポイントか皆目判らない。到着した時間が遅すぎていろいろ廻る時間的余裕もない。
昨年の筑波山は午前9時40分頃には山頂に着いていたのにこの遅れはちょっと酷過ぎる。
結局、山頂から少し下がった南側の平たいスペースにアンテナを立てることにする。正面の樹木が茂って眺望もない場所だが、他のハイカーには邪魔にならぬようなポイント。
時たま霧が晴れると、秦野市らしき町並みが見える。
その上、寒い。いつものGW移動とは快適さを欠いているのも落ち着けない理由。
天候は相変わらずで、見晴台からも遠くは望めず都心も見えず。
ハイカーもかなり減ってきた。
下山が遅れるとケーブルカー最終に間に合わなくなる。17時30分が最終とアナウンスしていたのを思い出した。
山頂から下山際、わずかに富士山が望めた。
16時7分、下山開始。
往路をそのまま下社に向かって降りる。
あれほど賑やかだったハイカーは疎ら。下山所要時間は平均で1時間だが、往路は倍かかった。多少急がねばならない。
しかし、大山は下山がきつい。
岩場の段差が大きく、膝に負担がかかる。それが延々と続くのでペースが上がらないし気を緩めると濡れた泥に足を取られ転倒する。往路でも下山者が転ぶのを2回ほど目撃した。
時たま、ハイカーが自分を追い抜いて下山していく。どうしてそんなペースで降りられるのか不思議。親子連れさえ自分より早い。
そのうち、膝が悲鳴を上げ始め、ペースが上がるどころか足が前に進まなくなる。
岩場は殆ど途切れることなく続いているので休む場もない。
気がつくと、もうハイカーの姿は視界から消え、周りに誰もいなくなった。
下山ルートも往路と同じ道を下っているつもりが、どうも様子が違う。
行けども行けども、往路にあった天狗の鼻突岩も夫婦の杉も姿を現さない。
一応、目印の赤いテープが木に巻きつけられているが、この道が本当に登山道なのかも怪しくなってきた。
往路は多くのハイカーと共に登っていればいい訳で、迷う事はないのだが。今は一人だけ。正確な地図も持っていない。
しかし、考える余裕はどこにもない。幸いだったのは天候が回復し、霧が晴れて地面が多少は乾いていたことだ。
時間はまもなく17時を廻る。しかし膝は限界に近く、足が動かなくなってきた。それでも延々と続く岩場をガクンガクンと下り続けるしかない。
だめだ。この調子では17時半までにケーブルカーの駅にとても辿り着けそうにない。
ケーブルカーなしに麓まで降りることは考えたくない。
暗くなったらアウトだ。懐中電灯は持参しておらず僅かな発光ダイオードのランプのみ。これが役に立たないことは今年正月の湘南平で証明済みだ。
痛い膝を引きずるように誰もいない登山道をひたすら下る。途中、泥の段差で足を取られ滑り落ちる。ズボンが泥だらけだ。
余裕のない行動が祟った。
半ば諦めた頃、下のほうから機械音が。
ケーブルカーの巻き上げモーターの音らしい。樹木でまったく視界は利かないがとにかく下社近くまで降りてきたのは確かだ。
その内、駅のアナウンスも聞こえてきた。
17時10分、やっと下社の登山道入り口左側に飛び出す。
往路で登った急坂の階段はどこでショートカットしたのか?後で知ったがどうやら「16丁目追分」で往路とは違うルートで下山したらしかった。
ルートとしてはどちらのコースも間違ってはいないのだが、本人はそれと気がつかず降りてきたのだ。
17時15分、喘ぎながらケーブルカー駅になんとか滑り込む。
最終1本手前の便に乗り込むことが出来た。山頂から1時間10分ほど。
それにしても危うすぎる。
大山は御岳山、高尾山に比べて難易度が高い。岩場の連続なのでハイクというレベルではないし、道が荒れている場所も多いので軍手や杖は必須。
ケーブルカーもGWにしては終電が早いのでのんびり過ごしているとえらいことになる。
17時25分、麓の駅に到着。
こま参道を膝を庇いながら引きずるように降りる。
ここまで膝に来た登山は初めてだ。
満員のバスで伊勢原駅に戻り、18時31分発快速急行新宿行きに乗り込む。
結局、特小有志のオフ会会場の秋葉原のファミレスに辿り着いたのは20時過ぎであった。
今回の反省点としては、
1、とにかく現地到着が遅すぎたこと。13時過ぎからではまったく余裕がなかった。
2、大山山頂へのアプローチレベルが高かったこと。軍手、トレッキングシューズは必須。
岩場が多く、膝への負担が大きい。
3、天気がいまひとつで、足場も濡れて、寒く、視界もなく、GW的爽快感が欠如していたこと。
4、的確な移動運用ポイントを選択できず、大山の利点を生かせなかったこと。
首都圏随一の移動運用場所でもあるので、改めて好条件の日を選んで再挑戦してみたい。
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