記録ID: 928326
全員に公開
ハイキング
ヨーロッパ
E5 Alpenüberquerung
2016年07月18日(月) 〜
2016年07月26日(火)

体力度
10
2〜3泊以上が適当
- GPS
- 37:57
- 距離
- 121km
- 登り
- 6,776m
- 下り
- 8,028m
コースタイム
1日目
- 山行
- 6:04
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:04
距離 17.7km
登り 1,082m
下り 44m
23:40
364分
Oberstdorf(キャンプ場)
5:44
Kempten Hütte
2日目
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:00
距離 28.9km
登り 1,677m
下り 1,115m
23:30
420分
Kempten Hütte
6:30
Meminger Hütte
3日目
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:11
距離 14.3km
登り 410m
下り 1,854m
23:44
311分
Meminger Hütte
4:55
Zams(Landeckのキャンプ場泊)
4日目
- 山行
- 4:29
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:29
距離 16.6km
登り 500m
下り 1,694m
1:31
269分
Zams(Krahbeg)
6:00
Wenns(Jerzenのキャンプ場泊)
5日目
- 山行
- 5:04
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:04
距離 7.8km
登り 1,249m
下り 31m
0:56
304分
Mittelberg
6:00
Braunschweiger Hütte
6日目
- 山行
- 4:02
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:02
距離 13.4km
登り 235m
下り 1,628m
23:58
242分
Braunschweiger Hütte
4:00
Sölden(ZwieselsteinのTalhütte泊)
7日目
- 山行
- 7:09
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:09
距離 22.4km
登り 1,077m
下り 1,503m
22:40
429分
ZwieselsteinのTalhütte
5:49
Moos(St.Leonhardのキャンプ場泊)
E5は、Europäische Fernwanderweg E5の事で、ヨーロッパの国々を跨いだ長距離歩道の内の一つだ。多くのハイカーで賑わっている。大西洋とアドリア海を結ぶ長大な道だが、人気のあるアルプス越えの部分を歩いてきた。山小屋の話などが参考になると思う。
●全体方針
・天気で日程を変えるかもしれないので、宿等の予約はできるだけ少なく。予備日は2日間用意。
・安くするために、できるだけキャンプで。ただし山小屋のあるところは山小屋で。山小屋体験は今回の目的の一つ。分かったのだが、実は、小屋代はキャンプとさほど変わらない。
・E5ルートして交通機関利用が認められているところはバス等で移動。実際には諸事情により、これに加えて1ヶ箇所車で移動した(Holzgau-Madau間8kmほど)。
・食事は自炊。ただし、山小屋では、すべて小屋の食事。贅沢だが、小屋食体験も今回の目的の一つ。
●時期について
今回は7月後半だったが、雪は少なく支障はなかった。6月中はまだ多いようである。他の時期はわからないが7月後半はどこもかしこもお花畑となっていた。山小屋は6月中旬くらいから概ね開く。交通機関も同じ頃から概ね夏ダイヤとなる。一部ケーブルなどは7月下旬から動くものもあるので要注意。これらを勘案すると、一般には7月後半から8月がお奨め。現地の夏休みと重なるが、これはやむを得ない。
●事前準備
・安い航空券を購入。行きMünchen、帰りはMilanoから。今回はエティハドで往復93000円。お金のある人は直行便のが遥かに短時間。
・ÖAV(オーストリア山岳協会)入会
・ガイドブックの購入と計画策定
・GPS用の地図の入手とルート作成など
・小屋の予約(1ヶ箇所だけ必須の小屋があった)
・山小屋、キャンプ場、Gasthouse/Hotel、交通機関、Wifi、天気予報の各情報の収集
●ガイドブックについて
E5のガイドブックはいろいろと出ている。今回は、Rother社から本年刊行の以下のものを使った。
Fernwanderweg E5
解説が詳しくて、優れモノ。簡単な地図も載っている。慣れた人であれば無くても良い。
●交通機関について
ほとんどがWebで時刻表などを入手できる。今回の区間で事前に予約が必要なものは特にない。全体に今回のルート上は本数もそこそこ多く、スムーズに移動できた。特に早朝夕方でなければいきあたりばったりで乗車しても大丈夫。バスはおつりをもらえるので、小銭を用意する必要はない。
●山小屋について
利用についての基本ルールはDAV、ÖAVのサイトに詳しい。個々の小屋のWebサイトがある場合は見ておくと良い。
・後述の「装備」にも書いたが、Hüttensack必須。
・小屋はレストランでもあるので、食事は基本的には個別に注文する。ただし、朝については前日夜に注文しておく場合がある。ただし、ZwieselsteinのTalhütteは自炊小屋。
・自炊の場合の火器の使用は小屋の外で可。ただ、食事の出る小屋で実際に自炊している人はほとんど見ない。
・支払いは全て現金のみなので要注意。1つの小屋で50ユーロ見ておけば十分。会員であれば30〜40ユーロで済む。
・今回のルート上の小屋には、テン場は無い。原則は幕営禁止。ただ、実際には、ちらほらとテントを張っている連中がいる。黙認という感じ。小屋は安いので、後ろめたくテントを張るより、小屋を利用したい。
・予約は推奨されているが必須では無い。取消し金がかかるので、実際予約はしづらい。ただし、ルート上のBraunschweiger Hütteは必須。Webから予約するとメールで返事が来る。天候等でいつ行けるかはっきりしなくても予約するしかない。なお、やや長い道程になるが、Braunschweiger Hütteを通過して先の谷に降りてしまう事も可能。Gletscherstube(登山口の宿)に前泊していればより楽。ただし、Gletscherstubeもそこそこ混むようなので、早めの予約が重要。
・小屋には必ずWaschraumがあり、皆、熱心に洗濯している。洗剤を使っている人もいるが、水でじゃぶじゃぶ洗えば十分。ただ、お湯が出ない場合は手が実に冷たい。外には干場がある。乾燥室がある場合があるが、あまり乾燥しない。
・温水シャワーがある小屋が多い。Meminger Hütteでは3ユーロで2分! 皆、結構利用していて、清潔好きだ。私はシャワーを使わず、タオルを絞って体をごしごし拭いていたが、これで結構さっぱりする。いずれにしても一日置きには谷に降りるので余り重要では無い。
・「装備」にも書いたが、Hütteschuhe(小屋内靴)があると便利。これは必須では無いが、小屋内は登山靴禁止。
・E5はツアー客が多いので、早着・早出が快適。14:00くらいまでに着けば、ゆっくりと洗濯、シャワー、食事ができる。それ以降は徐々に混んでくる。朝は7:00前に出ればツアーとはぶつからない。
・Meminger HütteとBraunschweiger HütteにはSeilbahnなるものがある。これは登り口にあって、頼めばザックを小屋まで運んでくれるという有料の設備。ツアーはみなこれを使っている。私は使わなかったが、ひとりだけでも受けてくれるかはよく分からない。係の人がいない場合は備え付けの直通電話で申し込む。日本人から見ると荷物だけ運んでもらうのはなんだか登山らしくないが、多くの人は「楽しむ」のが主目的だから、文明の利器は大いに使う。
●GPSと地図について
・ルートはガイドブック付属のGPXを使った。バリエーションなどは自作した。
・以下にGarmin用のファイルでアルプス全体のものがあったので入手。これはかなり詳細で実用的。2GB弱ある。ルート部分はプリントして持参した。
http://www.wanderreitkarte.de/garmin_de.php
・そのほか関係しそうなwayポイントを作成してアップした。Basecampを使った。
・Googleでホテルなどを検索した結果を一括してwaypointにする方法がわかったので活用した。
・Webの地図では、以下を参考にした。
https://www.meaneo.de/oasealpin/outdoor.html?id=16082864#dm=1
http://hiking.waymarkedtrails.org/
・ちゃんとした山地図はDAVのサイトでオンラインで購入できるとのこと。
●天気予報サイト
以下を利用した。
http://www.alpenverein.at/portal/wetter/tir.php チロルの山の天気
http://wetter.orf.at/tirol/bergwetter チロルの山の天気
http://www.wetter.com/ 指定した町の天気
http://www.wetteronline.de/profiwetter/europa 様々な天気図面
素人見だが、高層の寒気が北海方面からアルプスに南下してくると天気が崩れるようだ。逆に西からAzoren高気圧が張り出してくると晴れる。
●ÖAVについて
主な特典は山小屋の割引と保険。山小屋の食事も若干安くなるか、或いは会員専用のメニューがあったりする。ただし、DAV、ÖAV、AVS運営の小屋が対象。今回のルート上は全てDAVの小屋。1年間有効。なお、9/1以降に入会すると、次の1年も有効。
http://www.alpenverein.at
入会については英語版もあり、オンラインで手続きできる。1〜2週間くらいで会員証が送られてくる。今回、元を取れているわけではないが保険もあるので、まあ良いと思う。冊子も送られてくる。保険についてはWebに英語版も掲載されている。ヘリ費用や送還費用が含まれる。対象地域は世界全体。
入会は71ユーロと意外と高い。現地人であれば40-50ユーロくらい。日本だと送料などがあるので高くなる。
なぜオーストリアかというと、ドイツの山岳協会は手続きがややこしそうで、また外国人が入会できるのかよくわからなかったので、面倒くさいのでやめた。
●装備について
夏の北アルプスへ行く程度の装備で良い。とにかく軽くするのが重要と思う。
・山小屋泊まりにはHüttensackまたは寝袋が必須。袋状になっているものであればよい。ユースのシーツでも良いと思う。キャンプをしないのであれば, Hüttensackの方が軽くて小さくて, 暑過ぎ無くて良い(寝室は意外と暖かい)。Hüttensackは山用品店や小屋でも買える。
・雪渓歩きに慣れていない人は軽アイゼンがあったほうが安心。いくらか雪渓を歩くが, 冷え込んだ早朝でなければつぼ足で普通に歩ける程度(今回の7月下旬の場合)。
・燃料は飛行機に載せられないので現地調達。キャンプをしないのであれば, 調理系は無くても良い。予め現地の店や開店時間を調べておくと良い。
・スパッツは持っていかなかったが, 結構渡渉や水しぶきもあるので, 夏スパッツがあっても良いと思う。気にならない人は不要。
・食料は, 一日置きくらいに谷(町)に降りるので, 非常食と行動食のみでいい。山の上の小屋は予約しなくても食事がとれる。買い出しをする場合、日曜はほとんど閉店するので要注意!
・期間が長いので予備電池を多く持つのではなく、充電器を持った。単3/4用はケンコーの小型の優れモノ。山小屋でも一応充電はできるので、この方が便利。また飛行機でのリチウム電池制限も気にしなくていい。
・Hütteschuheはあると便利。私は100円ショップのスリッパを持って行った。ただ、軽くて小さいのは良いのだが、濡れに弱い。Waschraum内や物干し場までの道が濡れている事も多い。ビーチサンダルのが良いかもしれない。今後の課題。
・目隠しと耳栓。飛行機でくれる簡単なものだがとても重宝した。たとえば日が長いので、テント内が遅くまで明るいが、目隠しと耳栓で一足先に就寝できる。
※日程について
「コースタイム」では7日間になっているが、実際には3日目に2日間停滞したので、全体で9日間。
※コースタイムについて
休憩時間が0分になっているが、実際には各日30分程度は休んでいる。また、バス等での移動時間は除いている。
※標高グラフについて
交通機関での移動も入っている。
●全体方針
・天気で日程を変えるかもしれないので、宿等の予約はできるだけ少なく。予備日は2日間用意。
・安くするために、できるだけキャンプで。ただし山小屋のあるところは山小屋で。山小屋体験は今回の目的の一つ。分かったのだが、実は、小屋代はキャンプとさほど変わらない。
・E5ルートして交通機関利用が認められているところはバス等で移動。実際には諸事情により、これに加えて1ヶ箇所車で移動した(Holzgau-Madau間8kmほど)。
・食事は自炊。ただし、山小屋では、すべて小屋の食事。贅沢だが、小屋食体験も今回の目的の一つ。
●時期について
今回は7月後半だったが、雪は少なく支障はなかった。6月中はまだ多いようである。他の時期はわからないが7月後半はどこもかしこもお花畑となっていた。山小屋は6月中旬くらいから概ね開く。交通機関も同じ頃から概ね夏ダイヤとなる。一部ケーブルなどは7月下旬から動くものもあるので要注意。これらを勘案すると、一般には7月後半から8月がお奨め。現地の夏休みと重なるが、これはやむを得ない。
●事前準備
・安い航空券を購入。行きMünchen、帰りはMilanoから。今回はエティハドで往復93000円。お金のある人は直行便のが遥かに短時間。
・ÖAV(オーストリア山岳協会)入会
・ガイドブックの購入と計画策定
・GPS用の地図の入手とルート作成など
・小屋の予約(1ヶ箇所だけ必須の小屋があった)
・山小屋、キャンプ場、Gasthouse/Hotel、交通機関、Wifi、天気予報の各情報の収集
●ガイドブックについて
E5のガイドブックはいろいろと出ている。今回は、Rother社から本年刊行の以下のものを使った。
Fernwanderweg E5
解説が詳しくて、優れモノ。簡単な地図も載っている。慣れた人であれば無くても良い。
●交通機関について
ほとんどがWebで時刻表などを入手できる。今回の区間で事前に予約が必要なものは特にない。全体に今回のルート上は本数もそこそこ多く、スムーズに移動できた。特に早朝夕方でなければいきあたりばったりで乗車しても大丈夫。バスはおつりをもらえるので、小銭を用意する必要はない。
●山小屋について
利用についての基本ルールはDAV、ÖAVのサイトに詳しい。個々の小屋のWebサイトがある場合は見ておくと良い。
・後述の「装備」にも書いたが、Hüttensack必須。
・小屋はレストランでもあるので、食事は基本的には個別に注文する。ただし、朝については前日夜に注文しておく場合がある。ただし、ZwieselsteinのTalhütteは自炊小屋。
・自炊の場合の火器の使用は小屋の外で可。ただ、食事の出る小屋で実際に自炊している人はほとんど見ない。
・支払いは全て現金のみなので要注意。1つの小屋で50ユーロ見ておけば十分。会員であれば30〜40ユーロで済む。
・今回のルート上の小屋には、テン場は無い。原則は幕営禁止。ただ、実際には、ちらほらとテントを張っている連中がいる。黙認という感じ。小屋は安いので、後ろめたくテントを張るより、小屋を利用したい。
・予約は推奨されているが必須では無い。取消し金がかかるので、実際予約はしづらい。ただし、ルート上のBraunschweiger Hütteは必須。Webから予約するとメールで返事が来る。天候等でいつ行けるかはっきりしなくても予約するしかない。なお、やや長い道程になるが、Braunschweiger Hütteを通過して先の谷に降りてしまう事も可能。Gletscherstube(登山口の宿)に前泊していればより楽。ただし、Gletscherstubeもそこそこ混むようなので、早めの予約が重要。
・小屋には必ずWaschraumがあり、皆、熱心に洗濯している。洗剤を使っている人もいるが、水でじゃぶじゃぶ洗えば十分。ただ、お湯が出ない場合は手が実に冷たい。外には干場がある。乾燥室がある場合があるが、あまり乾燥しない。
・温水シャワーがある小屋が多い。Meminger Hütteでは3ユーロで2分! 皆、結構利用していて、清潔好きだ。私はシャワーを使わず、タオルを絞って体をごしごし拭いていたが、これで結構さっぱりする。いずれにしても一日置きには谷に降りるので余り重要では無い。
・「装備」にも書いたが、Hütteschuhe(小屋内靴)があると便利。これは必須では無いが、小屋内は登山靴禁止。
・E5はツアー客が多いので、早着・早出が快適。14:00くらいまでに着けば、ゆっくりと洗濯、シャワー、食事ができる。それ以降は徐々に混んでくる。朝は7:00前に出ればツアーとはぶつからない。
・Meminger HütteとBraunschweiger HütteにはSeilbahnなるものがある。これは登り口にあって、頼めばザックを小屋まで運んでくれるという有料の設備。ツアーはみなこれを使っている。私は使わなかったが、ひとりだけでも受けてくれるかはよく分からない。係の人がいない場合は備え付けの直通電話で申し込む。日本人から見ると荷物だけ運んでもらうのはなんだか登山らしくないが、多くの人は「楽しむ」のが主目的だから、文明の利器は大いに使う。
●GPSと地図について
・ルートはガイドブック付属のGPXを使った。バリエーションなどは自作した。
・以下にGarmin用のファイルでアルプス全体のものがあったので入手。これはかなり詳細で実用的。2GB弱ある。ルート部分はプリントして持参した。
http://www.wanderreitkarte.de/garmin_de.php
・そのほか関係しそうなwayポイントを作成してアップした。Basecampを使った。
・Googleでホテルなどを検索した結果を一括してwaypointにする方法がわかったので活用した。
・Webの地図では、以下を参考にした。
https://www.meaneo.de/oasealpin/outdoor.html?id=16082864#dm=1
http://hiking.waymarkedtrails.org/
・ちゃんとした山地図はDAVのサイトでオンラインで購入できるとのこと。
●天気予報サイト
以下を利用した。
http://www.alpenverein.at/portal/wetter/tir.php チロルの山の天気
http://wetter.orf.at/tirol/bergwetter チロルの山の天気
http://www.wetter.com/ 指定した町の天気
http://www.wetteronline.de/profiwetter/europa 様々な天気図面
素人見だが、高層の寒気が北海方面からアルプスに南下してくると天気が崩れるようだ。逆に西からAzoren高気圧が張り出してくると晴れる。
●ÖAVについて
主な特典は山小屋の割引と保険。山小屋の食事も若干安くなるか、或いは会員専用のメニューがあったりする。ただし、DAV、ÖAV、AVS運営の小屋が対象。今回のルート上は全てDAVの小屋。1年間有効。なお、9/1以降に入会すると、次の1年も有効。
http://www.alpenverein.at
入会については英語版もあり、オンラインで手続きできる。1〜2週間くらいで会員証が送られてくる。今回、元を取れているわけではないが保険もあるので、まあ良いと思う。冊子も送られてくる。保険についてはWebに英語版も掲載されている。ヘリ費用や送還費用が含まれる。対象地域は世界全体。
入会は71ユーロと意外と高い。現地人であれば40-50ユーロくらい。日本だと送料などがあるので高くなる。
なぜオーストリアかというと、ドイツの山岳協会は手続きがややこしそうで、また外国人が入会できるのかよくわからなかったので、面倒くさいのでやめた。
●装備について
夏の北アルプスへ行く程度の装備で良い。とにかく軽くするのが重要と思う。
・山小屋泊まりにはHüttensackまたは寝袋が必須。袋状になっているものであればよい。ユースのシーツでも良いと思う。キャンプをしないのであれば, Hüttensackの方が軽くて小さくて, 暑過ぎ無くて良い(寝室は意外と暖かい)。Hüttensackは山用品店や小屋でも買える。
・雪渓歩きに慣れていない人は軽アイゼンがあったほうが安心。いくらか雪渓を歩くが, 冷え込んだ早朝でなければつぼ足で普通に歩ける程度(今回の7月下旬の場合)。
・燃料は飛行機に載せられないので現地調達。キャンプをしないのであれば, 調理系は無くても良い。予め現地の店や開店時間を調べておくと良い。
・スパッツは持っていかなかったが, 結構渡渉や水しぶきもあるので, 夏スパッツがあっても良いと思う。気にならない人は不要。
・食料は, 一日置きくらいに谷(町)に降りるので, 非常食と行動食のみでいい。山の上の小屋は予約しなくても食事がとれる。買い出しをする場合、日曜はほとんど閉店するので要注意!
・期間が長いので予備電池を多く持つのではなく、充電器を持った。単3/4用はケンコーの小型の優れモノ。山小屋でも一応充電はできるので、この方が便利。また飛行機でのリチウム電池制限も気にしなくていい。
・Hütteschuheはあると便利。私は100円ショップのスリッパを持って行った。ただ、軽くて小さいのは良いのだが、濡れに弱い。Waschraum内や物干し場までの道が濡れている事も多い。ビーチサンダルのが良いかもしれない。今後の課題。
・目隠しと耳栓。飛行機でくれる簡単なものだがとても重宝した。たとえば日が長いので、テント内が遅くまで明るいが、目隠しと耳栓で一足先に就寝できる。
※日程について
「コースタイム」では7日間になっているが、実際には3日目に2日間停滞したので、全体で9日間。
※コースタイムについて
休憩時間が0分になっているが、実際には各日30分程度は休んでいる。また、バス等での移動時間は除いている。
※標高グラフについて
交通機関での移動も入っている。
天候 | 1-3日目 快晴 4日目 朝小雨→晴れ 5-6日目 朝晴れ→午後曇り 7日目 朝霧→晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
Holzgau→Madau ワゴンバス Zams→Krahberg ロープウェイ Wenns→Jerzen→Mitelberg 路線バス Sölden→Zwieselstein 路線バス Moos→St.Leonhard→Meran 路線バス Meranから 電車 |
写真
1日目のキャンプ場。普通のオートキャンプ場で、Oberstdorfの中心街から歩いて15分くらい。受け付けは18:00までだが、過ぎても草地にテントを張って、翌朝に受け付けすれば良いとの事。ここは電気コンロと湯沸かしのある小部屋が使えて便利。Wifiは無料だが、管理棟の近くでないと入らない。小型テントの場合は1泊14ユーロくらい。やや高いが、普通の宿にするとGasthausでもこれよりずっと高いので、やはりテントが一番安い。
Alpenüberquerung(アルプス越え)のポスター。ここOberstdorfは起点になる。出発の朝、REWE(7:00開店)というスーパーでアルコール燃料を購入した。Spiritusというが、ちょっと煤がでて臭うのでテント内では使いづらい。その代わり、1Lで2ユーロ弱と激安。ちなみに後日山用品店でちゃんとしたものを見つけて値段を聞いてみたら6.5ユーロだった。今回は軽量化と燃料の入手のしやすさから、アルコールコンロにした。
今日の目的地、Kemptner Hütteの標識が出てきた。実は標識にあるSpielmannsauまではOberstdorfのBahnhof(鉄道駅)から路線バスが出ている。私は時間に余裕があったので歩いたが、出発が遅くなる人はバスで行ける。
小屋が見えてきた(右上)。日本の山と同じで山ではお互い挨拶をする。ドイツ語ではMorgen、Guten Tagが普通で、或いは南ドイツではGrüß Gottとされているのだが、実際にはServusが一番良く耳にした。その他、たぶんTirolの方言だと思うが、Griaß diという人たちもいた。
これがLager(雑魚寝部屋)。綺麗だが隣の人との間隔が結構狭い。予約無しでも大丈夫だった。皆、食堂の方でわいいわいやっているので、夕刻にはZimmer(Bett(ベッド)部屋)やLagerは静かになる。Lagerは通常20ユーロだがÖAVの会員なので10ユーロ! もちろん空いていれば、やや高いが「Bett」を割り当ててもらえる可能性もある。ただ、Bettはだいぶ前に予約しないと難しいかも。
Hüttenruhe(消灯)は22:00。ここは受付でまとめて携帯の充電をしてくれていた。部屋などには、いくつかはコンセントがあるので、空いていれば使ってもいい。どの小屋でも充電は無料、というか勝手にどうぞという感じ。基本的に小屋では電波は入らないが、Meminger Hütteのように「Seilbahnの2本目の支柱の所で入る」などというところもあった。
朝6時、食堂が開く。微妙に内容が異なるお皿が山積みされていて、これを取ってコーヒーをもらい、その場で支払いをする。事前予約は不要。ここはお替りはできないので、やや量的に物足りない。朝食はどの小屋も7ユーロくらいで意外に高い。
Holzgauに降りてくると、このワゴンバス(乗合タクシー)の乗り場がある。本当はHolzgauに泊まるつもりだったが、天気の良い、最初の3日間にできるだけ先に行きたかったので、この日はMeminger Hütteまで足を延ばす事にした。このワゴンバスはシーズン中は頻繁に往復しているので、予約は無くてもいい。ただ、ツアー客が到着し始める前のがすいている。この時はMadauまで15ユーロだった。ガイドブックによるとSeibahnのTalstation(登山口)まで行ってくれるはずだったのだが、なぜかMadau止まりだった。少し余計に歩くが問題では無い。
「飲み水ではありません」 小川は沢山あるが相当に高い所でも家畜を飼っているためだからと思う。ガイドブックには「ゲリ等の可能性がある」と書いてあった。飲むな、と書いていないところが西洋らしい。
注文してみた。具だらけシチューという感じで、見た目より結構量がある。夕食は、決まった時間に皆で食べるのではなく、基本的に「レストラン」なので、昼から夕刻までのいつでも好きなものを頼める。
Seekogelに登ってみた。写真は上からのパノラマ。ハエがうるさかった。今回のルート上は蚊や蜂はほとんどいなかったが、小型のアブがいて、噛まれるとそれなりに腫れる。それほどしつこくはない。
ここも予約無しで行ったが、相当に混んでいたらしく、今度はNotlager(臨時Lager)になった。Notlagerは会員であるなしに関係なく5ユーロ! なんと朝食より安い。私に割り当てられたのはZimmerの廊下の片隅。結構快適だった。これより悪条件の場所に寝かされていた若者たちもいたようだ。早く着いたので配慮してくれたのかもしれない。或いはこのルートでは「珍しい」東洋からの来客に気を使ってくれたのかも?
少し慣れてきたので、朝はあまり急がず、ゆっくりと出発する。ツアー客が先を行っている。ここの朝食もコーヒーとパンはお替りができなかった。しかし、シリアルが自由に食べられた。ただ、ツアーグループのテーブルに混ぜてくれて、そこのパンやコーヒーをもらえたので良かった。また、そのグループのFührer(ガイド)にもいろいろと話が聞けて参考になった。
Alm(中腹の草地帯(alp)にある、カフェ、或いは宿)があった(Unterlochalphütte)。森と草地に囲まれていい感じ。他のハイカーはここまで下りてくるとお茶でもするが、ケチな私は離れた木陰で休んだ。
「落石注意!」ここから有名なZammer Lochに入っていく。急傾斜な渓谷をトラバースしていく長い道だ。本日の核心部。実際には道はしっかりしていて、谷側にふらついたりしなければ普通に歩ける道だった。
Zamsに到着。これらのハイカーたちもたぶん、E5の人たち。街中でたまたま出会うと、これまでの小屋で知り合った人たちが手を振ってくれたりする。皆が、同じようなルートを同じような日程で歩いている。ちなみにE5はもちろん歩く方向は自由だが、アルプス越えはドイツからイタリア方向が一般的なようだ。徐々に高度を上げて行く楽しみがあるからかもしれない。
Zamsの観光案内にあった「複数日山行のための装備」。スーパーと同じく、観光案内も開いている日時が決められているので、予め調べておくと良い。この観光案内では無料のWifiが使えた。気温が上昇し、非常に暑かった。
住宅街の片隅にあり、後ろも横も民家。でも道路からやや離れており、静かで快適に過ごせた。それにして暑く、日差しがあるうちはとてもテントに入れないので、近くのスーパーに避難していた。
日が陰ってきたのでテン場にもどると、なんとテントだらけ。バイクの人や自転車の人が多い。今回のルート上では本当に自転車での旅行者が多かった。欧州に定着した休暇スタイルだろう。山岳地帯も含めて、自転車専用道が実によく整備されているのがうらやましい。
翌朝は、まず、ロープウエイで一気に山頂近くまで登る。これはE5ルートとしても、そのようになっている。ちなみに、ジグザグに登って行く林道があるので歩けないことはない。が、ツアーグループも個人ハイカーも皆、ここはロープウェイで行く。
ロープウェイを降りると、雨。正面の稜線をこえていくのが本来のE5だが、ツアーグループは皆、右側の巻き道を行く。いくらかは直登していく人もいる。少し考えたのち、私も安全を見て巻き道を行くことにした。
巻き道を半分くらい進んだところで若干天気が回復してきて、時間もあるので、稜線まで上がってみる事にした。小雨のなかを標高差350mほど登る。写真はピークの一つのKreuzjoch。
Wennsまで降りきた。途中、ドイツ人の若者と一緒になり、いろいろと日本の山や日本語の話などをして楽しかった。ここからは、バスで5分のところにある、キャンプ場に向かう。次の登山口はそこからさらにバスでしばらく行った先のMittelbergだ。ただ、ここまで1日短縮したのと、次のBraunschweiger Hütteの予約の都合で、ここでは丸2日間停滞、つまり3連泊する事にした。
トイレ、シャワー、洗い場は広くて清潔。炊事場は無い。同経営の立派なレストランがあるが、ケチな私は使わなかった。ここは、1泊10ユーロで、今回の最安値。Wifiは有料だが安い。3泊したが安くあがった。
管理棟に山岳救助の募金箱があった。少し寄付した。真ん中はÖAVのマークだが、Edelweißだ。今回残念ながら路上では見かけなかったが、小屋の植え込みに咲いているのを見る事が出来た。
この容器がSpiritus。1Lは多すぎるので、買った日に半分ほど捨てたのだが、まだ十分に残っている。私のアルコールランプは途中消火や火力調整ができないのでなかなか使い方が難しい。でも、全体として軽く、また、ガスの様に中途半端に残ったカートリッジが出来ないので、私はアルコールコンロが好きだ。無雪期には良く使っている。
若者たちのグループがロープの使い方の練習をしていた。停滞中の天気は晴れ→曇り→ときどき雨・雷という感じ。パターンとしては午前中晴れて、午後(早くて12:30、遅いと16:00くらい)悪くなる、の繰り返し。やはり早出、早着の原則はここでも有効だ。
帰りのバスが、Wennsの手前で急に止まった。あと10分くらいでキャンプ場という所だ。見ると交通規制をしている。話を聞くと、この直ぐ先で交通事故があったらしい。谷の一本道なので、迂回もできない。運転手も困った様子だ。1時間くらい待たされてやっと動いた。大型トラックがレッカー移動されていった。欧州では田舎道でも、皆、本当にかっとばす。よく事故らないなあ、と思っていたが、事故っていた。
翌朝、始発のバス(7:10)に乗り、終点のMittelbergまで行く。同じバスで地元風のハイカーグループに会った。この人たちは小屋を超えて、反対側まで行くと言っていた。Mittelbergから登山口までは林道を行く。
滝の横は岩場になっていて「経験者」向けのルートも設定されていた。小心ものの私はもちろん通常ルートで。なお、このWasserfallweg(滝道)の他にJägerweg(狩人道)もあり、岩場の好きな人はそちらを行っても良い。
今日はLagerになった。ただ、混んでいたらしく、Lagerの部屋の片隅になった。隣が居ないのでむしろ快適だが、Meminger HūtteのNotlagerとどこが違うのだろう。
天気予報。説明で「なんとかアルプスからなんとかアルプスにかけては曇りがち」などという記述がよくある。なので、アルプスの山域の呼び名も知っておくと便利だ。複雑なので私もよく分かっていない。今後の課題。
今回のルートと同じようなルート、日程で1000ユーロくらいする。ただし、谷ではGasthausかHotel、小屋でも可能ならBettになる。また、毎日二食付き(Halbpension)。さらに途中の交通機関から荷物ケーブルまで込みなので、それほど高いとは言えない。私流の貧乏トレッキングをすれば全て込みで250ユーロくらいで済む。
朝食はビュッフェ方式。ただし、コーヒーは1杯だけ。どの小屋の朝食も基本はドイツパン、チーズ、ハム、バター。時にシリアル、ジャム。山に限らないが、私はこれが大好きで、欧州に行くときの楽しみ。イングリッシュブレックファーストに慣れた人にはモノ足りないかもしれないが、ドイツ語圏は大体こんなもの。
出発の準備をする人たち。シーズン中だが、あまりせわしい感じがしない。皆、小屋でも道でも、ゆったりしている。せまい道でツアーに追いついても、ストレスは感じない。むしろ後ろの人とノンビリ話をしながら歩くのが楽しい。ツアーは良く休憩をとるので、その時抜いていけばいい。
下り始めはしばらく雪渓。特段冷え込んでいなければ、つぼ足キックステップで楽に降りていける。それほど傾斜も無い。ただ、新雪後に視界が悪いとルート取りに注意が必要。視界があれば、下に駐車場や道路が見える。
先を行くハイカー。実はここでE5は2つに分かれる。私が行くのは左方向で、E5 Klassischと呼ばれる、E5本来の道。一方、右側に下って行き、もう一山越えをしてMeranを目指すVarianteがあるが、そちらへ行く人の方が多い。ツアーも多くはMeranへ行く。次回は是非行ってみたい。
ここからはRettenbachtalを下って行く。写真に撮れなかったが途中の岩の多い河岸にマーモットがいた。ちなみにBachはドイツ語で小川の事。なので作曲家のバッハは「小川さん」。
Söldenまで下りてきた。本当はZwieselsteinにまっすぐ行くのがE5のルートなのだが、Zwieselsteinにはスーパーが無いので、少し北のSöldenで買い物をしてからバスで行くことにした。Söldenは小さなスキーリゾート・避暑地で観光・休暇客が多い。バスは自転車用の荷台を引いている。Söldenには町がやっている無料のWifiがあったのだが、認証のためのSMS受信ができずに使えなかった。今後の課題。他の町、施設でもSMS受信を前提にしてる無料Wifiがある。
さて、翌朝は皆より先に起きて、ゆっくり朝食をとる。至福のひと時だ。それから集落を後に登り始める。今日はいよいよイタリア入りだ。峠は通過して、イタリア側に降りる。写真は少し登ってから、Zwieselsteinを振り返った所。右奥に小さくお世話になったTalhütteの屋根が見える。
と思っていると、少し霧が晴れてきた。峠は、実は有料自動車道が越えていて、カフェもある。写真の椅子はオブジェ。ザックと比べるとデカい事が分かる。左の椅子はオーストリア、右の椅子はイタリア。
E5は続くよどこまでも。これまでは羊・牛攻撃だったが、イタリアに入ると山羊攻撃になった。谷中にカランコロンと鈴の音が響くのだが、反射するので実際どこにいるのか見つけにくい。シカと同じで鋭い警戒声が「ピー」と谷に響き渡る。
Rabenstein(イタリア語ではCorvara)まで来た。ここからはバスがあるので、急ぐ方はバスが使える。私は時間もあるので、Moos(イタリア語ではMoso)まで歩くことにした。
観光案内で「車を使わないハイキング」という小冊子を売っていたので、つい買ってしまった。南チロルのいくつかのルートが紹介されている。運転できない私は、これを見ただけで南チロルが好きになってしまった。
キャンプ場は、これまた綺麗。段々に造られていて、普通のテントは下の草地。トイレ、シャワーなどピカピカ。休憩室もある。15ユーロ。Wifi無料。午後、雷雨があったが、テントを張った後で良かった。
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