阿賀野川水系布沢川熊の沢、大滝沢、鎌倉沢およびおどしま沢


- GPS
- 07:57
- 距離
- 20.0km
- 登り
- 695m
- 下り
- 683m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
仮設トイレあり。登山届入れもあり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
熊の沢の堰堤の巻きは要注意。 また、この近辺は熊の巣らしいので、熊対策は充分に。 |
その他周辺情報 | 下山後は深沢温泉むら湯で入浴。すぐそばの季の郷湯ら里や、山口温泉(道の駅きらら289)も利用可能。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
長袖インナー
タイツ
ズボン
雨具
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
保険証
携帯
ツェルト
カメラ
ロープ
ハーネス
ヘルメット
確保機
ロックカラビナ
カラビナ
スリング
渓流シューズ
|
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感想
1 序
今年の4月のJR東日本の新幹線の車内誌は奥会津を特集していたが、
その中で「4キロ以上にわたって一枚岩の川床が続く」とされていた
布沢川の大滝沢を歩いてきた。
元々は大滝沢右俣を鎌倉山まで詰めて左俣を下降する計画であったが、
鎌倉山はヤブ漕ぎ必須で大滝沢の上部はゴーロとの情報を得たこと、
一本下流の熊の沢の源頭部はナメであるとの記録をヤマレコで見かけたこと、
および上流のおどしま沢と鎌倉沢は地形図から判断する限り
歩き系の沢で併せて歩けそうだったことから、
この4本をまとめて歩いてくることとした。
ルートは、まず熊の沢を歩き、稜線を乗り越して大滝沢に降り、
右俣と左俣のナメを歩いてから一旦駐車スペースに戻り、
そのまま県道の未舗装区間と不通区間を通って鎌倉沢出合まで行き、
適当なところから稜線を越えておどしま沢に降り、
おどしま沢を下降して布沢川に戻るというものである
(おどしま沢を遡行して鎌倉沢を下降するつもりであったが、
現場で予定を変更した。計画変更が結果から見るとよかったかも。)。
なお、大滝沢の左俣を鎌倉沢としている記録も散見されるが、
地形図では2本上流の沢が鎌倉沢となっているので、ここでは大滝沢左俣とする。
2 記録
(1)入渓まで
福島県道153号線の只見町側から入り、舗装が終了するあたりが恵みの森の入口。
ここに駐車スペースがあるのでここに駐車する。
仮設トイレあり。登山届入れもあり。ここから2km程度歩いて戻る。
(2)熊の沢
地形図には熊の沢沿いに登山道の記載があるが、実際には見当たらない。
ただ、布沢川の川床に降りる踏み跡が出合付近の広場から続いており、
これをたどることで川床へは降りられる(軽いヤブ漕ぎあり。)。
出合から上流を眺めると、地形図には記載のない堰堤がある。
右岸に踏み跡と残置のトラロープがある。
このトラロープがある箇所はスタンスがよくないので要注意。
Co540mくらいの4mくらいのナメ滝まではひたすらゴーロ。
なお、途中立派な爪の生えた足跡や明らかに人サイズではない踏み跡が散見された。
4mくらいのナメ滝を過ぎるとナメが始まり、すぐにCo543m二俣。
左右両方滝がかかっている。
左俣は4mくらい。中程にバンドが走っており、
左からバンドに乗り、水流右側に移ってそのまま登った。
フリクションはしっかり利く(今回はフェルトソール)。
この滝の上もナメ。どこまでも行けそうではあるが、行きすぎてもいけないので、
沢が大きく方向を変えるあたりの適当な支流から稜線に上がる。
(3)大滝沢
稜線からは適当に沢を降りる。
すぐにナメとなるが、フリクションはしっかり利くので問題なく降りられる。
降りた箇所は右俣の途中なので、そのまま右俣を詰める。
ゴーロもあるけれど、基本的にナメ。全然問題ない。
程なくして2mくらいの魚止滝。左側からクリア。その上もしばらくはナメ。
ゴーロになってきたあたりで引き返す。
魚止滝は登ったところから降りられ、その後も問題のある箇所はないまま二俣。
ここも左右双方に滝があるが、右俣の滝(2mくらい)は
水流左側にステップが切ってある。
左俣の滝(5mくらい)はこまかいホールド・スタンスを拾って登るが、
傾斜は緩く、フリクションも利くので、沢登りをやっていれば問題はない。
この上もしばらくはナメが続き、やはりゴーロになったあたりで引き返す。
二俣まで戻ると、地元のガイドの方が長靴履きの観光客を
連れてきていたのに出会って少し話す。曰く、鎌倉山の周りは熊の巣とのこと。
ここから下もしばらくナメ。なかなか素晴らしい。
布沢川の出合くらいまでナメが続くということはさすがになく、
途中からゴーロになってくるので、観光客用の遊歩道に上がり、
そのまま駐車スペースへ。
(4)鎌倉沢
駐車スペースからは県道の未舗装区間を通って上流へ。
上記のとおり、最初はおどしま沢を遡行して鎌倉沢を下降するつもりであったが、
おどしま沢出合付近はススキが繁茂しているうえに傾斜が急だったので、
鎌倉沢を遡行しておどしま沢を降りることとした。
なお、県道の未舗装区間ではなく、布沢川をそのまま遡ることもあり得たが、
おどしま沢出合の少し下流でプール状になっているように見えたので
(実際には確認していないが。)、県道を通るのがよいと思う。
「吉尾峠」の記載のある車道終点から不通区間を通り
(渡渉はあるが、歩くのに支障はない。)、鎌倉沢出合付近で再度入渓。
集水面積もあってか鎌倉沢の方が水量は多い。
全然記録を見かけていなかったこともあり、
一面において期待しつつ他面において不安であった鎌倉沢であるが、
実際に歩いてみるとナメが発達している。
沢自体が小さいので迫力はないし、木が被さっている箇所も多いが、
ナメ歩きの見地からは評価できる沢だと思う。
上流に行くとゴーロも増えてくる。
Co630mの二俣付近まで歩き、きりがないのでその辺りで折り返したが、
そのうえも時折ナメが出てきそうな感じはした。
折り返して稜線の鞍部めがけて支沢を登る。
水量が少ないので埋まっているところが多いが、所々ナメが顔を出す。
その後も適当に歩いて稜線へ。
(5)おどしま沢
稜線からはまた適当に降りる。すぐに沢形となる。
こちらもナメが少しあるが、やはり埋まっているところが多い。
おどしま沢に降りる少し手前はヤブの中を水が流れるという感じで、
完全にヤブ漕ぎ。面倒なので水流をフォローせずにまっすぐおどしま沢へ。
おどしま沢側から鞍部に向かって登るのは難しそう。
おどしま沢も渓相は他の沢と同様。難しいところはない。
快適に降りていくと布沢川。
布沢川をそのまま下降しようかと思ったが、
上記のプール状が見えたので県道の未舗装区間に上がる。
ススキのヤブは登れないほどの傾斜ではなく、すぐに県道へ。
なお、県道があるためか、布沢川は護岸工事がなされている箇所がある。
おどしま沢にダイレクトに入る場合は、
護岸工事の箇所をうまく避けないといけないが、目印となりそうなものはない。
3 感想
いずれの沢も想像以上にナメが立派だった。
欲張って4本歩かずに、もう少し本数を減らしてもよかったかも。
全国のナメ愛好家の皆さんにも楽しんでもらえると思う。
熊の問題さえクリアできれば。
コメント
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