紅葉山行(本仁田山-川苔山-日向沢ノ峰)
- GPS
- 07:42
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 1,970m
- 下り
- 2,020m
コースタイム
- 山行
- 6:44
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 7:43
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路:古里駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・安寺沢から本仁田山の急登はなかなかこたえます。 ・大ダワからの鋸尾根には岩場あり ・赤杭(赤久奈)尾根は台風で?杉の倒木が何カ所かありました。尾根を北側に外れて斜面を下り、標高950m付近で林道に合流した後、右への登山道分岐は正規の道標がなく要注意。左から尾根通しの旧道合流を示す「川乗山」の古い手書き標識のすぐ先に分岐があり、曲がった所に消えかけた「古里駅」の手書き標識もあります。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25000地形図
ガイド地図
コンパス
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
ストック
水筒
時計
非常食
緊急保温シート
着替え
ツェルト
ファーストエイドキット
医薬品
カメラ
GPS
|
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感想
昼までは良く晴れて絶好の紅葉山行となったが、前半の飛ばし過ぎがたたって、久々に一杯いっぱいまで疲れた。元々は棒ノ嶺から名栗・さわらびの湯へ降りる計画だったが、疲労度から見て途中で折り返すことに変更。混雑を避けようと長い赤杭尾根を下ったが、改めて地図を見返すと、かえって名栗に向かった方が短くて楽だった気がする。
ラッシュ必至のホリ快を避けて1本前の電車で奥多摩に降り立った。こちらも御岳までは立ち客がぎっしりで、減ったとはいえ300〜400人くらいがどっと駅前にあふれる。バス停は長蛇の列でトイレも行列だったが、なんとか済ませて一人駅の奥の北氷川橋へと向かった。今日は混雑を避けようと、きつい代わりに人の少ないコースを選んである。
車道を30分余り登って、見たところ家は2軒だけの安寺沢集落へ。頭にタオルを巻いて装備を整え、民家の脇から山腹の急登に挑む。植林をジグザグに登り、雑木に変わってもさらに這い登って一気に300mを稼ぎ、大休場尾根に達した。その尾根も決して楽ではない。3か所ほど傾斜が緩むので息を整え、後は勢いでガンガン登った。
鳩ノ巣からの花折戸尾根合流で初めてハイカーと行き会い、ほどなく東の開けた伐採地へ。すぐ上が本仁田山頂上で、こちらは南西方向が見える。ベンチでお握り1個を早弁しながら、ちょっと飛ばし過ぎたかなと反省した。棒ノ嶺方面から下りるには正午には川苔山を出た方がいい計算なので、つい気が焦った。
その川苔山へはいったん大ダワまで下りることになる。急斜面を下り、もったいないほど標高を落として鳩ノ巣からの登山道を合わせる大ダワ着。巻き道と鋸尾根は最初は一緒で、わずか先で左右に分岐するが、鋸尾根の方が踏まれている印象だ。先行する初老の男性が振り向いて写真を撮っているのが見える。つられて振り返ると、紅葉の山腹が陽光に輝いてなかなか良い。男性のいたあたりまで登ると、尾根越しに特徴ある大岳山の山頂も見えてきた。
最初の急登をクリアすると、岩尾根を右に巻くルートが現れる。逆コースなら尾根通しでも行けそうだ。こうした道に不慣れらしい女性を追い抜くと、立ちはだかるような岩場が見えた。本来は岩場を直登するルートがあるようだが、男性が左から巻いたのでつられてついていった。
男性を追い抜き、緩やかな1240mピークを越えて下ると舟井戸。鳩ノ巣からの最もメジャーなルートに合流し、他の登山者を何人か追い抜いてにぎわう川苔山に到着した。先ほどの反省など忘れたかのように頑張ってみたが、既に11時45分。30分の昼食休憩を見込むと「正午までに川苔山発」は不可能に近い。
お握りとカップ麺、コンビーフの定番昼食を済ませて出発。このまま下るのは業腹なので、埼玉県境の日向沢ノ峰までピストンし、赤杭尾根を辿ることにした。いずれも人影は少なく、スピードの違うトレランや他の登山者に気を使う必要はないはずだ。空は西から雲が増えてきたが風はなく、日向を歩くと少し汗ばむ気温だ。
曲ヶ谷北峰から一気に下り、広々した防火帯の尾根を辿る。ところどころ道端にモミジがあり、よく色づいている。さすがにここらまでは台風の塩害も届かなかったのだろう。蕎麦粒山を前方に見ながらさらに下って踊り平。ここから150m以上の登り返しとなる。前方上に岩場が見えたが、これは左へ巻く。さらにきつい登りを経て、緩い登りをしばらく行くとようやく日向沢ノ峰山頂が見えた。もっとも、山頂と言っても登山道の通る狭いピークでしかないので、指導標がないと見過ごしそうだ。
時刻は午後1時を回った。折り返さないと厳しい時間帯だが、わずか先に見える棒ノ嶺分岐まで足を伸ばした。「棒ノ折山」と記した都の指導標の横に、「棒ノ嶺」と表記した小さな指導標が立っている。手持ちの昭文社山と高原地図の奥多摩版は前者を、奥武蔵・秩父版は後者を優先表記している。東京側は棒ノ折、埼玉側は棒ノ嶺と書き慣わしているのだろうと勝手に解釈しているが、どうなのだろう。同様に、元の呼び名は「ぼうのれ」ではないかと思う(奥武蔵版は「ぼうのみね」とルビを振っているが)。
さて、今思えば件の「ぼうのれ」山へ向かえば良かったと思うのだが、実際は休憩もそこそこに元来た道を戻った。下りは半ば駆け降りるようにして踊り平へ至り、少し登り返して曲ヶ谷北峰の足下へ。指導標に従って山腹を巻き、赤杭尾根の道に出た。
ここからは下り基調の単調な防火帯の尾根道となる。ところどころでかなり太い杉の木が倒れて道をふさいでいた。まだ葉は青々しており、先日の台風でなぎ倒されたのだろう。日向沢ノ峰へ向かう時にトレランの男性とすれ違って以来、誰とも会わない。エビ小屋山付近を過ぎて、道は尾根を東に外れて分かりにくい地形を迂回しながら標高を下げていく。植林帯をかなり下りた所で狭い林道に飛び出した。
右へ向かうと、ほどなくきれいに下枝を払った杉林が見えた。その脇を林道が伸びている。何年か前に通った記憶がうっすら甦ってきた。左に尾根通しの旧道があるはずだが、林道をそのまま辿る。すると、左の足元にその旧道を示す手書きの道標が現れた。林道を直進しそうになってハッと思い出し、右手を見ると文字の薄れた道標。古里駅と読める。ちょっと逡巡したが、道標に従って林の中の登山道に踏み入ると、やがて見覚えのある展望ポイントに至った。
「展望ポイント」とは言ったが、木々の枝が伸びて見晴らしはかなり悪くなっている。枯れ枝越しに何とか本仁田山を確認して先を急いだ。赤杭山の表示がある分岐を左に取ってさらに下る。だんだん足がきつくなってきた。尾根を北側から南側に乗り越す所で腰を下ろして小休止。この辺りがミノト山らしい。杉の植林の中は既に薄暗く感じるが、まだ3時半にもなっていない。
しばらく下ると川井駅方面との分岐で、ここを右へ。ほどなく道は急斜面の植林帯を横切る細い踏み跡になった。踏まれてはいるが幅が狭くて、疲れた脚には少々注意が必要だ。膝周りが疲労で若干痛み、大腿四頭筋が筋肉痛の予兆を見せる。このルートは思ったより長かったようで、前半の飛ばし過ぎが明らかに響いてきた。
ふと前を見ると、男性二人が休憩していた。このルートで初めて会ったハイカーだ。挨拶して抜いたものの、少し先の急斜面手前で休んでいると追いつかれそうになった。抜き返されるのが癪で、頑張って立ち上がる。
その急坂は広さのある谷に通じており、水のない沢を木橋で左岸に渡った。ほどなく前方遠くに集落の屋根らしきものが光るのが見えた。ヤレヤレという思いで歩みを進める。忽然と視界が開け、古里の集落が眼前に現れた。向かいの伐採地の斜面がほど良く紅葉し、「山のふもとの裾模様」を見せている。
汗を拭いてからアスファルトの道を下り、踏切で線路を渡って古里駅到着。ちょうど5分後に電車があるようだ。跨線橋を渡ってホームに降りていくと、なぜか先ほどの男性二人連れが先着している。なんのことはない、駅の北側にも改札があったのだった。
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