雨山峠-鍋割山-塔ノ岳
- GPS
- 07:32
- 距離
- 17.7km
- 登り
- 1,457m
- 下り
- 1,464m
コースタイム
天候 | 快晴のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1年半ぶりの寄沢はだいぶ地形が変わっている印象でした。最近のレコを研究してから行くことをお勧めします。雨山峠まで、ところどころ崩れはありますが、通れないほどではありません。 茅ノ木棚沢ノ頭の東側にある鎖場は足場が砂利状で滑りやすく、鎖にすがって腕力で登らざるを得ないところがあります。腕力がない高齢の女性の方などはこのコースは避けた方が良いと思います。 鍋割山稜、表尾根、大倉尾根などは、春にかけて霜柱が大勢の人に踏まれて泥田状になります。靴の汚れを覚悟の上、スパッツ装備をお勧めします。 |
写真
感想
12月初頭にたちの悪い風邪をひき、COPDを疑われるほどに咳と息苦しさに悩まされた。正月を迎えてやっと回復し、好天の予報に誘われて登山を思い立った。ちょっと寒そうだが、「そうだ、鍋割山で鍋焼きうどんを食べよう」と、新松田駅から7:55発寄行きバスに乗り込んだ。
バスは空席をわずか残す程度の混み具合で寄に到着。空は雲一つない快晴で、風もないのでさほど寒くない。これは富士山の眺望が期待できる。雨山峠からの富士が見たくなって、当初予定の栗ノ木洞経由をやめて寄沢を辿ることにした。
雨山、檜岳を望みながら車道を歩く。水源林管理棟前のゲート付近には5台ほど車が止まっていた。寒いのに結構登山者は入っているようで、登山口で3人パーティーと出会った。
さて、この先は渡渉を5回繰り返す。このルートは1年半ぶりで、皆さんの山行記録によると昨年の大雨でだいぶ川床が荒れたようだ。特に3、4、5番目の渡渉地点は様子が変わっていたが、いずれも越すのに苦労はなかった。
若い男性1人を先に通し、いったん沢から離れて登りだすと、2つのパーティー計10人ほどが釜場ノ平で休んでいた。止まらずに男性を追ってジグザグに急登すれば、階段が現れて鍋割峠分岐(寄コシバ沢)。「危険 沢沿いの登山道…」の看板を過ぎ、時おり崩れかけた踏み跡となる道を慎重に辿ると、ルートが川床と一体になった。
小学生の姉弟を連れた家族4人組を追い抜き、白さの目立つ石英閃緑岩の川床を進むが、どうも印象が以前と違う。明らかに岩が増えて歩きにくくなっている。いったん右岸に上がって辿るルートも半ば以上崩壊し、指導標付近だけが残っていた。わざわざ上がるのも面倒なので、足跡を見つけて川床を歩く。
谷が狭まり、流路を歩くようになったところで、当然だが細い流れがカチンコチンに凍りついているのに気付いた。普通は気持ち良いナメ状の川床も、うかつに歩くと転倒間違いなしだ。
枯れ沢状になって氷がなくなると最後の階段が現れ、白い砂か砂利のようになった石英閃緑岩に足を取られながら雨山峠着。先行した男性が休憩していた。彼はユーシンへ下り、塔ノ岳に登り返すのだという。行ってみたいが、そのルートだと富士山などの遠望はあまり楽しめない。別れを告げ、「そうだ、富士山だ」と雨山側にちょっと登って西の方を見た。期待した通り雲一つない晴天を背景に、白い大きな冬の富士が屹立している。ふだん千葉県から遠く小さな姿をたまに遠望するしかない身としては、しばし見とれるしかなかった。
一休みして急登し、稜線に出ると、こちらも思った通り冬枯れの枝越しに周囲の山々が見放題だった。左手に檜洞丸から臼ヶ岳、盟主・蛭ヶ岳へ至る堂々とした主稜が連なり、前方には遠く塔ノ岳と鍋割山がそびえる。写真ばかり撮ってしまい、なかなか先へ進まない。もちろん、茅ノ木棚沢ノ頭の先の鎖場などは、慎重に歩かないと石英閃緑岩質の砂利が滑って剣呑だから、さらにペースが落ちる。
歩きやすい区間は飛ばすようにして歩いたら、鍋割峠からの登り返しで脚に来た。思えば11月初頭の丹沢以来、まともに山を歩いていないからナマっているのだろう。それでも懲りずに振り向いては山々の姿を写真に収め、急ぎ足で登るという運動を繰り返し、程よく腹が減ったところで鍋割山頂に着いた。
しかし、なんという人の数! 今や塔ノ岳並みに人気のある山なのだろう。その多くが鍋焼きうどんをすすっている。山荘に入ると、座って順番を待つ人もいた。皆さん考えることは同じとみえる。潔く鍋焼きうどんはあきらめて外のベンチに場所を見つけ、持参のカップめんとお握りでいつもの昼食とした。
食べながら富士山、果ては南アルプスまでが望めて、これはこれで良い。ただし、寒い。弱い南風が吹き、太陽も照っているのだが、さすがに1月上旬の山の上で長く座っていると冷える。ちょっと山荘で暖を取らせてもらい、早々に鍋割山頂を後にした。
先ほどは茅ノ木棚沢ノ頭で1人と会っただけだったが、鍋割山稜になると俄然人影が増えた。勢い霜の溶けた登山道はドロドロになる。うかつにも霜柱が立つ季節は表尾根などが“泥田尾根”になることを忘れていた。
左は相変わらず主稜の眺めがよい。一方、右前方の表尾根の上空にはパラグライダーやハンググライダーがいくつも浮かんでいた。南風が表尾根で上昇気流に変わるのだろう、どんどんと上っていく。
疲れてきた足に鞭打って、金冷シから塔ノ岳へ。若い男女も数多く訪れて大変な人気だ。富士山は午後になっても低い雲がかからず、多少霞みつつも全容を見せているので、大勢が西向きに座って休憩していた。
工事が終わって山荘と直結したトイレを使ったついでに裏手に回ってみると、よく姿を現すという雄鹿が悠然とお食事中だった。10mほどまで近づいても、上目づかいにチラリと様子を見るだけで全く動じない。
30分ほどゆっくりして、向こうの富士山と頂上に別れを告げた。疲れも回復したようなので花立の階段を一気に下り、暑いのでレインジャケットも脱いで登山シャツ1枚になる。思い返すと、バス停からしばらくの間と、鍋割山で休んだ後を除くと、ほとんどの区間を夏と同じ登山シャツ1枚で歩いてきた。我ながら相当な暑がり、汗かきだと思う。
この先、時々メッセージをくださるnavecatさんが立ち寄る堀山の家がある。急いだ分、時間にも余裕ができたので、屋根の煙突から立ち上る煙につられてコーヒーブレイクに立ち寄った。店内で尋ねるとnavecatさんはいなかったが、彼と一緒に山に登ったというmarukinさんと話をすることができた。昨年、navecatさんに伴われてここを訪れて気に入り、今や毎週末ボッカの手伝いに来ているのだとか。
15分ほど休んで出発。明日は雨か雪というが、今のところ雲は薄い。この季節、降れば山は雪になるだろうから風景は一変することだろう。雪をラッセルするのが好きな人もいるが、当方、雪は滑るに限る。本気で積もったら、しばらくは丹沢に近づくまい。
日も傾いて登山口に到着。例によって鶴巻温泉で途中下車して汗を流すつもりだ。野菜高騰の折、路傍の無人販売でキャベツや白菜が1個100円で売られていて、その安さに目をむいた。
寄沢は今度の19日(土)に下りで使おうと思っています。
昼ぐらいに通過予定なので凍結は大丈夫かと思いますが
それでも用心が必要ですね。
そして、渡渉はここのところであれこれ変わっていますが
昨秋からは変化がないようですね。
堀山の家も寄られたんですね
私は11月4日以来、顔を出していません・・・
そろそろ行かねば忘れられてしまいますね
marukinさんも相変わらずの大活躍のようですし頼もしい限りです。
zaoluckさんも居心地が良かったのでは
おでん、いただきましたか?
それでは本年もよろしくお願いいたします
早速ご覧いただき、ありがとうございました。
marukinさんは、navecatさんは最近鍋割山の方に行ってしまって、あまり来ないとこぼしていました。
今度の週末、私は名前をいただいた山形・蔵王温泉スキー場で“山下り”を楽しんできます。しばらくはスキー優先となります。
PS;おでん、確かにありましたが煮詰まっていた様子の上、新参者がいきなり「おくれ」とも言えず、我慢しました
先日は小屋に寄っていただきありがとうございました。
おでん忘れてしまいすいません🙇いつもは何かしら注文してもらうとサービスとして出してますので。次回は沢山食べてください。
雪のある間は少し足が遠のきそうですが、大倉尾根の楽しみが増えました。おでん目当てに(?)また寄らせてもらいます
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