妙高山(敗退)
- GPS
- 10:31
- 距離
- 17.9km
- 登り
- 1,723m
- 下り
- 1,714m
コースタイム
- 山行
- 9:21
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 10:24
07:46 黒沢橋
08:30 十二曲り
09:25 富士見平付近
10:00 黒沢池ヒュッテ
10:33 大倉乗越 10:41
12:45 2363m撤退地点
14:12 大倉乗越 14:30
14:39 黒沢池ヒュッテ
15:23 富士見平
15:54 十二曲り
16:14 黒沢橋 16:23
17:13 笹ヶ峰駐車場登山口
天候 | 快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山ポスト】 笹ヶ峰登山口にあり。 【コース状況】 ※アイゼンは十二曲りの取り付きから使用。 ※ピッケルは大倉乗越より先で使用。 ※富士見平から黒沢池ヒュッテまではノートレース。 ●笹ヶ峰登山口〜黒沢橋 登山口より雪が付いており、なだらかな広い樹林帯を緩やかに登っていきます。 リボンやテープはほとんどなく(昨年よりも減った?)、多少のルーファイが必要ですが、 基本黒沢橋までは黒沢の左岸沿いを進んで行きます。 ●黒沢橋〜十二曲り 黒沢橋を渡ってから尾根の西側をトラーバスし、十二曲りの下部まで進みます。 十二曲りの下部から十二曲りまで急斜面を直登し尾根に乗ります。 ●十二曲り〜富士見平 十二曲りから尾根筋を進んでいきます。 十二曲りを過ぎてしばらく続く岩場は、雪が融けて岩が露出しており、 アイゼンを付けているとちょっとストレス。 この岩場を過ぎるとなだらかな樹林帯となります。 樹林帯を進んでいくと次第に眺望が開け、進行方向左手に火打山が見られるように。 この付近が富士見平です。 ●富士見平〜黒沢池ヒュッテ 黒沢岳の南斜面を巻くように進むと、 黒沢岳と妙高山の外輪山に囲まれた大雪原が目の前に広がります。 ほぼ平坦な雪原を進むと黒沢池ヒュッテに到着です。 この大雪原、ホワイトアウト時には要注意かと。 ●黒沢池ヒュッテ〜妙高山(撤退地点) 黒沢池ヒュッテから大倉乗越まで登り、大倉乗越から長助池への激急登を下ります。 帰りの登り返しには覚悟が必要かと(笑) 外輪山の内壁の雪庇の崩落が進んでおり、 長助池付近の鞍部には巨大なデブリがたくさん。 現に大倉乗越から長助池に向かって下っているときにも 100mほど横の雪庇が崩れ落ちアセりました。 このような状態のため、大倉乗越から長助池分岐への夏道のトラバースは到底無理。 長助池まで下りますが、底に溜まったデブリのヒドさ、 見上げるとまだまだ残っている外輪の雪庇、 そして本峰の西斜面のつるっぱげ具合を見ていると、 夏道である南側(長助池分岐方面)に進む気にまったくなれず、 本峰へは樹林が生えいている北側斜面から取り付くことにしました。 北斜面は中盤までは順調に進めましたが、頂上直下で雪壁に阻まれました。 登ろうと思えば登れましたが、雪がかなり緩んでいたため、 帰りに時間に追われながらアセって下りたくなかったのでここで撤退としました。 |
写真
感想
昨年の同時期に笹ヶ峰から登った火打山がとてもよかったので、
今年は同じ登山口から妙高山を目指すことに。
妙高山は今シーズンの初冬に燕温泉から挑戦しましたが、
初雪後の雪が不安定な状態で早々にあっけなく敗退。再登する機会を伺っていました。
笹ヶ峰登山口に到着すると、昨年はほんの数台しか止まっていなかったクルマが
駐車場の半分ほどを埋めています。
富士見平付近までは昨年も登っているため特に不安もなく進みます。
黒沢橋を経てから十二曲りの急登をこなし、尾根に乗って雰囲気の良い
樹林帯を通過すると富士見平付近ですばらしい展望が開けます。
ここから火打山方面と進路を分けて黒沢岳の南東斜面を巻いていきます。
この時季、BCヤーの方がほとんど。みなさん火打の方に進んだのでしょう、
富士見平付近から黒沢池ヒュッテ方面はトレースがありませんでした。
黒沢岳を巻き終わると目の前に大雪原が広がり、
天気が良いと最高に気持ちいい雪原歩きが黒沢池ヒュッテまで続きます。
黒沢池ヒュッテを過ぎて大倉乗越まで到達すると、ようやく妙高山が見えます。
その見え方が衝撃的です。外輪の尾根に乗った瞬間、目の前に突如として現れる感じです。
しかし、ここからのルートは前半とは打って変わってキビしいものになります。
まずは大倉乗越から長助池までは激下り。雪も緩んでいてイヤな感じでした。
底にはデブリがたくさん堆積しています。
よく見ると雪崩ではなく外輪の尾根に張り出した雪庇が落ちて
急斜面を流れ落ちたものだと分かりました。
急登を先に降りてカルデラ底でkomemameを待っていると、
ほんの100mほど横で雪庇が崩落してこちらに向かってくるのでアセりました。
カルデラ底から眺めると外輪の尾根の雪庇はまだまだ残っています。
また、妙高山の西側の裾の斜面は樹林もなくつるっぱげで雪崩そう。
正規ルートはこの2つの間を進むことになっていますが、
こんな危険なところにはまったく近づく気になれず…。
しかたなく北側斜面から山頂を目指すことにしました。
こちらであれば見たところ上部まで樹林もあり雪崩の心配はなさそうです。
2300m付近までは順調に高度を上げることができましたが、
それ以降は急斜面と緩んだ雪に手こずり思うように進みません。
安全なルートを模索して行きつ戻りつしながら高度を上げていきますが、
2363m付近で登れるけれど下るのが微妙だと感じる雪壁に阻まれ行き詰まりました。
時間も12時30分を過ぎており、このまま山頂まで進むと下山の時間が心配です。
下りであせってこの危険箇所を通過しなければならない状況に陥ってしまうことを
考えると無理はできません。ここで撤退としました。
スタートの時間が予定より1時間遅くなってしまったことと
ルートの半分以上は歩いたことがある道ということもあり、
少し油断していたかもしれません。
妙高はこれで今雪山シーズン2回連続で敗退しました。
自分の心のどこかで「妙高山は登れる山」という気持ちがあったのかもしれません。
そんなボクの面持ちを見て妙高山はまだまだ来るなと言っているように思えました。
GW明けの週末。
雄大な山容を眺めながらのんびり歩くんだ〜♪
去年と同じ時期に行って、とっても良かった火打山を思い出しながら、
今回もそんな山登りができると思ったのだけど…
静かな樹林帯の斜面には、
木がにょきにょき生えていて、そのあいだを縫って歩いていく。
前回も感じたのだけど、ここを歩くと音は沢の音しかしないし、
方向感覚が分からなくなってしまって、まるで迷路に迷い込んだかのような錯覚に陥る。
樹林帯歩きって眺望もないしたいてい退屈してしまうのだけど、
そんなことも楽しみながら歩けるのがここの樹林帯の面白いところ。
十二曲りをあがったところから広がる眺望の雄大さは相変わらずすばらしい。
天気も上々。
そんな楽しさを感じながら去年と同じ道を進んでいく。
富士見平で、火打山方面に背を向けて妙高山方面へ。
しばらくは山に囲まれくぼんだだだっぴろ〜い平原を歩く。
一面見渡す限り真っ白で、遠くにときどき生えている木が人に見えたりする。
近づいて、あぁやっぱり木だったかと思う。
そして黒沢池ヒュッテに到着。
ここから先の尾根歩きからなんだか急に疲れが。
永遠につづく登り、ぐずぐずの雪。
一歩歩くごとにざざっと少しだけずり落ちる。
アイゼン付けているのに、付けていないこの感じ。
上を見ればまだまだ先は長い。
ようやく大倉乗越につき、見えたのはそびえ立つ妙高山。
私にはちょっと怖く厳しい山に見えた。
白い雪をところどころ無惨に茶色に染めていて、荒くれた感じ。
天気もいいし、風もないのに絶好の山日和なのに、
なんだか不安がつのる…。
その不安をあおるように、
先を進んでいるdanyamaの横で、雪庇がおおきな音を立てて崩れる。
その雪崩のような大きな塊が、小さく見えるdanyamaを飲み込むように見えて
怖くなった。自然の力、破壊力を感じる。
でもここでめげていられない、とここから先は気力と根性で進む。
道はすごい急登だし、ずぼずぼしているし、ここ下りられるのかな、、、と不安になりながら。
一歩一歩と慎重に着実にのぼっていく。
しかし思った以上に時間がかかり、あと少しというところで撤退を決める。
あと数百メートルとうことだったので、残念だったけど、
今日の私じゃきっとたどり着けても、帰りが大変だったなと思う。
今日はここまで来れただけで良かったとしよう。
無事に歩けたことだけでも良かったと。
それに何より、また次回の楽しみも増えた。
danyamaさん、komemameさん、初めまして!
ご存じないと思いますが、tailwindと申します
danyamaさんのシャープな写真と、komemameさんの控えめな
ポーズのファンでして・・・
実は、妙高山を考えていたのですが、厳しい状況ですね
本物志向のお二人が、到達出来なかったとは・・・
なんちゃって登山の私では、まだ危険エリアですね
お二人の情報で命拾いしたかも
ハクサンコザクラが咲き乱れる時期に延期いたします
詳細な情報をありがとうございました!
tailwindさん
こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます!
ご存知ない&なんちゃって登山だなんてとんでもない!
tailwindさんの記録、いつもスゴいなぁ〜と思いながら拝見していますよ。
特に日帰りで塩見からオーバーランして蝙蝠まで行かれた記録に度肝を抜かれて、
それ以来密かにファンでした(笑)
なのでまったくそんな気がしませんが…初めましてなんですよね。
妙高ですが、カルデラの内壁の雪庇が落ちきらないとちょっとコワいかもしれません。
結果的に妙高への登りで正規ルートではないところを選んでしまい敗退しました。
今考えているのは、雪原から直接外輪山に取り付き、
三田原山を経由して妙高の肩まで尾根筋を回りこんで、
あとは山頂まで夏道を使って登るルートです。
2度も敗退してしまうと、雪の妙高への思いがとても強まりました。
3度目の挑戦をするチャンスがやってくるといいのですが…。
※腰、お大事にしてくださいね。
目の前で雪庇が崩れたんですか!!お二人共お怪我もなくご無事でなによりです!
この時期は思うようにアイゼンが効かないし、雪が緩んで危ないですね。
それにしても、山にも相性ってありますよね。師匠は妙高2回連続敗退のようですが、僕は唐松岳が2連敗なんです
登れそうで登れない山・・・小悪魔ですね(笑)
atsushi-kunさん
こんにちは。
雪庇が落ちそうなラインは警戒していたのですが、
でも実際に落ちてくると当たらないと分かっていてもアセりますよね〜。
山との相性、間違いなくあるとおもいます!
天気が原因での敗退はよくありますが、
ボクの妙高は2回ともに快晴にも関わらずの敗退。
相当の小悪魔っぷりで、翻弄されていますが、
翻弄されればされるほど燃え上がってしまうのが性ですよね〜。
コメント、ありがとうございます!
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