まだまだ雪山登山(富士山須山口から、剣が峰、お鉢巡り、大内院)
- GPS
- 08:10
- 距離
- 20.7km
- 登り
- 2,597m
- 下り
- 2,595m
コースタイム
天候 | 晴れ時々曇り。弱風。剣が峰と時折強風の吹いた宝永火口縁(登り)以外は寒さ感じず。 但し、下山中雲が増え、樹林帯に入ってからは曇りで雷鳴、下山完了の瞬間から雷雨。雹も降りました。上の方は雲に巻かれていましたが、大丈夫だったでしょうか。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
4時前到着時10台程停まっていましたが、出発時他の方に登行開始の動きなし。富士登山じゃないのかも。バリエーションルートですしね。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
須山ルートは、須山口登山歩道としてよく整備されています。樹林帯では倒木を何度も跨ぎますが、富士山以外の山では普通ですね。三合目第三火口分岐と第二火口分岐の間は標高差100m程度ですが一歩進んで半歩ずり落ち、ルートを外れて第一火口分岐から更に直登すると一歩進んで0.8歩ずり落ちます。危険ではありませんが、メジャールートで例えると大砂走りを登るような厳しさです。ルート外をトラバースすると、落石します。止めましょう。 新6合目小屋の直上から山頂まで積雪。朝は表面は柔らかくても中が締まってアイゼンが効きます。アイゼンは必要ですが、ピッケルは無くても困らないと思います。 |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
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写真
装備
個人装備 |
バックパック 1 カリマーDale28
ハードシェルジャケット 1 TNF
ソフトシェルパンツ 1 ホグロフス
ヘッドギア 1 モンベルフィールドバイザー+シャミースヘッドバンド
ネックゲイター 1 モンベルWIC.クール
グローブ 1 モンベルウィンタートレッキンググローブ
シューズ 1 シリオ611GTX
シューズ 1 サロモンXT WINGS2
ポール 1組 Blackdiamondウルトラディスタンス
ピッケル 1 Blackdiamondレイブンプロ
アイゼン 1 GRIVELエアーテックニュークラシック(12本爪)
ゲイター 1 モンベルレインGTXセミロング
ツェルト 1 FinetrackツエルトI
ヘッドランプ 1 Petzlティカ2
ファーストエイド 1
飲料 1 ポカリスエット1.8L+お湯0.5L
食料 2日分
携帯トイレ 3
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感想
まず歴史ある登山道である須山ルートのご紹介。古くは噴火で廃道・ルート変更、明治期からは交通アクセスや陸軍演習場化等の経緯から廃道となり、平成9年に復活しました。起点は南口下宮須山浅間神社標高580mですが、一合目1448mの水が塚公園から入るのが一般的。
登り:水が塚公園入口のすぐ向かいに登山口あり。樹林帯を登って御殿庭から砂礫帯を急登して宝永火口縁に取り付き、緩い登りを暫く進んで第一火口分岐から富士宮六合目にトラバースし、富士宮ルートに合流。
下り:御殿場ルートを下り、大砂走り終盤の旧二合八勺中継小屋跡(解体撤去済。標識を見落とさないこと)から進行方向右にトラバースし、暫く砂礫帯を下って樹林帯に入ります。樹林帯に入れば標識が充実しています。砂礫帯も結構密に標識がありますが、だだっ広く、硬いところではトレースが消えるので、濃霧になるとルートをロスするリスク大。
メリット:樹林帯歩きが気持ち良い。宝永火口縁を登るダイナミックな景観。コースからすぐ幕岩、御胎内神社(ともに下山ルート)。登りは楽な富士宮ルート連絡、下りは楽しい御殿場ルート大砂走り連絡。御殿場口新五合目同様、交通規制なし(富士宮口の指定駐車場所なので、シーズン中は混むでしょう、きっと)。
デメリット:仮に樹林帯を抜けても御来光は斜面に遮られる。御殿場と同じ標高差2300m且つ更に長い2km長い片道約10kmあり、体力のない人には向かない。
詳細はこのあたりをご覧ください。
http://www.susonokanko.jp/富士登山と須山登山口/
http://www7b.biglobe.ne.jp/~fujisan60679/suyama.html
過去2年、6月は富士山。
一昨年は6月23日に御殿場口から入って、九合五勺で高度障害のため敗退。
昨年は6月22日に御殿場口からトレラン。軽アイゼン履いて雪の中1番乗りでお鉢巡り。
今年は大内院を最大目標に、雪の多い時期に前倒し。
須山ルートは昨年10月トレラン以来2回目。前回はきっちり正規ルートを行きましたが、今回は登りルートのピストンです。
(登り)
水が塚公園をスタートし明るい広葉樹林帯を進みますが、鳥のさえずりが気持ち良いです。富士山じゃないみたい。
花は、ミツバツツジ、ヤマザクラが僅か。いずれもほぼ終わり。
途中カラマツ帯に切り替わって御殿庭を登行中、かなり大きな岩が崩落する連続音を聞きました。宝永山の外縁の岩場だと思います。登山ルートないので危険は無い筈ですが、怖いですね。
宝永火口縁から見上げると、雪原が広がります。左の富士宮六合目からは長い雪渓。大分短い正面の雪渓を目指して直登しますが、健脚自慢の筈の私がアイゼン装着の富士宮ルート組に遅れを取る程難儀したため、途中雪渓が接近したところで左の雪渓にトラバースし、シューズ履き替えとアイゼン装着。所要時間約15分無駄遣いしましたが、あとは加速して頂上までスイスイ。
見える限りの先行者を全員抜いて無人の剣が峰到着。馬の背で1人抜きました。すいません、無人の剣が峰目指してましたよね、きっと。
山頂から西側は、天子山塊と本栖湖が奇麗に見えましたが、南アルプスは残念ながら霞んでいました。北岳はバットレスの雪が落ちて黒くなっています。
(お鉢巡りと大内院)
そそくさと本日の第一目標剣が峰を後にし、第二目標のお鉢巡りに移りました。終始無人。久須志岳周辺は雪が少なく、土の上を歩きます。
お鉢巡りを終え、ピッケル、ポールとカメラだけ持って、第三目標大内院に降りました。この時期しか行けない大内院の底から見上げる火口壁に感無量。傾斜はキツく、標高3500mOverで200mを越える登り降りは厳しいですが、雪は適度に緩んでアイゼンがよく効くようになっており、危険はありません。2箇所トレースが有り、富士宮口寄りから降り、馬の背寄りから登りましたが、馬の背寄りの方が斜度が緩いです。何人かの足跡とスキーのシュプールが残っていましたが、ここも無人。
(下り)
最後は第四目標。山頂でアイゼンを外し、ポールをバックパックに装着。ピッケルを持って標高差1000mをグリセードしました。前後長30cmに満たないトレッキングシューズで滑り降りるのはバランスが難しく、7〜8回転んだでしょうか。1度は派手に前転しましたが、雪なので全然痛くありません。ああ、楽しかった。
丁度その直後、雪上に黒いケースに入ったiPhone発見。自分のと同じメーカーだったので、ポケット開いていて転倒時に吹っ飛ばしたかと焦りましたが、他人様のものでした。これについては、別記録&質問に記載しましたが、帰宅ルートの都合上、御殿場警察署に届けました。無事手元に返ればいいのですが。
往路のトラバース箇所より大分下まで下り、富士宮六合と火口縁のどちらに行くか迷った結果、後者を選択。アイゼンを外してシューズ履き替えにやはり約20分。トレースない足下超悪の砂礫帯のトラバースは、六合目トラバース路よりは短いものの、危険です。1回結構な大石を転がしました。見えるところで止まりましたが。下に誰もいないとはいえ、やっぱりルート外を安易に歩いてはいけませんね。反省。
樹林帯に入ると、はじめ自衛隊の砲撃かと思った音が明らかに雷鳴になったので、途中から概ね走りました。水が塚駐車場に入り、振り返って雲の掛かった富士山を撮った瞬間ポツポツ始まり、荷物を車に押し込んだ途端雨。間もなく雹が降り出したので、早々に御殿場方面に退散しておしまい。
全行程8時間10分、アイゼン登行が長かったためか、結構腰にきました。
(秘密兵器)
トレッキングシューズは足型は合っている筈なのですが、急登を長く続けると、踵を靴擦れします。しかもアイゼン装着では更に踵に負担。ということで、無雪区間ではトレランシューズを利用。荷物は重くなりましたが、メリットの方が大きかったと思います。
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