神威岳(北東尾根〜八ノ沢左岸尾根)
- GPS
- 80:00
- 距離
- 38.7km
- 登り
- 1,820m
- 下り
- 1,816m
コースタイム
- 山行
- 9:28
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 9:38
- 山行
- 8:37
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 8:45
- 山行
- 10:19
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 10:42
- 山行
- 1:15
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:15
天候 | 2/14 雪 2/15 晴れ 強風 2/16 曇り 強風 2/17 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
最終人家から戸蔦別川橋手前の砂防ダム(建設中)まではあまり除雪が入っていなく、降雪後は最低地上高の高い四駆でないと厳しい。 戸蔦別川橋を渡った先は除雪された形跡無し。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
神威北東尾根取り付きまではスノーハイク、その先はスノーシュー アイゼン、ピッケルは使わなかった |
写真
感想
2月の半ばに奇跡的に4連休ができた。長い山行をするには良い機会なので日高の主稜線繋ぎを進めようと思い、北日高の神威岳〜戸蔦別岳、あわよくば幌尻岳までの縦走を目論んで行ってみた。しかし、長い林道歩きと猛烈なラッセルと強風で消耗し、中途半端に終わってしまった。
【1日目 2/14】
前日は24時間トイレのある芽室公園で車中泊。夜の間に15cmくらいの降雪があったらしい。戸蔦別川林道に入ると、最終人家までは問題無く進めたが、その先は薄っすらと轍が残っているだけだった。車で入ってみるも、バンパーで雪を抱えて1速でも前に進まない。以前乗ってたジムニーなら余裕で行けたのに・・・。というわけで北東尾根取り付きまで12kmの林道ラッセルが確定・・・。
戸蔦別川橋の手前にある工事中の砂防ダムから先は轍も無くなり、20〜30cm沈む
深いラッセルだった。北東尾根の取り付きに着いた時点で昼になってしまい、初日に主稜線の直下まで行く計画は絶望的になる。とりあえず行ける所まで行こうと北東尾根に取り付くが、尾根上はさらに雪が深く、膝上まで沈む。ザックの重さも相まって1時間で120mくらいしか標高を稼げなかった。初日は・1129の少し先でテン泊。
【2日目 2/15】
この日は唯一の終日晴れ予報。暗い内に撤収して尾根を登り始める。1400mを越えると青空の下にエサオマンを始め北日高の山々が見えてきてテンションが上がった。しかし相変わらず膝上のラッセルがつらい。谷から吹き上げる風も強烈になって雪煙が舞い上がっている。主稜線直下の急斜面も雪庇の段差に手こずって消耗。北東尾根の登りは、4月の残雪期と比べると所要時間・消耗度ともに3倍くらいに感じた。
神威岳から主稜線を戸蔦別岳に向かって歩き始める。主稜線上はクラストした固い雪と膝下ラッセルが半々くらいで一気にペースが上がった。風もそこまで強くなく、幌尻岳やエサオマン、ナメワッカ、カムエクまで見渡せて最高の稜線歩きだった。目的が果たせなかったとしても、厳冬期にこんな景色を見ながら主稜線を歩けるだけでも幸せだなぁと思う。
この日は1780mピークを下ったコルで雪洞泊。残雪期に比べると雪が柔らかくて掘るのは楽で、2時間で広々快適な空間ができた。
【3日目 2/16】
朝起きると雪洞の入り口に雪が大量に吹き込んで固まり、分厚い壁になっていた。壁を破壊して外に出るのに一苦労。外はガスって視界は悪く風も強い。まずは・1764までの細い岩稜を進む。岩稜といっても深雪の中に岩が点在しているような感じで、アイゼンに換装することは無く、スノーシューのまま通過できた。
・1764を越えるとますます風が強くなってくる。八ノ沢左岸尾根分岐の1790mピークに着くと強烈な風で立っているのが難しいほどだった。手も凍傷になりそうだし、目指す戸蔦別岳も見えない。日程的には4日目までフルに使えば戸蔦別岳までは行けるだろうけど、この条件では厳しい。宿題を残すことにはなってしまうが、戸蔦別岳は諦めてこのまま八ノ沢左岸尾根を下ることにした。
尾根を下れば風が収まるかと思いきやそうでもなく、雪庇の凸凹と膝上までズボる雪も加わって下りなのにやたら消耗させられた。1440mで東に向きを変えたあたりでようやく風も弱くなって歩きやすくなる。尾根末端の急斜面を滑るように下って戸蔦別川沿いの林道跡に到着。
帰りの最終人家までの林道歩きは16km弱もある。とにかく長い・・・。この日のうちに下山するのも可能だったが、せっかくなのでトッタベツヒュッテに泊まっていくことにした。ピリカペタヌ沢のおいしい水を汲んで夕飯を作り、薪ストーブで暖まる。屋根と壁と暖房のありがたみを感じる、幸せな時間だった。
【4日目 2/17】
この日は最終人家までの道路歩きだけ。轍の上をツボ足で1時間ほど歩いて終了。寒い中放置していた車も、バッテリーを外して車内に置いておいたおかげでエンジンはすんなり始動できた。新嵐山荘→芽室インデアンのルーティンをこなして帰宅。
【まとめ】
この辺りの稜線歩きはアプローチが短くなって雪が締まって天候も安定する4月くらいの方がはるかに快適だと思う。それでも、今回敢えてこの時期に行ってみて色々と得るものが多かったし、旅としても充実していて面白かった。残ってしまった八ノ沢左岸尾根分岐〜戸蔦別岳の間は、残雪期に必ず踏破しに行きたい。
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