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記録ID: 61709
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積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

甲斐駒ケ岳(日帰り):GW山行前倒し

2010年04月25日(日) [日帰り]
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GPS
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距離
16.4km
登り
2,417m
下り
2,409m

コースタイム

行動時間:8時間57分
2:57 尾白渓谷駐車場出発 → 5:04 刃渡り → 5:22 刀利天狗 → 5:51 五合目
→ 6:32 七丈小屋(小休憩) → 7:21 八合目 → 8:09 甲斐駒ケ岳山頂(休憩)
→ 9:20 八合目 → 9:36 七丈小屋 → 10:11 五合目 → 10:36 刀利天狗
→ 10:48 刃渡り → 11:54 竹宇駒ケ岳神社
備考:山頂滞在時間は30分程度、下山時刃渡り以降は小走り
天候 文句なしの快晴、山頂無風、かすみ無し
(北アルプス・中央アルプス・八ヶ岳まできれいに見渡せました)
過去天気図(気象庁) 2010年04月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
歩行に影響してくる残雪は、刀利天狗以降目立ち始めます。
残雪には、一旦解けて、また固まったものが多くありアイスバーンになってます。
アイゼンでもスリップするくらい固く凍結している箇所が目立ちましたので、
特に下山時には注意が必要です。

また、八合目から上部は、樹林帯なく昼間気温の上昇と共に雪が腐ってくる為、
山頂からの下りは気温が低いうちに急いだ方が良いと思います。
(登り時には気にならなかった急斜面も下り時は骨を折ります。そんな時、
 雪が腐っていれば足元をすくわれる危険性が高くなります。事実、今回は山頂
 から八合目までの下りには、登りよりもはるかに長い時間が掛かってます。)
具体的には、八合目から山頂までに、急斜面の雪壁(ルンゼ)を10m以上登る箇所があります。
ここには、手がかりが少ないため、ピッケルだけでなく、人によってはザイルでの
確保が必要になります。とにかく、雪が腐りだすと厄介です。
強風時や足場がサラサラ雪の場合、今回の様に単独では難しすぎると思います。

甲斐駒山頂付近は、急斜面なので八合目から上は、別世界です。
特に八合目から上は、奥穂並に逃げ場のない世界となります。
緊張感や広大な景色等、そこに行かなければ目にできないところがありますが、
くれぐれも天候(特に風)にはご注意ください。
予約できる山小屋
七丈小屋
自宅発午前0時すぎ。少し眠ったので、調子は良好。出発!駐車場は暗闇だったので余計に満天の星が空を彩って見えました(既に5-6台程度の車が駐車されてました)
2010年04月25日 02:57撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 2:57
自宅発午前0時すぎ。少し眠ったので、調子は良好。出発!駐車場は暗闇だったので余計に満天の星が空を彩って見えました(既に5-6台程度の車が駐車されてました)
ヘッドランプと手持ちライトで、距離を稼いでいく。夜の山道には、mp3が良く似合う。
2010年04月25日 04:04撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 4:04
ヘッドランプと手持ちライトで、距離を稼いでいく。夜の山道には、mp3が良く似合う。
歩き始めて1時間程で少しずつ明るくなる。夜明けは5時くらいかと思っていたけれど、もう春ですね(バックは八ヶ岳)。
2010年04月25日 05:08撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 5:08
歩き始めて1時間程で少しずつ明るくなる。夜明けは5時くらいかと思っていたけれど、もう春ですね(バックは八ヶ岳)。
遠く御座石温泉の向こうに富士山がくっきり見える。
2010年04月25日 05:16撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 5:16
遠く御座石温泉の向こうに富士山がくっきり見える。
刀利天狗到着。目覚めのコーヒーでもほしいところです。
2010年04月25日 05:22撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 5:22
刀利天狗到着。目覚めのコーヒーでもほしいところです。
刀利天狗辺りから残雪とアイスバーンが増えだす。ひどいアイスバーンは傾斜があるとアイゼンを履いていても滑る(黒戸山北側トラバース路にて)。
2010年04月25日 05:30撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 5:30
刀利天狗辺りから残雪とアイスバーンが増えだす。ひどいアイスバーンは傾斜があるとアイゼンを履いていても滑る(黒戸山北側トラバース路にて)。
五合目到着。パッっと山頂が見え出した。元気がつく。
2010年04月25日 05:51撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 5:51
五合目到着。パッっと山頂が見え出した。元気がつく。
五合目には、昔小屋があったが今はない。ここは、いつも荒れた感じがします。
2010年04月25日 05:53撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 5:53
五合目には、昔小屋があったが今はない。ここは、いつも荒れた感じがします。
残雪のアイスバーンに注意しながら、高度を稼ぐ。七丈小屋到着。ここで、ようやくアイゼン装着。
2010年04月25日 06:32撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 6:32
残雪のアイスバーンに注意しながら、高度を稼ぐ。七丈小屋到着。ここで、ようやくアイゼン装着。
七丈小屋から上は森林限界を過ぎ樹林薄く、いよいよ山頂という感じがしてきます。ここで気になるのが風ですが、風はほとんど吹いてませんでした。
2010年04月25日 07:18撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 7:18
七丈小屋から上は森林限界を過ぎ樹林薄く、いよいよ山頂という感じがしてきます。ここで気になるのが風ですが、風はほとんど吹いてませんでした。
八合目到着。ここからが核心。要注意。
2010年04月25日 07:23撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 7:23
八合目到着。ここからが核心。要注意。
この写真から少し上部が傾斜が増し、手がかりも少なくなってきます。雪壁というと大げさですが、その雪の滑り台は延々と下まで切り落ちていて、とても怖かったです(特に下り時)。
2010年04月25日 07:35撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 7:35
この写真から少し上部が傾斜が増し、手がかりも少なくなってきます。雪壁というと大げさですが、その雪の滑り台は延々と下まで切り落ちていて、とても怖かったです(特に下り時)。
美しいけど、本人は必死です。ここから上が勝負どころ。掴めそうなクサリもなし。二箇所ほど、ルンゼの岩影に確保点を見つけました。
2010年04月25日 07:47撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
1
4/25 7:47
美しいけど、本人は必死です。ここから上が勝負どころ。掴めそうなクサリもなし。二箇所ほど、ルンゼの岩影に確保点を見つけました。
更にいくつかの雪の滑り台をトラバースすると、ようやく核心箇所を通過、安堵。
2010年04月25日 08:43撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:43
更にいくつかの雪の滑り台をトラバースすると、ようやく核心箇所を通過、安堵。
少し摩利支天に近づくと鳳凰三山方面との間に大きな落差があるのが分かります。近い様で遠いです。
2010年04月25日 08:18撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:18
少し摩利支天に近づくと鳳凰三山方面との間に大きな落差があるのが分かります。近い様で遠いです。
あとは、背後の小山に至れば山頂です。
2010年04月25日 08:06撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:06
あとは、背後の小山に至れば山頂です。
お疲れです。ちょっと休憩。
2010年04月25日 08:09撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:09
お疲れです。ちょっと休憩。
それにしても、この野ざらしの碑は冬場良く飛ばされないですね。
2010年04月25日 08:21撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:21
それにしても、この野ざらしの碑は冬場良く飛ばされないですね。
さっき、追い抜いたパーティーが必死にトラバース、山頂を目指してます。アイゼンでも引っ掛けたら一巻のおしまいです。四つん這いで確保する気持ちもよぉ〜く分かります。2人組はきちんとロープ確保してますね。
2010年04月25日 08:12撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:12
さっき、追い抜いたパーティーが必死にトラバース、山頂を目指してます。アイゼンでも引っ掛けたら一巻のおしまいです。四つん這いで確保する気持ちもよぉ〜く分かります。2人組はきちんとロープ確保してますね。
山頂からの地蔵岳と北岳方面の眺めです。手前に遠長な早川尾根が通ってます。中央下の小山は摩利支天です。
2010年04月25日 08:32撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:32
山頂からの地蔵岳と北岳方面の眺めです。手前に遠長な早川尾根が通ってます。中央下の小山は摩利支天です。
山頂からの北岳です(後ろは間ノ岳)。手前はアサヨ峰のある早川尾根。北岳は、べったり雪がついていて池山吊尾根からでも相当苦労しそうです。
2010年04月25日 08:17撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
1
4/25 8:17
山頂からの北岳です(後ろは間ノ岳)。手前はアサヨ峰のある早川尾根。北岳は、べったり雪がついていて池山吊尾根からでも相当苦労しそうです。
山頂から中央アルプス方面を望む。手前は鋸岳。
2010年04月25日 08:22撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:22
山頂から中央アルプス方面を望む。手前は鋸岳。
山頂から仙丈ヶ岳です。手前は駒津峰。
2010年04月25日 08:39撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:39
山頂から仙丈ヶ岳です。手前は駒津峰。
追い抜いたパーティーも無事山頂に到着しました。さて、時間もないので、こちらは下山開始。
2010年04月25日 08:31撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 8:31
追い抜いたパーティーも無事山頂に到着しました。さて、時間もないので、こちらは下山開始。
この八合目まで大変でした。気温が上昇し、雪が腐ってきました。登り時は気になりませんでしたが、雪が腐ってしまった雪壁を下るのは非常に危険でした。
2010年04月25日 09:20撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 9:20
この八合目まで大変でした。気温が上昇し、雪が腐ってきました。登り時は気になりませんでしたが、雪が腐ってしまった雪壁を下るのは非常に危険でした。
ここまで来れば、もう大丈夫かな?まだ、ハシゴが残されているか(まだ急な下りのアイスバーンもありペース稼げませんでした)。
2010年04月25日 09:36撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 9:36
ここまで来れば、もう大丈夫かな?まだ、ハシゴが残されているか(まだ急な下りのアイスバーンもありペース稼げませんでした)。
要所要所のきわどい岩場には、こういった石碑が沢山置いてあります。亡くなった方も多いでしょう。古いものは江戸時代のものもあり、ある意味、遺跡です。
2010年04月25日 10:06撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 10:06
要所要所のきわどい岩場には、こういった石碑が沢山置いてあります。亡くなった方も多いでしょう。古いものは江戸時代のものもあり、ある意味、遺跡です。
刃渡りに戻りました。名前程険しくありません。ここまで来れば大丈夫。空気は涼しいものの、ポカポカが暑さに変わってきました。
2010年04月25日 10:51撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 10:51
刃渡りに戻りました。名前程険しくありません。ここまで来れば大丈夫。空気は涼しいものの、ポカポカが暑さに変わってきました。
春めいてきました。ゴールデンウィークに良く見る花ですが、何ていう名前なのかな。
2010年04月25日 11:38撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 11:38
春めいてきました。ゴールデンウィークに良く見る花ですが、何ていう名前なのかな。
下山を急ぎ、昼前に何とか下山完了。され、これから車をカッ飛ばして静岡まで帰らねば。
2010年04月25日 11:54撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 11:54
下山を急ぎ、昼前に何とか下山完了。され、これから車をカッ飛ばして静岡まで帰らねば。
竹宇駒ケ岳神社にあった山伏の像。つわものの修験道行者がいた事を物語ってます。
2010年04月25日 11:58撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 11:58
竹宇駒ケ岳神社にあった山伏の像。つわものの修験道行者がいた事を物語ってます。
参考:七丈小屋の情報です。
2010年04月25日 06:32撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 6:32
参考:七丈小屋の情報です。
番外:帰りの運転中に窓越しから眺めた甲斐駒ケ岳の姿です。ここから見るとあんな険しい頂があるなんて想像もつきませんね。
2010年04月25日 12:25撮影 by  DMC-FX35, Panasonic
4/25 12:25
番外:帰りの運転中に窓越しから眺めた甲斐駒ケ岳の姿です。ここから見るとあんな険しい頂があるなんて想像もつきませんね。

感想

ゴールデンウィーク休みの天気が確実に見えてこない中、突如、快晴の報。
急遽、休みに予定していた甲斐駒ケ岳を日帰りでピストンしてきました。

甲斐駒ケ岳は、2年前に夜叉神峠から一度登ってます。黒戸尾根はその時
の下山ルートとして利用していますが、黒戸尾根を麓から登るのは、今回初めてでした。
国内でも、ハードなコースとして有名なので、自分自身の課題として「次こそは」と
いつも考えてました。
今回、その計画がようやく叶いました。

限られた時間内でしたので、朝3時から歩き始めました。
ここ最近、負荷の掛かる山歩きをしていた為、体調はバツグン、
途中、へたる様な事にもなりませんでした。
(天候にも恵まれ、山にはやさしく登らせていただきました)
欲を言えば、もうちょっとだけ下山を早めたかったです。

これからゴールデンウィークで甲斐駒ケ岳に挑戦する方はいるのではないかと思います。
八合目から上は、特殊な世界ですので、くれぐれも注意して取り付いてください。
雪が腐る前に下る必要があると思います。

尚、今回は帰宅時間から逆算して自宅を午前0時過ぎに出発しました。
午前3時から歩き出し、4時過ぎには日の出でした。
もう少し登山開始時刻を早めても問題ないと個人的には思いました。
(樹林帯は暗闇でもいいので、できれば、稜線は朝陽で迎えたいですね)

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コメント

やっぱり稜線で朝陽ですよね。
ainuさん、こんにちは。

絶好の登山日和だったようですね
でも上は大変だった様で、緊張感がひしひしと伝わりました。

この時期はある意味、冬場より気をつけないといけないですね
2010/4/25 18:38
オー、日帰り黒戸尾根
ainuさん、こんにちは。

日帰り鹿島槍でコメントいただきましたが、ainuさんは
日帰り黒戸尾根だったのですね。
すばらしい!

私も今年は日帰りの黒戸尾根にチャレンジしたいと
思っています。
ainuさんのコメントを参考に、もう少し雪が
少なくなってから計画しようと思います。

それではまた。
2010/4/26 12:45
コメントありがとうございます。
返信遅れました。
ここで、ようやくゴールデンウィークが始まりますね。
全体的に、思ったより天気悪くなさそうです。
まだまだ試したいコースありますが、さすがに雪が
残る春先は一度歩いたところに落ち着いてしまいます。

鹿島槍など行った事無い山は夏に一度トレースしてから
行って見ようと思います。

ここに来てようやく早起きして車遠征で山に行ける様
になってきました。
2010/4/28 23:12
プロフィール画像
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積雪期ピークハント/縦走 甲斐駒・北岳 [2日]
甲斐駒ヶ岳〜黒戸尾根
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
5/5
体力レベル
5/5

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