伯耆大山ユートピア
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.4km
- 登り
- 922m
- 下り
- 915m
コースタイム
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 8:00
天候 | 曇りのち時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪の状態(量・凍結しているかシャーベットなのか等)や天候によってかなり難易度が変化すると思います。今回は気温が高く雪がとても少なかったこと。トレースがあったことでこの時期としては難易度はかなり低かったと思います。上宝珠越からユートピア・三鈷峰分岐までのトラバースは雪崩ポイントのようです。 |
その他周辺情報 | 溝口インターから西(右)へ2.5km走ると国道181号に出ますが合流地点にコンビニ有。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
靴
ザック
アイゼン
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
|
---|
感想
12月26日に続いて伯耆大山に登ることにした。当日の天気予報は午後からよくな
る予報だ。山の天気は回復が遅れることを考慮して当日に本命のユートピアへ登るか
どうか決めることにした。
夜9時過ぎに東広島を出発して国道375号で三次へ。三次東から庄原まで中国道を
利用して庄原からは地道で道後山のふもとを通って大山を目指す。道後山のふもとに
きてやっとうっすらの雪が残っている状態だ。今年は雪がない。
江府のコンビニで食料を購入し溝口で国道181号から県道45号を経て南光河原駐車
場に到着した。駐車場はシャーベット状の積雪状態ではあるけど凍結はなくあっけな
く着いた。駐車場はとてもさみしくて車は一台しかとまっておらず。到着したのは午
前1時。その車の男性は夜間登山をするようで一人で夏山登山道登山口へと向かって
いった。
気温は6度。溝口から高度を上げていくと下がるかと思いきや変わらず。おかげで
前回と違い寒さで眠れないということはなかった。快適に眠れたおかげで少し寝過ご
して7時半に起床した。駐車場は6〜7割埋まっている(奥はすいている)。橋から山
を見るとガスに隠れている。26日より雪が少なく気温が高い。「正月なのでトレース
はあるだろう、もしなければ元谷から夏山登山道へ向かえばいい」と考え8時10分に
出発した。駐車場代は下山した時に払うように管理人から言われた(1000円)。
トイレ前にある提出口にある用紙に記入し登山届を出して8時10分に登山を開始し
た。一人ユートピアを目指し橋を渡りモンベルのところから旅館街へ。ワンタッチの
スパイクを靴にセットしたら滑らず安心して歩ける(が耐久性が心配なのでチェーン
スパイクがほしい・・)夏山登山道へ向かう人はたくさんいるけどユートピアを目指
してるハイカーはいなさそう。
大山寺への参道には雪はなし。大神山神社まで来ると屋根がうっすら雪化粧をして
いる。いつも通り右側から登っていく(8時40分)。五分歩くと元谷分岐だ。ここで
元谷へのコースから外れて道標に従いユートピアを目指す。地面に雪がチラホラ残っ
ている。とても滑りやすくていつも難儀するところだけどスパイクのおかげで楽ち
ん。
9時に林道を横切りユートピアコース登山口(下宝珠入口)との道標に従い谷へと
入っていく。尾根上はガスがかかっている。雪が多くなってくる。ここでトレースを
発見した。何人かこの正月に登っているようだ。谷を登っていくとやがて支尾根上
へ(赤テープ有)。残雪で少々わかりにくくコースアウトしても基本的に上へ進むと
それほど苦なくして尾根上へ出れるはず。
9時半に下宝珠越へ到着した。ガスがうっすらかかっていて風も吹いている。でも
一瞬青空が見えた。ということはいずれは晴れてくるだろう。雪の上をほぼ歩くよう
になる。今日の踏み跡もある。右下には元谷がみえる。いつもならこの時期は真っ白
なのだろうが黒い地肌が縞模様のように見えている。少しずつ高度を上げて行き下宝
珠越から半時間のところで左にガスで上が隠れた三鈷峰が見えてきた。雪景色の三鈷
峰は迫力があり大きく威圧するような感じに見えた。続いて大山北壁も樹間から見え
る。こちらも上はガスに覆われて雪が少なく地肌が見えているが迫力がある。
10時10分に新しい道標(下宝珠越・上宝珠越)が出てきた。ここからぐんぐん下
っていく。ロープもでてくるけど凍結しておらずそのままアイゼンを装着せず下って
いく。下りきると慰霊碑がありその先にはガレ場がある。日当たりが良いためか雪は
あまりない。左の谷は雪に埋もれている。春に来ると残雪が残っていてひんやりとし
た気持ちの良い風が吹きあがるところだ。
この辺りからしばらくロープ場・岩場が続く。凍結していたらとても嫌なところだ
ろう。尾根の左側をトラバースするように登山道は続く。鞍部から急登になる。日蔭
になるところなのか雪が多くて岩が露出しておらず夏場より楽に登れる。
溝状のロープが張られた岩場も雪に埋もれている。これを登りきると北壁が眼前に
大きく広がるがガスに覆われてしまっている。三鈷峰も隠れていたけどすぐにガスが
とれ山頂まで見えた。大きく荒々しい。ユートピアの避難小屋も見えるがいったいど
こを通っていくのか・・。細い尾根上を進む。避難小屋手前に歩いているのが見え
る。
溝状のロープのつけられた岩場(雪で覆われている)を登りきると右側が崩落した
危うい尾根上だ。でも雪が少なく凍結もしていおらず無積雪期とあまり難易度は変わ
らない。ガレ場を登りきると360度の大パノラマだ。大山北壁が荒々しい。三鈷峰は
全貌が青空を背景に見えている。振り返ると登ってきた尾根が見えるが雪があるため
かえらくとがって見えている。剣ヶ峰あたりの稜線は真っ白で霧氷で岩々が覆われて
いる。
ガレ場を過ぎると上宝珠越だ(11時15分)。危険につき立ち入り禁止とありロー
プがこれでもかというくらい張ってある。稜線が青空を背景によく見えている。ここ
から左へトラバースし尾根がV字にえぐれたところを目指す。踏み跡はしっかりして
いて不安はあまりない。二つ目のV字状のえぐれたところを過ぎると勝間ケルンが見
えてきた。展望はよくてユートピアの上を歩く二人のハイカーが良く見える。右がす
ごい崖になっていて見ているとひやひやする。このトラバースする斜面は1m積もる
と灌木が隠れて雪の斜面になるだろうし雪崩が怖そう。
11時40分に三鈷峰・ユートピア分岐に到着した。西側の展望が開けて雪化粧をし
た矢筈ヶ山その右には甲ヶ山が良く見える。
11時45分にユートピア避難小屋に到着した。12本アイゼンを装着しストックをピッ
ケルに代えて上へと向かってみる。三鈷峰分岐下の斜面にハイカーが見える。上から
男声が下りてくる。聞くと当初は北壁を登攀する予定だったけど雪が少なく剣ヶ峰を
狙ったようだが天狗の手前がシャーベット状の雪で断念したとのこと。昨日は三ノ沢
から狙ったもののさらに雪の状態が悪く槍ヶ峰周辺で道がわからなくなり断念したら
しい。三ノ沢は日当たりがここより良いので雪の状態はさらに悪いらしい。話をして
いると天狗方面のガスがとれて全貌がみえていた。天狗ヶ峰を中心として左には槍ヶ
峰、右には剣ヶ峰が見えている。
象ヶ鼻の上は霧氷で岩々が覆われている。でも雪はシャーベット状とのこと。振
子沢はほぼ雪に覆われていてスキーができそう。写真を撮りながらゆっくり登ってい
き小屋から1時間歩くと右側がすっぱりと切れたところに出てきた。えぐれており踏
み抜きそうなのでその上の踏み跡でははく左側の踏み跡を歩く。
この辺りから気が抜けない緊張した登りが続く。シャーベットなのでアイゼンは利
かない。右側をのぞき込むと異様な雰囲気の地獄といった名称が相応しい荒々しい谷
が見えその先は暗いガスに覆われている。
12時50分に象ヶ鼻に到着した。13時には引き返すと決めガスがとれるのを待
つ。すると13時にガスがとれて全貌が見えてきた。ものすごい迫力だ。アルパインを
やる人にとっては見慣れた感じの景色かもしれないけどハイカーにとってはほんと圧
倒され動けなくなるくらい迫力がある。
13時10分に象ヶ鼻を離れて下っていく。左手がすっぱり切れているため注意をし
ながら下る。えぐれたところは見落とさぬように注意し迂回して下りていく。尾根の
右は雪の斜面だけど左は崖で転落したらやばい。振子沢の向こうに烏ヶ山が見えて
いる。日が照るととても美しいのだろうが残念ながら日が照らず時々山頂がガスに隠
れている。
振子山・大休峠分岐から2,3分で避難小屋に戻ってきた(13時半)。ここでカッ
プラーメンを食べるも駐車場で沸かして入れたお湯の温度が低くて固い・・。アイゼ
ンを外してピッケルからストックに持ち替えた。食べてすぐに分岐(13時40分)か
ら下っていく。
支尾根のえぐれたところを過ぎて上宝珠越へ14時に到着した。左が崩壊した狭い尾
根上を進む。これから通る尾根上の登山道が見えているがこんなところをほんとに登
ってきたのかと思うほど険しく見える。ガレ場をぐんぐん下る。
夏山登山道の六合目避難小屋にたくさんのハイカーがいるのが見えている。弥山方面
はガスに覆われていることが多かったけれどもガスがとれてきた。北壁に湧き流れる
ガスを見ていると面白く時がたつのを忘れてしまう。尾根上を進んでいくと中宝珠越
に到着した(14時40分)。
ここからはあまり険しいところはない。15時15分に下宝珠越に到着し下っていくが
雪があまりなく膝にこたえる。15時35分に林道が出てきた。10分で元谷からの道に
合流し大神山神社を経て16時10分に南光河原駐車場に到着した。橋からはかかって
いたガスがとれて荒々しい大山北壁が見えている。今回はタイミングバッチリのユー
トピア雪山ハイクだった。途中で登山者は10人もおらず静かなハイクを楽しめた。
注)夏山道(大山寺橋側)登山口とコースタイムにあるのは南光河原駐車場のことです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する