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Yamareco

記録ID: 837878
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

【農鳥岳】ラッセルと踏み抜きで贈る15時間

2016年03月31日(木) [日帰り]
 - 拍手
体力度
6
1〜2泊以上が適当
GPS
15:39
距離
21.1km
登り
2,744m
下り
2,741m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
13:47
休憩
1:48
合計
15:35
0:49
171
3:40
4:10
47
4:57
4:57
70
埋まった丸太橋(1850m付近)
6:07
6:07
83
河原出合(2100m付近)
7:30
7:55
90
休憩地点(2400m付近)
9:25
9:25
113
森林限界(2600m付近)
11:18
11:51
135
14:06
14:25
117
16:22
16:23
1
16:24
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2016年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
国道52号から県道37号線へ。そこから一本道37km
奈良田発電所付近の誰にも迷惑が掛からない場所に駐車。
コース状況/
危険箇所等
■奈良田ゲート-大門沢小屋
夏道です。冬靴で歩きたくなかったのでトレランシューズで歩きました。
林道は2.2kmほど。登山道へ入る最後の吊り橋はかなり揺れるので注意。
日中はピンクリボン豊富で問題なし。夜は若干見えづらく迷ってしまった。
大門沢小屋付近になると若干の雪と凍結が現れますが、区間は短いです。
大門沢小屋では水が出ています。トイレはあるが未確認。避難小屋は暖かい。

■大門沢小屋-丸太橋(1850m付近)
小屋を少し上がるとアイスバーン、そしてすぐに雪道となります。以降ずっと雪道です。沢沿いに下る1850m付近に、埋まった丸太橋があり、この辺から一気に雪が深くなります。

■丸太橋(1850m付近)-河原・出合(2100m付近)
夏道をトレースしようとしたがよくわからなかったので沢の右側を適当に歩いた。雪深く歩行には難儀した。沢は途中から雪道(雪崩跡)となる。沢はその後右岸、左岸と別れ、右岸から中央に渡り樹林帯へ入る。右岸は雪崩の巣、大量のデブリ帯だった。
締まっている時間帯であれば沢を直登したほうが早いが状況次第だとおもう。

■河原・出合(2100m付近)-森林限界(2600m付近)
樹林帯。トレースはない。ごく一部クラストしているが基本全て埋まる状態。
2400m付近まで脛から膝まで、2600mまでは膝から腰までのラッセルと踏み抜き。
どう歩いても埋まるので、夏道はさほど意識せずほぼ直登した。

■森林限界(2600m付近)-稜線(大門沢下降点)
森林限界から埋まりは浅くなった。稜線手前、大門沢下降点へ直接登るのは
危険と感じたので若干北側にある尾根沿いを登った。

■農鳥岳山頂まで
この時期は2946地点を経由し、尾根上を行くのが正解とおもう。
わりと雪質が固めだったので夏道経由で雪上を登ってしまった、反省。
東側は雪庇が発達しているのであまり寄らないほうが賢明。
特に山頂での北岳側は大きく発達していました。

登っておいてなんですが、この時期に行くものではないなと思いました。
行くとしてもガッツリ冷えた日に、縦走路として利用したほうがいいような。
その他周辺情報 奈良田温泉女帝の湯。19時まで営業@550円
ぬるめの温泉で泉質最高。
冬靴は括りつけていきます。
2016年03月31日 00:32撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
6
3/31 0:32
冬靴は括りつけていきます。
捨てる筈だったトレランシューズが出動。ソールがほぼないw
2016年03月31日 00:46撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
6
3/31 0:46
捨てる筈だったトレランシューズが出動。ソールがほぼないw
ゲートです。
2016年03月31日 00:47撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 0:47
ゲートです。
相変わらずめっちゃ揺れる橋
2016年03月31日 01:25撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 1:25
相変わらずめっちゃ揺れる橋
川。岩魚が寝ているのわかります?
2016年03月31日 02:17撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
9
3/31 2:17
川。岩魚が寝ているのわかります?
丸太橋
2016年03月31日 02:24撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 2:24
丸太橋
謎の骨を発見。
2016年03月31日 02:38撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
10
3/31 2:38
謎の骨を発見。
丸太橋2
2016年03月31日 03:29撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 3:29
丸太橋2
MOON
2016年03月31日 03:39撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 3:39
MOON
道に迷った事もあり3時間ほど掛かりました。
2016年03月31日 03:44撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 3:44
道に迷った事もあり3時間ほど掛かりました。
避難小屋。あたたか〜い。ありがたくお借りします。ここより冬靴に変更。
2016年03月31日 03:46撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 3:46
避難小屋。あたたか〜い。ありがたくお借りします。ここより冬靴に変更。
トレースはなく、自分の踏み跡のみ。
2016年03月31日 04:26撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 4:26
トレースはなく、自分の踏み跡のみ。
一番やばげな丸太橋。完全に埋まっていました。
2016年03月31日 05:12撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 5:12
一番やばげな丸太橋。完全に埋まっていました。
沢の左側から。真ん中の樹林帯を登っていきます。
2016年03月31日 05:17撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 5:17
沢の左側から。真ん中の樹林帯を登っていきます。
夜が明けました。富士がみえます。
2016年03月31日 05:47撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
6
3/31 5:47
夜が明けました。富士がみえます。
右岸。凄まじいデブリの量。
2016年03月31日 05:51撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
7
3/31 5:51
右岸。凄まじいデブリの量。
割れ目ちゃん
2016年03月31日 06:03撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 6:03
割れ目ちゃん
ひたすら登っていきます。しかし100m登るのに40分くらい掛かっています。
2016年03月31日 07:04撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 7:04
ひたすら登っていきます。しかし100m登るのに40分くらい掛かっています。
まったく進まず。撤退も考えつつ休憩します。
2016年03月31日 08:19撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 8:19
まったく進まず。撤退も考えつつ休憩します。
今日は普通のやつ
2016年03月31日 08:29撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 8:29
今日は普通のやつ
これだけみて帰るというのも…
2016年03月31日 08:52撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 8:52
これだけみて帰るというのも…
頑張って進んでいき、何とか森林限界へ出ました。
2016年03月31日 09:20撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 9:20
頑張って進んでいき、何とか森林限界へ出ました。
ここまで来たら(先程ほど)埋まらない!
2016年03月31日 09:19撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 9:19
ここまで来たら(先程ほど)埋まらない!
稜線はまだか…まだか…
2016年03月31日 09:45撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 9:45
稜線はまだか…まだか…
笹山方面
2016年03月31日 09:59撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 9:59
笹山方面
農鳥方面。上が稜線ですが山頂は見えません。
2016年03月31日 09:59撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 9:59
農鳥方面。上が稜線ですが山頂は見えません。
ほぼ見えないのですが左上に大門沢下降点の看板が見えます。地形がやばいのでそちらには向かわず小尾根沿いを進みます。
2016年03月31日 09:59撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 9:59
ほぼ見えないのですが左上に大門沢下降点の看板が見えます。地形がやばいのでそちらには向かわず小尾根沿いを進みます。
やっと稜線に乗りました!今度は強風がお出迎え。しかし0度程度なのでさほど気にはなりません。
2016年03月31日 10:14撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 10:14
やっと稜線に乗りました!今度は強風がお出迎え。しかし0度程度なのでさほど気にはなりません。
下降点の鐘をズーム。
2016年03月31日 10:14撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 10:14
下降点の鐘をズーム。
ヘロヘロですが山頂へ向かいます。
2016年03月31日 10:15撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 10:15
ヘロヘロですが山頂へ向かいます。
南ア深部の山々たち。
2016年03月31日 10:18撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 10:18
南ア深部の山々たち。
塩見岳。すごい山容だ。
2016年03月31日 10:18撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
18
3/31 10:18
塩見岳。すごい山容だ。
もっと左手前(2946地点)から尾根に登る安全な道があったが、そこそこ雪が固かったのでそのままここを登ってしまった。反省。
2016年03月31日 10:29撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 10:29
もっと左手前(2946地点)から尾根に登る安全な道があったが、そこそこ雪が固かったのでそのままここを登ってしまった。反省。
景色凄いなぁ。
2016年03月31日 10:35撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 10:35
景色凄いなぁ。
中央アルプスがお出迎え。
2016年03月31日 10:40撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 10:40
中央アルプスがお出迎え。
けっこうクッキリ見えます。
2016年03月31日 10:40撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 10:40
けっこうクッキリ見えます。
つ、つきました…単座で10時間以上かかったのは初めてです…
2016年03月31日 11:12撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:12
つ、つきました…単座で10時間以上かかったのは初めてです…
記念撮影
2016年03月31日 11:12撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:12
記念撮影
喜びのポーズ
2016年03月31日 11:25撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:25
喜びのポーズ
西農鳥岳。ごめんなさい私のHPは0です。行けません。
2016年03月31日 11:39撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:39
西農鳥岳。ごめんなさい私のHPは0です。行けません。
雪庇凄い。
2016年03月31日 11:40撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 11:40
雪庇凄い。
間ノ岳と北岳。迫力ある。
2016年03月31日 11:40撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:40
間ノ岳と北岳。迫力ある。
北岳アップ。この角度、カッコいいね!
2016年03月31日 11:40撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:40
北岳アップ。この角度、カッコいいね!
間ノ岳の稜線。農鳥小屋は隠れてしまっているかな。
2016年03月31日 11:41撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:41
間ノ岳の稜線。農鳥小屋は隠れてしまっているかな。
南アルプス深部
2016年03月31日 11:42撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 11:42
南アルプス深部
塩見岳
2016年03月31日 11:42撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 11:42
塩見岳
悪沢岳
2016年03月31日 11:42撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
6
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悪沢岳
赤石か小赤石岳どちらかですね。
2016年03月31日 11:42撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:42
赤石か小赤石岳どちらかですね。
中岳、前岳
2016年03月31日 11:42撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:42
中岳、前岳
大沢岳と中盛丸山…らしい
2016年03月31日 11:42撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 11:42
大沢岳と中盛丸山…らしい
鳳凰山
2016年03月31日 11:43撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:43
鳳凰山
雪庇、凄いね。
2016年03月31日 11:45撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 11:45
雪庇、凄いね。
雪庇と富士
2016年03月31日 11:45撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:45
雪庇と富士
農鳥の稜線
2016年03月31日 11:46撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 11:46
農鳥の稜線
吸い込まれそうなカール
2016年03月31日 11:47撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
5
3/31 11:47
吸い込まれそうなカール
帰ります。さよなら
2016年03月31日 11:49撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 11:49
帰ります。さよなら
大唐松山
2016年03月31日 11:53撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 11:53
大唐松山
白根南嶺。広河内岳、大篭岳、黒河内岳。
2016年03月31日 11:59撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
5
3/31 11:59
白根南嶺。広河内岳、大篭岳、黒河内岳。
ザクザク帰ります。踏み抜き地獄の始まりだぜ!
2016年03月31日 12:25撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 12:25
ザクザク帰ります。踏み抜き地獄の始まりだぜ!
左岸。落石の巣。何度もガラガラいってます。
2016年03月31日 13:17撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 13:17
左岸。落石の巣。何度もガラガラいってます。
大門沢小屋まで戻ってきました。急激に元気になります。
2016年03月31日 14:07撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 14:07
大門沢小屋まで戻ってきました。急激に元気になります。
誰が持ってきたのかドラム缶。
2016年03月31日 15:13撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 15:13
誰が持ってきたのかドラム缶。
平坦な樹林帯もあり。
2016年03月31日 15:13撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 15:13
平坦な樹林帯もあり。
トレイルランナーが好きそうな九十九下り。
しかし笹が滑りまくって怖いです。
2016年03月31日 15:22撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 15:22
トレイルランナーが好きそうな九十九下り。
しかし笹が滑りまくって怖いです。
丸太橋。中央のロープを潜らないといけないという難易度。
2016年03月31日 15:27撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 15:27
丸太橋。中央のロープを潜らないといけないという難易度。
ピンクリボンは多くて迷うことはない(自分は迷いました)
2016年03月31日 15:30撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 15:30
ピンクリボンは多くて迷うことはない(自分は迷いました)
揺れる橋まで帰ってきたー!
2016年03月31日 15:45撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
1
3/31 15:45
揺れる橋まで帰ってきたー!
文明の匂い
2016年03月31日 15:50撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
3
3/31 15:50
文明の匂い
ユルユルな立ち入り禁止
2016年03月31日 15:53撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 15:53
ユルユルな立ち入り禁止
登山道終了です。安堵。
2016年03月31日 15:59撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 15:59
登山道終了です。安堵。
残2.2km。夏なら4.3km
2016年03月31日 15:59撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 15:59
残2.2km。夏なら4.3km
休憩所。朽ちています
2016年03月31日 16:02撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
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3/31 16:02
休憩所。朽ちています
無事戻りました。お疲れ様でした。
2016年03月31日 16:19撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
4
3/31 16:19
無事戻りました。お疲れ様でした。
ここで働く人は偉いなって思います。こんな僻地に…
2016年03月31日 16:20撮影 by  FinePix S1, FUJIFILM
2
3/31 16:20
ここで働く人は偉いなって思います。こんな僻地に…
帰りは「女帝の湯」へ。泉質最高!
2016年03月31日 16:44撮影 by  SC-02G, samsung
2
3/31 16:44
帰りは「女帝の湯」へ。泉質最高!
帰りはryutakutanさんオススメのラーメン屋ふえ郎へ
2016年03月31日 20:20撮影 by  SC-02G, samsung
1
3/31 20:20
帰りはryutakutanさんオススメのラーメン屋ふえ郎へ
ニンニクヤサイカラメ!
2016年03月31日 20:32撮影 by  SC-02G, samsung
7
3/31 20:32
ニンニクヤサイカラメ!

装備

個人装備
長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着 バラクラバ 毛帽子 着替え ザック アイゼン ピッケル 昼ご飯 行動食 飲料 水筒(保温性) 地図(地形図) コンパス ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット ロールペーパー 携帯 時計 サングラス カメラ ヘルメット
備考 ワカンがあれば多少は楽かなということがワカンかった。

感想

今回は農鳥岳へ登ってきました。
情報がはほぼなく、気温も高めであったため踏み抜きや雪崩が懸念されました。
時間が掛かってもいいように早い時間からスタートです。

10時頃出立し奈良田に到着したのは0時半頃、気温は12度?!暖か過ぎる。
2レイヤーで進むもすぐ温まったのでベースレイヤーだけで登ります。
途中登山道を見失い30分近くのロス。
それでも何とか3時間程で大門沢小屋に到着。水場あり、避難小屋は温かい。
本当に助かります。ここで再びハードシェルを着て、冬靴に履き替えチェーンスパイクでスタート。
小屋を過ぎてある程度すると一気に冬山に切り替わります。
段々と雪深くなっていきます。トレースはありません。
雪に埋まった丸太橋があり、沢に下りる付近(1850m付近)でまたもや道が不明瞭。
ウロウロします。尾根沿いだったり沢沿いだったり、深い雪に埋もれながら
夜が明けていきます。日も上がったころに沢の出合に出ました。
右岸には凄まじいデブリの量、左岸は落石天国。デブリ帯がしっかり締まっていたので
右岸を少し進み、そのまま渡って中央の樹林帯の取り付きへ。
約2200m付近でしょうか。
ここまでもかなり大変でしたが、ここからの樹林帯が核心部でした。
稜線に乗る2850mまで延々のラッセル&踏み抜き地獄。
最初は脛から膝程度でしたが、標高を上げるにつれ腿や腰まで埋まります。
これはアカン…もう帰ろう…と思った頃突然歩きやすく固まった場所が出現したりして、中々心を折らせてくれません。
どう動いてもハマってしまうので、大まかな夏道の場所は捉えつつも、基本的には直登で進んでいきます。元々つづら折りで登る場所のため結構な急斜です。
しかし四つん這いで登っていくのは楽しいものです。
登り続けて疲れたので、ビバーグ適地のような岩穴があったため食事休憩します。
計算してみると1時間で120mくらいしか進んでいません…マジか…
10時を過ぎても樹林帯を抜けなければ撤退しよう。そう決めて再び進みます。
森林限界付近が特にヒドイ。膝で整地してから登ります。
時折足場が全てが崩壊したりして心が乱れます。あぁ、何でワカン持ってこなかったんだろう。
でもこの斜面ワカンいけるのかな?ワカンないな…等と
思考停止気味に登り続けると、ついに樹林が薄くなります。
その辺から急にヒドイ踏み抜きがなくなります。嬉しいけど大分疲れてきました。
しかし今度は雪崩が恐ろしい。大門沢下降点は若干凹んでいるので北側の小さな尾根
を進みます。若干小高い丘から雪が少ない場所を選び登っていきます。
そしてついに稜線にたどり着きました。
白根南嶺、南アルプス深部の山々、中央アルプス等絶景が目の前に飛び込んできます。
感動よりも今は登りきる事しか考えられない。もう少しだ、頑張ろう!
自分を叱咤しながら進みます。
しかし数歩歩いては立ち止まり、数歩歩いては立ち止まりを繰り返し。
登りだけではなく平坦な道でも足があまり出ません。
ちょっとした偽ピークに心を折られそうになるも、10時間以上かかって
ついに山頂にたどり着くことが出来ました。
山頂まで登ると先程の景色からさらに、北岳と間ノ岳の美しい稜線がお出迎え。
来て良かったなぁーとやっと喜ぶことが出来ました。
風は強いものの気温は0度程度のためさほど気になりません。
一通り写真を撮って下山します。
帰りは当然日光によって今まで以上の踏み抜き天国です。しかし下りなので
登りほど大変ではありません。いや、大変ですけど。
んー今日は1000回以上は踏み抜いてるな…
安全に配慮しつつ若干行きとは異なるルートを進み無事大門沢小屋へ到着。
ここまで来たらなぜか超元気になった、アミノバイタルのせいかしら?
その後フリースを脱ぎ、トレランシューズに履き替えサクサク下山。
下りきった際に見上げる山頂は今まで以上に輝いて見えました。完

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コメント

凄いですね
こんにちは
はじめまして 今時期の農鳥岳を日帰りとは凄い体力ですね
2016/4/1 16:22
Re: 凄いですね
akadake5さんはじめまして。
北海道にお住まいなのですか。登山歴も長く大先輩ですね
この時期の農鳥は情報がなくて、厳しいだろうなと思ってはいましたが
想定外のしんどさでした
その分の達成感は素晴らしいものがありましたが、余裕があればもっと先に行きたいものと
おもっていましたのでまだまだだな…と思った次第です。
コメントありがとうございました!
2016/4/2 10:18
すさまじい、、、、、、
alsoさん こんにちは

またまた凄まじい距離を、、、、、、、、、
夜中からお疲れ様でございます。

腰までのラッセルと踏み抜きがあっても
さすが撤退せず進んで行くなんて素晴らしい。
とてもとても凡人には真似できません。
距離が距離だけに気温が上がった帰りの踏み抜き天国?は
さぞや大変だったと想像するに恐ろしいです。

こちらの方面もまだ訪れたことが無いのですが
塩見岳の写真、、、、凄い迫力ですね。
こんなところ 人が登るんでしょうか(笑)

何はともあれご無事で何よりです。
本当にお疲れ様でした。
2016/4/1 18:01
Re: すさまじい、、、、、、
akanetouchanさんこんにちは。

今は無駄に時間がありますので、それを有効活用した山行となりました。
でもこんなに掛かるとは思っていなかったんですけどね(笑
行きの登りから結構雪が緩めで…帰りも同様だったのですが傾斜が結構あったため
勢いで下りてきました。

南ア深部の山々でも塩見はかなりの異様さを醸し出していました。
すごいですよね。自分も行ったことがないのです。
今年は行ってみたいなっておもってます!
2016/4/2 10:24
のうとり〜
お疲れ様でした。
すごいですね。あんな丸太の橋、夏だって私なんか落ちそうでしたし、
ピンクリボン探しが大変だった農鳥ルート。
月でさえ骨に見えちゃった〜。真夜中の出発、凄すぎ!!
岩魚だって、寝てる時間💦
私がのほほんと寝てる間に農鳥って。
この時期、あの有名な農鳥小屋のおじさんはどこで何してるんでしょうね。
このレコ見て、雪山美しいぃぃぃぃぃ行きた〜いって思うのでした。
でも、この時期のここは無理!!尊敬です👏
2016/4/2 5:57
Re: のうとり〜
hapiraさんこんにちは。
去年白根三山縦走してるんですね。レコ見ましたよー
本当はよく踏まれている状態で、自身の設定時間を上回っていれば
自分も縦走する予定でしたが、瞬時にしてその予定は崩れ去りました
ピンクリボンは新しいやつだと思います。たくさんついていたから迷わないと思いますよ!
自分はすっかりルート外れちゃいましたけどねwww
あと一番やばい丸太橋は雪で埋没していたので大丈夫でした。
農鳥のおやっさんはオフシーズン狩猟しているみたいで、その時はスゲーいい人らしいです!
この前西穂の帰りの温泉で会ったおじさんが言ってました。小屋でのおやっさんについては
めっちゃめちゃディスってましたけど(笑
月は骨にみえんけど、無職なんで余裕をもった時間でスタートでした!
でも奈良田ってアクセス悪いですよね。帰りが長くて
2016/4/2 10:37
お疲れ様でした
ニンニクマシとは若いですね〜
私はニンニク少なめヤサイ
歳のせいかニンニクですぐに胃がやられちゃいます。
大門沢下降点からの雪渓下り怖くなかったですか?残雪期でしたが下降点直下のトラバースが怖くて降りるのを躊躇した記憶があります。その時は笹山まで戻ろうかと真剣に考えました。
2016/4/3 9:56
Re: お疲れ様でした
ruhasamenさんこんにちは。
自分はニンニク好きなんです。次回はニンニクマシで。アブラは苦手です。
でも胃が痛くなったりしますけれども(笑)

大門沢下降点、やばいですね。ちょっと外れた尾根っぽい場所を登っていたので、そのまま
トラバースはせず、下降点の北側へ直登して避けました。
大門沢下降点が目に入った時点で、これは絶対無理だなって思いました
2016/4/3 18:20
やっぱり、凄すぎだ!!
いやいや、仙丈に引き続き、凄いですね。
一度ruhasamenさんとお二人で、とんでもコースのレコを上げて下さい。
行っちゃいましたか、ラーメン屋。からめにしたら、塩辛すぎでしょ??
私の会社のメンバーは昼に食べると午後は仕事にならないボリュームですよ。
それにしても、凄いレコですね。
ruhasamenさんから、同じコースの事聞いたことありますが、画像で見ると
余計に恐ろしく感じますね。どこ歩けばいいのって。
2016/4/3 21:14
Re: やっぱり、凄すぎだ!!
ryutakutanさんこんにちは。

山行後は大抵激しいイートモードに突入しているので満腹になりつつも食べ切りました。
あ、チャーシューも追加しておきました
単純にルートだけ見ると黒戸尾根くらいなんですが、刀利天狗から延々とラッセルしているようなイメージでしょうか。やはり山はコンディション次第だなーと痛感します。
雪深さと、RFと、リスクマネジメントと準備の甘さと、ヘロヘロになりながらも感覚が研ぎ澄まされていく感じでした。
怖い部分が多いですけど、その分の見返りが多くて、これだからやめられませんね。
しかしながら調子に乗らず分をわきまえた行動を心掛けたいと思います。

ruhasamenさんはレベルが高くてですねー
緊張しちゃいます。ryutakutanさん皆で行きましょう
2016/4/5 1:32
あまりの凄さに寝込みそうです
alsoさん、はじめまして。コンニチワ。kanenokiさんのレコで知りましたが、alsoさんもkanenokiさんと同日に北岳に行かれたのですね。また、農鳥往復もされているとは 。あまりの凄さに寝込みそうです。
学生のときに白峰三山縦走をしたいと思いましたが、農鳥から奈良田まで2000mの急降下を考えるとやめました
自分は北岳に3回登っていますが一般ルートからは一度もなくすべてバットレスからで下山も適当に降りため八本歯のコルも草滑りも知りません
今はもちろん岩登りはしません。600mの高尾山が限界です
山登りは個人に合った形式で個人が楽しめばそれでいいと思いますが、やはり自分はこのような超ど級山行に興奮しちゃいます
時々、alsoさんのレコにコメントさせてください。よろしくお願いいたします。
2016/4/22 18:47
Re: あまりの凄さに寝込みそうです
fujikitaさんこんにちは、はじめまして。

前のレコでしたので気づくのが遅れてしまいました。すみません
fujikitaさんは山の大先輩ですね
自分は岩登りは全然ですのでバットレスとか眺めているだけですので本当凄い!です!
他にも沢山のご経験をなされているようですね
今は今でチャレンジをされていて尊敬いたします。
それに比べたら自分なんてまだまだ…技術的にも全然ですし、多少体力が余っているくらいです。
今日も昔のレコを漁っていたのですが、先人たちの凄まじい記録にただただ圧倒され
まだまだだな…と思った次第です。

それほど大したものではありませんがそれでもよろしければ是非またご訪問ください!
コメントありがとうございました!
2016/4/23 20:17
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