甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根〜七丈小屋泊)


- GPS
- 34:00
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 2,491m
- 下り
- 2,492m
コースタイム
26日 6:36七丈小屋-7:47御来迎場-10:00甲斐駒ケ岳10:21-12:20七丈小屋【昼食】13:00-刃渡り-17:30竹宇駒ケ岳神社
天候 | 26日 雪 27日 雪のち晴れ。暖かかった。 |
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過去天気図(気象庁) | 2010年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
●コース状況(2010.12.26時点、天候によって日々変わりますので、参考になりませんが・・) 登山ポスト:駐車場にあり。 トイレ :駐車場と七丈小屋にあります。 笹の平〜 ・雪、凍結はじまる。(アイゼン無しでも登れないこと無いが、下りは必須) 刀利天狗〜五合目〜七丈小屋 ・トレースはしっかりしており、所々赤テープや道標があり分かりにくい箇所はありません。 ・鎖、梯子で、雪で埋まっている箇所なし。 七丈小屋〜8合目 ・1週間は山頂へ向かった人がいないそうです。 ・かなりの積雪。トレース外すと腰まで? 8合目〜山頂 ・主要な鎖は既に雪に埋もれている。 ・南斜面の急登の『廊下』の鎖は出ていたが、雪で見えなくなるのは時間の問題か。雪が溶けるとすぐ氷になるようで、新雪の雪の下は固い氷の様だった。特に下り注意。 ・『廊下』を過ぎて、北斜面に出ると雪はクラストしていてアイゼンが良く効く。 下山後は、車で10分ほどの尾白の湯で入浴。 七丈小屋情報 現在素泊まりのみで営業中。寝具付き4,500円 ドリップコーヒーとインスタントおしるこが付きました。また、この日はクリスマスということで食後にハーゲンダッツのアイスクリームが出てきました。感激! 小屋の中は石油ストーブが焚かれ,朝までぽかぽか。外の寒さが信じられないほどの天国でした。 やかんのお湯は使い放題。水も小屋内のタンクから自由に使えます。単独行のお二人は夜も、朝もこのお湯でカップ面等を食べてました。日帰りのような軽装でした。小屋をうまく使えばかなりの軽量化ができます。 自炊も小屋の中で出来ます。込んでいるときはちょっとつらいかも。この日は全員で7人、超快適でした。 小屋では、現在、カップ麺ぐらいしか手に入りません。我々はビール、ワイン、焼酎等、全部持参しました。重い訳だ。 余談ですが、秋にもお世話になったので差し入れを持っていったのですが固く断られました。小屋や登山道の整備もさることながら、かなり実直な方です。 by kaito |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
夏だと急な岩場を登る箇所ですが、雪に殆ど埋まっています。
雪の下は岩か氷で、ピッケル、アイゼンの効き具合を確認しながら登ります。
(ここを下ることは考えたくない。そんな感じです。)
感想
今回beingさんと初めてご一緒しました。ヤマレコを通じた山仲間の出会いも良いものです。今回は山以外での楽しみ(宴会?)を存分に味わってもらえたかと思います。また、よろしくお願いします。
七丈小屋は寝具付素泊まり4,500円です。愛想の無い小屋番という噂でしたが、その通りでした(?)。でも、乾燥室(?)や自炊場、等細かいところに気が利いていてこだわりを感じます。
七丈小屋から山頂へは、1週間の間行った人はいないとは小屋番さんの話し。かなりのラッセルが想像されましたが、幸い小屋泊のお二人が先行して登ってくれたので、我々は登頂できたようなものです。但し、注意深く歩かないと踏み抜きます。
八合目から先は鎖場のある急登になりました。
鎖は2箇所難しいところがあり、腕力を要します。四つん這いになるほどの急登を超えると稜線の尾根やトラバースとなります。雪質が良かったので危険さは感じませんでしたが、アイスバーンだったりするとかなり神経を使いそうです。
山頂では風もほとんど無く暖かかったのですが、遠くの山々が見えなかったのは唯一残念なことでした。
下りも鎖場はかなりの緊張を強いられました。七丈小屋で昼食を取ったあとは長〜い下りが続きます。駐車場に着くころには膝が笑っていました。
今回は厳しい冬山への挑戦でしたが、メンバー全員が無事に登頂できました。最後は真っ暗になってしまい疲れた〜。久々の筋肉痛に見舞われています。
この秋、下見を兼ねて登った黒戸尾根に行って来ました。積雪の多い厳寒期では、とても太刀打ちできないと、正月前のこの時期を狙いました。
この黒戸尾根がきっかけとなったbeingさんを加えkotsさんと私の同級生夫妻の5人パーティとなりました。
正直、出かける前、登頂できる可能性は五分五分と見ていました。絶対に無理はしたくないので、少しでも危険を感じたら即、撤退を条件に臨みました。
結果、天候に恵まれ、適度な積雪やベテラン先行者のおかげで登ることができました。
今後、積雪が多くなり、トレースが無ければ、一日で七丈小屋までたどり着くのも容易なことではないでしょう。
今回、七丈小屋までは、それほど困難な箇所はありませんでした。ただ、黒戸尾根は長い。休息は昼食時に30分ほどとっただけで、あとはとりたてて、とっていません。ふもとから積雪があれば、明るいうちに着けたか怪しいところです。
小屋から先は50センチほどの積雪でこの一週間、登山者は無くトレースは無いと小屋番さんから聞きました。
当初、まだ暗い午前5時ごろを出発するつもりでしたが、暗いなか、ルートを探りながらの登山は無理と判断、6時に変更するも寝坊してさらに遅くなり、同宿の単独者二名に遅れること30分。ちなみに、今回の宿泊者は我々以外、この二名とテント場に大学山岳部の6人ほどのパーティだけでした。
小屋から森林限界を越える、御来迎場までは、要所に必要最低限のテープが木に巻きつけてあります。明らかに小屋番さんが管理していると思われ、雪に埋もれないようかなり高いところに巻きつけてあります。他の山域のように無数の赤布や紛らわしいテープなどは一切ありません。トレースが無かった場合、暗い中、この木に巻きつけてあるテープを見つけるのはかなり困難でしょう。
御来迎場から先、beingさんが廊下言った場所だけは、同行の婦人をロープで確保しました。私達の直ぐ後ろに付いていた大学山岳部の人達も多いにてこずったようで、ここで大きく引き離しました。彼らが未熟という事では無く、空身同然の私達と年明けまで南アルプスを縦走する重荷を背負った彼らとの差です。
この廊下を過ぎると、稜線に飛び出し、山頂が見えます。ラッセルは無くなりアイゼンが良く効きます。風が強い時はかなり厳しいでしょう。今回、ほどよく雪が締まり危険は感じませんでしたがアイスバーンとなればかなり難しくなると思います。転んだだけでも致命的になるでしょう。
今回、無事、山頂を踏めましたが、簡単な山では無いことを改めて実感しました。私達はかなり幸運に恵まれたのです。
雪の甲斐駒ケ岳の計画をkaitoさんから聞いたのは2か月前。
参加すると即決したbeing。
しかしながら、予定日は強烈な寒波、山頂付近では20〜30mの暴風の予想。七丈小屋の先はおろか、小屋まですらたどり着けるか一抹の不安。
笹の平ぐらいから既に極寒で、アウター着っぱなしで動いて丁度良いぐらい。停まると寒く、指先が直ぐに痛くなる。
なんとか、小屋にたどり着くも、小屋番さん曰く「1週間ほど山頂に人は行っていない」。(その晩の気温はマイナス16度)
翌朝、予報に反して風が弱く、雲も薄いので、行けるところまでいってみるつもりで小屋を出発(幸いに、新雪のラッセルは同泊の先行者2名に引き受けていただいた。本当にありがとうございました。)
核心部である急登の『廊下』を通過できた時点で、依然風は弱いまま天候は更に回復。
山頂まで行かないわけにはいかないコンディションに。
自分でも山頂に立てたことが信じられないくらい。
そして、無事に帰ってこられて本当に良かったです。
天候、雪・氷の状態、同行者、先行者などのいくつもの幸運に恵まれた最高の山行でした。
*kanameさん、ごはんは絶品でした。
*kotsさん、ついにご一緒できてとても楽しかったです。 皆さん、またよろしくお願いします。
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