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左上から、
1)自作ひき肉甘辛炒め、180g
今は、これが何と言ってもたんぱく質系では一番最強の食材だと思っています。お勧めです。
作り方も簡単で、包丁もまな板も必要なく、料理の経験がなくてもだれでもできると思います。そのうち、機会あれば、作り方をアップする予定です。
これは、一度大量に作っておけば、真夏の縦走で気温が20度以上に上昇しても、一か月ぐらいは腐らずに日持ちします。
今回は牛豚の合びき肉を炒めて持っていったのですが、カレー、シチューや麻婆系など色々な料理に利用したので、180gではちと足りませんでした。次回はこれの1.5倍〜2倍ぐらいは持っていくつもりです。
2)ベーコンビッツ、85g
ホーメルの瓶詰ベーコンビッツを一瓶チャック袋に入れ替えて持っていきました。同系でベーコンピースもあるが、こちらの方は量も少ないし(57g)値段もちと高いのでちと高級です。肉片が大きいのでベーコンの風味が強いので味にこだわる人はこちらがいいかも、です。
他社、たとえばマコーミックあたりでも似たような商品が出ていますが、こちらは見た目、香りそっくりでも、成分を見ると「粒状大豆たん白(遺伝子組換えでない)、植物油脂、たん白加水分解物、食塩、ポークエキスパウダー、カラメル色素、野菜色素、パプリカ色素、調味料(アミノ酸等)香料(原材料の一部に小麦、乳成分を 含む)」と言うように実際のベーコンは入っていないいわゆる日本でいう「カニカマ」的商品です。安さにつられて思わず買うところだった記憶があります。家でサラダなどのトッピングに使うならそれでも十分問題ないでしょうが、たまの山旅ならやはり本物を持っていきたいですね。
そのまま食べてもつまみになりますが、特に洋系やパスタ系のメニューには、香りなどで威力を発揮するのでお勧めです。
3)乾燥しじみ、85g
みそ汁や混ぜご飯など和系の料理に威力を発揮します。ちぢみの具材などにも使えます。あまりスーパーなどでは見かけないかもしれませんが、今はネットで手に入るし、テレビの通販でも、「肝臓にいい」「目にいい」「肝機能を高めるので酒にいい」などの宣伝文句で売られています。
自分は上野のアメ横にある二木の菓子の珍味コーナーに置いてあるので、縦走前の食料調達の時にはほぼ毎回行きます。このアメ横の二木の菓子の珍味コーナーはたんぱく質系の乾燥食材の宝庫で、いろんなものがあります。乾燥食材、平たく言えば酒の肴ですね(笑)。
海産系、肉系などほとんどのつまみが揃っているので東京近隣に住んでいる人は一度覗いてみると楽しいと思います。
ここ数年は中国、韓国などのアジア系の人の姿が相当増えています。
4)サーモンフライ、120g
これも二木の菓子で新しく見つけた食材で自分の中では好意度上位に入っています。写真は珍味系のチャック袋がまだ揃ってなかったので、「むきこまい」のチャック袋に入っていますが、中身はサーモンフライです。以前は下段に写っているイカフライだけだったのですが、これを発見してからはこちらがメインになっています。みそ汁に入れればコクだしや三平汁もどきになりますし、毎朝テント内で仕込む弁当に入れれば簡単に鮭弁になります。他にもパスタ系ソースなどにも利用できます。
5)自作豚肩ロース干し肉、230g
ちと自慢の力作です。長いこと肉系の日持ちする食材を探して辿りついた一つの結論です。
普通のデパ地下やスーパーなどで売られている日持ちする乾燥系の肉の食材といえば、「ビーフジャーキー」や「カルパス」、「サラミソーセージ」ぐらいの類しか見当たりません。当然これらを使っての料理も色々試したのですが、どれも料理の食材として利用するにはどうもイマイチでした。基本、味が強すぎて、他の野菜系の食材や調味料とあまり合いませんでした。やはりこの辺のつまみはそのまま食べるのが一番美味しいと思います。
昨年は塩豚を自作して持っていきました。山で食べる塩豚は最高に美味しかったです。それに2〜3週間ぐらいは平気で日持ちするのですが、一つだけ難点がありました。それは、におい!熟成肉のにおいはやはりハンパないです。ぶっちゃけ「くさい!」の一言!「肉は腐りかけが一番美味い」と言われますが、確かに美味いです。が、香草やスパイス、調味料で調理してしまえば大丈夫ですが、その調理の前の段階の臭いは欧米人に体臭がキツイ人が多いのも納得するくささでした。二重、三重にラップで包み、ジップロックに入れ、なおかつアルミホイルで包んで、最後にビニール袋に入れて持ち歩いていたのですが、それでもザックを開けた瞬間やテントの中で臭ってしまいました。
北海道に持っていったら確実にクマに襲われるだろうな、と思いました。
んなもんで、今年は塩豚はちと諦めて干し肉に挑戦してみました。こちらは臭いはほとんど問題にならず、そう言う意味では正解でした。
ただ、自作するのに約一カ月半かかります。それも丁度寒い冬場の今の時期です。日中の気温が10℃以下がベストシーズンだそうです。
この干し肉も昨年の正月明け1月に作ったものを半年以上冷蔵庫で保管して夏山へ持って行ったものです。
これは、食材に凝る人か、ベーコンなど食料の自作が好きな人向きかもしれません。
時間はかかりますが、作ること自体は塩を揉み混んで干しておけばいいだけなので楽です。
6)イカフライ、100g
スーパーでも酒屋でもどこでも酒の肴コーナーで売っている普通のイカフライです。ソフト系(半生系)とパリパリ系がありますが、自分はパリパリ系の方が使いやすいと思います。味噌汁のコクだしには手軽で重宝します。
一般的に登山や山歩きではざっと4000kcal以上を消費すると言われていますが、普通の成人男子の一日の消費エネルギーが1800〜2200kcalなので、実に2倍、3倍近い消費量です。
2,3泊ぐらいの縦走や山歩きなら、消費カロリーなど考えずに好きなもの食べていても、カロリーが不足することはほとんどないと思います。摂取不足分のエネルギーは普段から体内に蓄積されている脂肪や糖質などがTCAサイクルで自動的に小出しに燃焼されてエネルギーが補われていくので問題なく行動できます。が、これが、縦走5日〜10日も過ぎるようになると、それまで体内に蓄積されていた糖質、脂肪分もほとんど燃焼されてしまい、食べた分量のエネルギーだけしか消費できないことになってきます。
縦走後半になるとちょっと無理すると、完全に「シャリバテ」の状態になって簡単にパワーがなくなってしまいます。
本当のシャリバテになると「アミノバイタル」のような栄養補助食品などもほとんど効果がありません。なんせ、強制燃焼させようにも大元の体内に蓄積されていた脂質も糖質がすでにないのですから。
BCAAのアミノ酸を一回分3.6gぐらい補給してもエネルギー換算量としては14〜15kcalぐらいにしかならず、それ自体のエネルギーでは、20〜30分も持たないのは当然の計算結果だと思います。
余談ですが、長期縦走を終えて帰って来て体脂肪を計ると、イチロー並の7%台になっています。
エネルギーを一番効率よく摂取するには食材は脂質、いわゆる油分です。1gで9kcalのエネルギーになります。ちなみに他の炭水化物(糖質)やたんぱく質では1gあたり4kcalにしかなりません。
例として、尾西のアルファ米白飯は一食分1パッケージで100g=366kcalです。
もし、一日の山行行程に必要な4000kcalを取ろうとしたら、このアルファ米を1kg=10袋分以上が必要になります。とても食べ切れるもんではありませんし、また持っていけません。
と言うことで、油で揚げたイカフライは貴重なエネルギー源としても重要な食材になります。
他に高カロリーの食品としては、胡麻やナッツ類も持って行きます。
メタボ対策で山登りをされている方々にとってはこの辺りの能書きや食材はまったく不要かもしれませんね。(笑)
7)鶏そぼろふりかけ、120g
今回はだいたい3、4袋分持っていきましたが、ふりかけは普通にご飯にかける以外にも調味料的に使うこともできるので重宝します。その中でも持っていくなら、カツオ、たらこ、小魚などの魚介系より肉そぼろ系の方がパワーがつくような気がしてこっちにしています。
牛そぼろ、豚そぼろ、鶏そぼろなどの他にすき焼き系や最近では吉野家の牛丼などもありますが、自分の好みとしては鶏そぼろが一番美味いような気がするし、他の料理に使いまわす時も一番クセがなくいいように思います。
永谷園の「おとなのソフトふりかけ」シリーズが気に入ってます。
8)魚肉ソーセージ、150g
甘い菓子類とはまた違う系統の行動食、非常食として持っていってます。勿論食事のおかずにもします。魚肉ソーセージは好みが分かれるようで、友人にそれだけは絶対持っていかない、などという人もいます。自分は好きな方なので必ずといってくらい持っていく方です。
今回は小さめを5本持っていきました。メーカーによって味が少しづつ違い、大きさは別として自分はマルちゃんか丸善あたりが好きです。普通のスーパーではほとんどがニッスイかマルハ、丸大食品あたりしか置いてないので、お気に入りがなかなか手に入りません。最近ではPB系のものも目につきますが、大手水産メーカーのOEMの生産委託らしく味に大して特徴はないです。
以上、主だったたんぱく質系の食料を列記してみました。合計1070g=約1kgです。
ここまで主食と合わせて6kgになりました。
たんぱく質は動物系の他に植物系タンパクもありますが、それは次の乾燥野菜のところで紹介します。
縦走期間が短いときには、他に冷蔵系のハンバーグやハムステーキなど、またパウチのコンビーフ、ランチョンミートなども持って行きます。先日サバの味噌煮のパウチを発見しました。今度持って行ってみようと思っています。
これら、冷蔵系やパウチ系食材は確かに美味しいです。が、長期縦走の時には、荷物になるし、ゴミの後始末も増えてしまうので諦めます。
贅沢してたらキリがありませんので。
次回は乾燥野菜系を紹介します。
「むきこまい」
ん?色が違うぞ
と思ったらサーモンフライでしたか
写真見てたら
「ひき肉甘辛炒め」
日持ちするし、いろいろな料理に応用できるし
参考にしたいので、今度レシピupお願いします。
tabioさん、こんにちは。
待ってました第2弾、またまた大充実の内容ですね
とてもよく研究されていて、すごいです。
今度上野に行く機会があったら、絶対二木の菓子行きます
干し肉も美味そうですね〜
そうですよね
この長期保存可能な処理とたぶん「絶品の味覚」を兼ね備えた食糧は、本にしてもいいくらいではないでしょうか。
縦走が長期化するとたんぱく質や脂質の比率が重要ですよね。尾西のα米もエネルギー換算するとスカスカですね
でもね〜、脂質を摂取する体質になったら、下界でも好みが「油大好き」になって、せっかく山でダイエットした体が、一気にリバウンドしてしまいます、それが怖い…
次回の「乾燥野菜」楽しみにしています。
せっかく質の高い日記、日記は、時間と共に埋もれてしまいますので、「コミユニテイ」を作って、そちらの方に発表した日記を、後日まとめられたらいかがでしょう。いつでもみんなが参考にできるように、その方が有益だと思います。
tabioさん、はじめまして。
あまりにすごい内容なので、コメントさせていただきました
20日間のテント泊って想像がつきませんが、すごすぎです。
私も今年は4泊くらいの縦走を計画しているのですがとても参考になります。
tabioさんのレコも拝見しましたが、じっくりと山
「自作ひき肉甘辛炒」のレシピのupも楽しみにしています
みなさん、コメントありがとうございます。
slimeさん、
むぎこまいも以前は持って行ったのですが、食材というより、本気でツマミになってしまいました。
ひき肉甘辛炒め、レシピと言うほどちゃんとした料理でもありませんが、後日、アップさせて頂きます。
koodooさん、
一回目に続きコメントありがとうございました。
アメ横の「二木の菓子」、CMのお金貰ってませんが、お薦めです
それと上野探索するときは、昨年秋、隣の御徒町に引っ越してフロアも広くなったOD BOXも立ち寄ると面白いと思います。ちょっと毛色の変わった、登山グッズやツールなどあります。
westupさん、
いつも、色々な提案ありがとうございます。
縦走食料&メニューの「コミュニティ」検討させてもらいます。
nagagutuさん、
こんばんわ。
nagagutuさんの燕、冬山デビューの山行記録を読ませて頂きました。すごいです。デビューでこれだけの山行をしようとする姿勢ですでにチキンではないと思います。
燕、お疲れさまでした。
冬山の食料はまだ研究の対象外ですが、夏山の食料で参考になるものあれば、ぜひ活用してみてください。
ちなみに、今、アジアカップ韓国戦、勝利しました!
みなさんがコメントを寄せてくれたことと二重の喜びを味わっています。
ありがとうございました。
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