もう40年も前の事になりますが、私が初めて積雪期上高地の釜トンネルを歩いて通過した時の話です。
3月初旬4人パーティで前穂高の北尾根を登ろうと松本よりタクシーで沢渡の先、タクシーの入れるところまで行き、そこから歩き始めました。釜トンの入口に着いて、リーダーが「kazuhi、中に入ったら後から子供が付いてくる気配がしても、絶対に振り返るなよ」と釘をさされましたが、幽霊を信じない私は、冗談半分で一人振り返ってしまいました。トンネルの中は暗く、下は凍結していて歩きにくかった事をおぼえています。そのうちリーダーが「なんかおかしい、どうもkazuhiが振り返ったおかげて、幽霊に地獄に通じる道に導かれてしまったらしいぞ。その証拠にもう見えてよい出口の光が見えない」と本気で話しはじめました。残る二人の先輩もそうだそうだと私を責めはじめました。わーやってしまったと思いましたが、そのうち三日月ほどの光が前から射してきて、やっと出口に到着し、、出口はほとんどデブリで埋まって、光の届かない理由が幽霊のせいでない事がわかりホットとし、喜んだのは束の間、
デブリをかき分けて外に出た瞬間、もっと恐ろしい怖い光景が待っていました。雪崩で完全に道が埋まり雪壁になって梓川まで一気に落ち込んでいます。前年にも雪崩で死亡事故のあった場所、2尺2寸のキスリングを背負い、フイックスロープを張り、かなりの高度感と緊張感のなか、もし落ちるとしたら私だ、後の人は誰も振り返っていないから、でも自分は落ちないぞと言い聞かせながら、無事通過する事ができました。ここで時間がかかり過ぎ、予定の木村小屋まで行けずに途中での設営になり、そのテントの中で「kazuhi、俺達の演技迫力あっただろう、お前少しまじになっていたなと」大笑いされすっかり夕食のさかなにされてしまいました。でもその後起こる、恐怖の体験は、その時は誰も想像する事ができませんでした。
長文、駄文お付き合いありがとうございました。
次回、恐怖の体験の掲載は未定です。
えーえーっ、ズルーい!!!!!!!
読ませておいて、お預けですかー
私なら絶対振り向きません
怖くて、無理です
hirorineも、ずぇったーい振り向かないです
でも、でも、でも続きが見たい
気になりますぅ
私は振り返る派ですね。
ついつい、怖い物見たさで…。
デブリの壁は十分怖いんですけど、まだあるんですか!?
想像たくましくして不定期の掲載をお待ちしてます
citrus・hirorine・komadoriさんコメントありがとうございました。
この話し続があるのです。その後の倶楽部の冬山合宿に参加した私の後輩の今で言うと山ガールが釜トンの中で転倒し、前歯を1本折ってしまいました。鼻はなんともなかったので、どんな顔をしているかは、想像できると思いますが。その彼女は、komadoriさんと同様怖いもの見たさに、振り返ったそうです。
山行の続きは近日中にアップします。
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