本書は、素人がダウラギリへ向かう的なやや軽いノリで始まり、大変とっつきやすい。が、その実、筆者はプロの物書きで相当の山男。沢登りで死にかけたり海で溺れかけた記憶を紐解きながら、また、職業柄インタビューした山男たちの意見を考えながら、人はなぜ山に行くのか?という永遠の問いに迫っていく。
読後、久しぶりに山に行く理由を考えた。危険に近づくことで安全な日常にささやかな意味があることを再確認しているのかもしれない…。40代以降、縦走登山から岩稜へ、沢へ、冬山へ、クライミングへと登山のスタイルが変わりつつあるので、老いを目前に、逃避から生の探索へと目的が変わりつつあるのかもしれないな、などと。
うへへ、まずカッコつけるのをやめないと。
おしまい
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