TJARに触発された中年ハイカーの顛末

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2017年01月12日 14:56未分類全体に公開

※写真は1/7猿投山からの眺望。左から「（久々の）白山」「御嶽山」「中ア」

年始にNHKで超人レースの番組を色々と放送していた。
ヤマレコユーザーさんならご覧になった方もきっと多いことだろう。
山の超人変人さんに憧れを持つ（でも決して真似はできないというかしないけど）私としてはいつも要チェックの番組群だ。

その中でも特に印象的だったのが、日本最高峰の山岳レース『トランスジャパンアルプスレース』に参加した選手たちを追った特番だった。アラフォーで挑戦する男たちの物語、そして選手を支える家族との物語、う～ん感動した。TJARは私たちが普段登れるアルプスの峰々が舞台なので何となく親近感も沸いて見ていて面白い（でも、その過酷すぎる内容にはとても親近感など沸かないけど）。

そんな特番を見て少々興奮気味の私は、早速その週末にホーム猿投山に出かけた。冬になって緩いハイクばかり、さらには年末年始のギガ飲ギガ食でなまり切った体。自身に鞭入れるべく、低山だけど”そこそこスピード＆ロングハイク”を慣行するつもりだった。

何事も影響されやすい私は、「気を付けてね」という家族の言葉にも、TJARの選手さながら「絶対ゴールしてくる。最後まで力の限り頑張る」と応えた（そして？な家族達の顔）

いつもなら登山口までの車道は歩くところだが、出だしからジョグ。今日はしょっぱなからやる気200％だ。しかし、重い体で頑張ってみたものの、登山口着いた頃には既にふくらはぎに異変が...「こんなところで弱音をはいてたまるか」と気合いを入れ直す私（登山口手前で弱音が出ること自体かなり情けないのですが）。

しばらく頑張って登るも、ふくらはぎの筋肉が徐々に痛くなり思うように登れなくなってきた。そして、想定時間よりも短縮どころか5分遅れで山頂到着。汗だくで見た目にも余裕の微塵もない情けない状態。ただ嬉しかったのは、久々に白山までよく見えた本日の山頂眺望。

実は雲興寺そして岩屋堂まで行ってピストンするつもりだった。でも、この調子では予定時間までに帰ってくることは難しい。熟考した結果、泣く泣くルート変更するのであった。「そういえば、TJARでもゴール到達できなかった選手達は皆泣いてたなぁ...」とアルプスを眺めながら想いにふける（私如きヘタレの感情移入など、TJARに参加した選手たちに何とも失礼な話である）

その後も、トレランさんに軽く置いていかれたり、下り以外はまったく走れなかったり、急登では牛歩戦術になったりと散々な模様。何とか海上の森、物見山を経由して猿投山山頂まで再び戻ってきた。その頃には、TJARの興奮など遥か彼方の峰々まで飛んでましたね。猿投神社への下山は何とかスピードハイクで頑張ったけど、登山口からの車道では鼻歌まじりのお散歩状態（往路での車道歩き時の気合いとはえらい違いです）。

駐車場に到着すると頭の中は猿投温泉で一杯。ゆっくりお湯を堪能した後、アイスを炭酸ジュースで流し込みご満悦の私。山登りばかりしてても、頑張った自分への”過剰なご褒美”で体重が減ることはない。”ストイック”という言葉からもっとも対極にいる中年ハイカーの姿がそこにはあったのでした。

今年の冬期シーズンはもう少し頑張らないといかんですね