雨中のツェルト泊実験結果報告

2012年08月16日 23:18ウルトラ・ライトレビュー（テント・タープ）全体に公開

8/13の晩、雨の北沢峠にてツェルト泊の実験をしましたので、その報告です。
そのときの山行記録は
 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-215329.html
を参照してください。

【状況】
ツェルトは、PAINE／パイネフェザーライトツェルト1-2人用
 http://www.ici-webshop.com/search/item.asp?shopcd=17318&item=9919406001379paine
・サイズ：90×200×90cm
・平均重量；410g
・本体のみ。
・別途張綱、軽量カーボンストック2本（170g/本）と現地に転がっている石や木の枝をペグ代わりに使用して立てました。
・特に改造はなし。
・床には大きめ銀マット（テント面積よりも4週が10cmずつ位大きく、折り曲げて四隅が立った状態で使用。
・本体には、事前に防水スプレーを実施
・入口ファスナーは下半分をあけて就寝。（風がなかったので雨は吹き込んでこなかった）

雨はツェルトを張るときから降っていて、雨具を着た上に傘をさしながら、当然一人で張りました。

天気は明け方までやや強い雨が断続的に続き、3時過ぎからは本降りが続きました。風は時々吹く程度でした（場所が谷底で、風が弱い。稜線上が風がつよかったのですが）

張った環境は、数本の大木に囲まれた下。地面は細かい砂利と石、若干の傾斜あり。周囲には2m程度の距離を置いて、4張り程度の他のテントに囲まれた位置。

【実験結果】

・雨漏り等；特に無し。

・結露；ツェルト上の木の枝から雨粒が落ちてくると内側の結露が降ってくる状態。シュラフがびしょぬれになることを懸念して、シュラフの代わりにゴアテックスシュラフカバーを使用して就寝。寝ている間も結露が時々降ってきて顔に当たるので、シュラフカバーを頭からすっぽり被って、鼻のところだけをあけて、横を向いて寝ていました。夜中の2時に起きてみると、特にシュラフカバーが濡れている感じはありませんでした。しかしツェルトの内側は水滴が一杯ついていたので、タオルで拭いて絞る、を数回繰り返しました。
その後5時半に起床したときにもう一回吹き作業を実施下だけですが、特にテント内のものが濡れることもなく、雨の一夜を明かすことが出来ました。

・その他
一応テント内でぬらしたくないものは、ビニール袋等に入れておきました。ツェルト内でも雨具の上を着て、帽子を被ることで、壁面に頭や肩が触れても冷たく感じませんでした。
また、蚊等の刺す虫は幸いいませんでしたが、蜘蛛やガガンボ等が入ってきました。蚊がいるときはネットが必要と思います。
・居住性；入口にストックを立てているので、とにかく出入りがしにくい。ツェルト生地に接触せずに出入りすることは困難。ストックは少し斜めに立てて、片側を広くしたが、大した違いはなし。その他は特に不便には感じませんでした。ずっと横向きに寝ているのが若干つらい面はありますが、寝てしまえば判りません。

【結論】
風さえなければ、今回使用したツェルトは雨の中でも十分に使えると感じました。雨が降っていなくても結露は発生するので、雨の影響はあまりない、と言う感じです。ただ、ゴアテックスのシュラフカバーが濡れなかったのは、結露が振ってきても、体温で乾くほうが早かった可能性があります。起き上がっているときに、マットの表面がしっとりする感じはありました。したがって、気温が低いと乾かずに濡れた状態になるかも知れません。ちなみにこの朝のツェルト内の室温は15℃程度でした。
また、風があると状況は全く変わると思われます。まず、石ころではなく、ペグや木の幹にを使用してきちんと張らないと、倒される可能性があります。また、風が強ければ結露の振り方も変わる（通気が良くなって結露しなくなる
、あるいは結露が次々に降ってくる）と考えられますので、注意が必要です。

【結露についての考察】
通気性のないシングルウォールタイプのテント類では結露は避けられません。解決策は
①通気を良くするためには開口部を増やす（入口をひらいたままにする等）
②通気性のあるゴアテックス製のものにする。（ゴアテックスのテントを持っていますが、フライシートなしでも全く結露しません）
の二つです。
ただ、①では今度はシュラフカバーを使った場合、その内側に結露すると思われます。寝袋のみであれあば結露しないかも知れませんが、ツェルトでは万一の浸水や通気しても結露による濡れを考えるとシュラフカバー無しはリスクがあります。シュラフカバーをゴア性にすれば問題ありません。
あとは水滴がたれる前に定期的に拭くことが一番手っ取り早い方法です。

結論としては、ゴアテックスを採用（テント本体orシュラフカバー）するか、内側をふき取るか、の2つの方法になるかと思います。

2012-08-29 固形燃料を使用したストーブの大

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雨中のツェルト泊実験結果報告

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kahei1811

RE: 雨中のツェルト泊実験結果報告
はじめまして
愛知から嘉兵衛です。

詳細な使用報告ありがとうございます。

大変参考になります

2012/8/17 22:53

shigetoshi

参考にしていただければ幸いです！
愛知の嘉兵衛さん、はじめまして！

特別に工夫をしたわけではない普通のツェルト使用の結果ですが、参考にしていただけいるようでしたら書いた甲斐があります。
こちらこそ、ありがとうございます。

2012/8/18 16:53

westup

貴重なレポートですね
「ライトウエイト　軽量化への道」http://www.yamareco.com/modules/xsns/?cid=71
にリンクしていただいてありがとうございます。
「ツエルト・タープ」http://www.yamareco.com/modules/xsns/?p=topic&tid=549
のトピックにも御陰様で、また一つ素晴らしい情報が集まりました。
　自分が実際に使う時、この情報がが本当に役に立ちますね。私も参考にさせていただきます。
　情報が詰まった貴重な日記は、コミュなどで分野別にリンクしていくことで、多くの人が活用できますね。そしてこれがヤマレコの良さでもあります。