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根拠もなく持久力に自身のあった私は、登山というものを軽く考えていました。白馬尻で2本歯のアイゼンを借りて友人らを引き離して大雪渓を軽快に進みました。雪渓を登り詰めたところまでは良かったのですが、葱平以降はペース配分もさることながら、今にして思えば酸素摂取の技量が不十分だったことが原因だったと思います。足が急に止まってしまいました。いわゆる顎が上がってしまった状態、這う這うの体で白馬山荘に辿り着きました。山荘に荷物を置いて山頂までが物凄くきつかったのですが、山頂から初めて見る3千メートル級の山からの景色に大変感動したことは、強く印象に残っています。
2日目は、ご来光に再び感動したのち再び山頂に登り、その後は下るばかりで楽だったはずなのですが、靴擦れの痛みから、特に白馬大池以降の大岩がゴロゴロした下山路でしんどい思いをしたことが記憶として残っています。栂池到着後、バスの出発時間まで自然園を徘徊しました(当時はバスが自然園まで上がっていました)。自然園は今より小さく無料だったと記憶しています。
この時の鮮烈な経験から登山を少しずつですが本格的に始めることになりました。たまたま本屋に平積みされていた朝日文庫の深田久弥「日本百名山」を買って一気に読みました。直ぐに登山=百名山を登ることが目標となりました。しかし、就職後は海外勤務が長く、度々のブランクもあり、100座を完登したのは白馬岳から28年後の2012年となりました。
写真:白馬乗鞍岳山頂のモニュメントにて、手前本人
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