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それはともかく、登山の世界では、年代別の遭難件数で60代がダントツで多いという事実が気になる。それも、若い頃に登山をやっていて途中でブランクがあり、中高年になって再開した人の割合が結構多いと聞く。
それって自分のことじゃん!?
つまり自分は遭難予備軍ってわけか。確かに50歳を過ぎて再開してから、足が痙攣したり、腰が痛くなったりしたこともあるし、20Kgのザックが本当に重く辛く感じられてる今日このごろではある。
話は飛ぶが、年明け早々、書店で立ち読みをしていてある本が目にとまった。ちょっと拾い読みして「これは買って帰ってじっくり読むべき本だ。」と分かった。それが写真の本。
山本正嘉著 「登山の運動生理学とトレーニング学」 東京新聞社
2016年12月23日初版だから、まだ出たての本である。
著者は鹿屋体育大学教授で運動生理学が専門。自身も登山家として国内外で豊富な登山経験を持っている。
タイトルと700ページの厚さを見ると小難しそうな感じがするかもしれない。実際、データを駆使して論を展開しているところなどは、論文を読んでいるような感じにならないこともない。ただ、本当の論文などとは違って文章自体は読みやすいし、なにより、登山中に体で起こっていることをエビデンス(実証的根拠)に基づいて示しているので、とても理解しやすい内容になっている。
転落・滑落、低体温症、高山病、脱水症状などの事故・遭難に結びつく体の状態を生理学的に解説し、それらへの対応方法もちゃんと示されている。また、自分の体の特性に合ったトレーニング法にも触れているので、弱点を見つけて改善することにも役立つと思う。
若い頃のようにはいかないのは仕方ないが、適切にトレーニングをして体のことを知れば事故のリスクを減らすことはできる。この本はそのために活用できるはずだ。中高年だけでなく、登山をするすべての人にお勧めしたい本である。
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