根っから横着ものにて、記録も整理も下手だ。
variationでもない、あたらしみもない、赤線ルートのログにあまり意味があると、自分自身思えない。
で、過去の山旅から多少妙味のあるケースを残しておこうと思う。
まず、20160705〜07・中央線穴山駅から甲斐駒越え。
駅から直接。と、一気に越える。が、マァ味噌である。
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四国遍路以降、下界車道歩きも厭わなくなった。
それには、山道にはない妙味もないではない。
野宿に関しては、山よりはるかに難易度は高い。
鈍行で松本方面にむかうと、たしか日野春駅で長い特急まちがある。
このとき、真っ正面にどでかく、團十郎ばりの粋な甲斐駒が見える。
中央線の駅から、甲州道中を跨ぎ、直接 甲斐駒黒戸尾根を越えて 北沢峠に降りたいと 前々から考えていた。
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黒戸越え
(蛇足ながら一応……)
黒戸尾根 とは 甲斐駒ヶ岳2967メートルを、甲府盆地の西部麓の白須集落(サントリーの水やウイスキー工場で有名)竹宇駒ヶ岳神社から、標高差約2300メートルを一直線一気に 突き上げる 豪快な尾根である。
マッチョな山の代表格、山の団十郎とも言われる甲斐駒の唯一の表玄関であり古くからの信仰登山の道でもある。
中央線からみると 南アルプスは東西に山脈が連なって見えるが、これは長大な赤石山脈をＴ字型にさえぎっている鋸、甲斐駒、早川尾根、鳳凰三山等の連なりである。
ここを越える峠は無い。
甲府側らは芦安、伊那側は戸台から回り込んでいくしかない。
近年、この芦安・戸台から甲府盆地から見る山塊の裏側に南アルプス林道が通り、甲斐駒へは標高2000メートルの北沢峠のバス停から登るのが普通になった。登り4時間下り3時間のコースタイム。
小生もかって歩いた。
この北沢峠コースが98％とすると黒戸尾根からの登山者は1％くらいだろうか
とはいえ人気の名山、駒ヶ岳神社講中の方始めそれなりの利用者はいる。
その大部分は往復だ。
往復の多い理由は、アプローチの悪さもあるだろう。都市に近いのにバスが少ない上バス停が一時間とやや遠い 登山口に宿がない。
よって マイカーまたはタクシーで 早朝登り初め 唯一の営業小屋である七丈小屋で泊まるかテントを張り、翌日頂上往復して下山。
というのが一般的である。
最近はトレランのトレーニングルートとして日帰り往復が盛んになっている。
一般のコースタイムで往復約16時間だからトレランコースとしては時間的には適当であるが、標高差と険しさを考えるとかなり大変そうだ。
流石に、このくらいのランナーになると、奥多摩みたいになんちゃってトレランの有象無象の群れはいなくなり、
ソロだし速いし、気持ちもいい。
単純な喩えで言うと鴨沢〜雲取山を2往復するくらいの感じかもしれない。
……？
全く雰囲気は違うが、疲労度はそんなものではないか？
険しさを喩えると北・奥・前穂高縦走くらいか、やや険しく疲れると言う感じか…
技術的には全く難しくないし、高度感もさほど無いが、とにかく一日にしては長い。
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今回は、この黒戸尾根を、甲府盆地JR中央線線穴山駅からまっすぐ歩いて、登山口から反対側の北沢峠へまっすぐ一日で抜けるルートだ。
登山口からのコースタイム12時間。
駅から登山口まで５時間。
体調の優れない現在の自分には情けないが限界に近い。後半下りは滑落に気を付けなければならない。
穴山駅から旧甲州道中・韮崎宿はずれにて、道中(国道20号)に出て、同じく台が原宿・白須まで歩き左折して竹宇まで合計約20キロメートル歩き、尾白渓谷観光駐車場にて野宿。
二日目一気に甲斐駒を越え北沢峠から30分の仙水小屋のテント場に降りた。
3日目は結局疲れてギブアップ。
北沢峠バス停からまっすぐ甲府に下った。
(あわよくば、鳳凰まで縦走して甲州道中に戻りたかった……)
兀狄山人gotuteki 記〜続く。
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