2016年1月1日(金)
広い駐車場の隅っこにテントを張って一夜を明かす。寒さを覚悟していたものの思ったほどではなかった。6時過ぎ起床、駐車場から5分足らず車道を上がった場所が今日の展望地兼撮影地。山頂の展望台直下で展望台より優れているが、見物客は我々を含め10人もいない。一眼レフ持ちのカメラマンは自分を含めわずか2人のみ。場所取りの争い事もなく平和そのもの。今冬は暖かい日が続き、日が上がるのを待っていてもあまり寒さを感じない。天気は良好。はじめ眼下に見えるのは海ばかりと思っていたが、よく見ると海上に広がった雲でこれこそまさに海霧だった。しかも手前の島の頂きには雲が緩やかに流れる。
目の前に広がる景観は幻想的でまるでゆったり流れる水墨画の世界。おまけに東の空から陽が昇り始めると地平線が赤く染まり始め時の流れを失ってしまう。そして雲の合間から太陽が顔をのぞかせると周りは光輝く。すると思わず礼拝へと気持ちは移り変わり、まるで天岩戸の世界が再現されたような気がした。
私も今まで開聞岳や日向灘それに足摺岬などから初日の出を見たことはあるが、今回ほど感動的なものはなかった。竜王山は2回目だったが、初めて日の出を見にきて海霧に出会えるなんて幸運中の幸運でまさに幸先の良い年明けだった。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する