実は、先日、出羽三山詣(山行)に出かけたのもこのマンガの影響なのです。
実際、羽黒山や月山に登ってみると、「マンガの最も大きな武器は情景描写である」と言う先生の言葉が良くわかり感動しました。
さて、このマンガ、旅先の人々との交流が緻密なタッチで描かれています。細やかな心情がセリフとなり、人物がとても生き生きとしているのです。自然描写もとても細かく、植物の種類まで分かるくらいです。さすが、東北出身で自ら俳句も嗜む矢口先生だと思いました。
謎も多いと言われる芭蕉と曾良の旅ですが、先生は4ヶ月の間、この仕事だけに打ち込み、多くの資料を読み込むとともに現場を訪ね、ご自身の解釈を物語に反映させています。解釈や当時の俳諧についての説明も沢山書かれていて、とても勉強になります。
ということで、平泉や出羽路を訪れる方だけでなく、俳句や日本文学がお好きな方にもこのマンガをオススメします。
ちなみに、芭蕉と曾良は強力に導かれ羽黒山から月山へ向かい、頂上付近の小屋で一泊。2日目はそこから湯殿山神社まで下り再び月山へ登り返してから羽黒山まで戻っているのです。羽黒山と月山六合目・平清水の間は馬を使ったそうですが、2日目の歩行距離は約16km、累積標高差は上り950m、下り1900mにも及びます。かなりの健脚ですね!
「矢口高雄」そして「奥の細道」 恐るべしっ!
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