高島市黒谷/鴨川-八池谷(一部支流カヤワラ谷)
8回目で紹介した貴船の滝上流にはしばらくは滝はなく、谷は一旦落ち着きます。左岸道を行くと大摺鉢から貴船の滝の難所を迂回してくる道と合流、その先で道は八池谷を右岸へと渡ります。
その徒渉地点から上流を見ると落差7〜8mのチョックストーン滝が見えます。立派な滝なのですが名前はありません。
しかしこの滝に20年以上前に「君忘れじの滝」というプレートがかかっていました。兵○登山会による大きな手書きのものです。この登山会のプレートは関西の山あちらこちらでよく見かけたもので、かなりお節介なものがあったり、かかっている位置が滝の流芯近くで撮影の邪魔になるなど、以前からわたしはこの目立つプレート設置に疑問を抱いていました。
「君忘れじの滝」と言う名称は聞いたこともないし、ましてや八ッ淵の滝として正式に8つの名称がある中に、割り込むように7つ目と8つ目の間に9つ目の名称が付けられている。「君忘れじの滝」という名称から、遭難者を追悼、偲んで付けられたのかもしれませんが、「勝手に」「紛らわしく」独自に設置されている。
わたしの滝友の一人がここを初めて訪れた際、下流から順に巡ってこの8つ目の名称を示すプレートのある滝で八ッ淵の滝は終了だと思って、本来最後の「七遍返し」に行くことなく戻ってしまったということもありました。
滝に勝手に名称を付けるのは良いのか悪いのか、わたしは否定的ですが、もしよしととらえて設置するにも、この場所のこの滝にはないだろうと思います。
当時の高島町に問い合わせて聞いてみたところ、町としては八ッ淵の滝は既に名称のある8つの滝の総称という認識で、その中に勝手にと思われる名称の滝があるのは非常に紛らわしいという回答をいただきました。それに伴い、わたしはこのプレートを撤去しました。
というような滝が1枚目のこの無名滝です。
2枚目の写真は、1枚目の無名滝の少し上流で右岸から流入してくるカヤワラ谷にかかる無名滝です。本流との出合からでもチラ見できるもので、落差は10mほどありそうですが、滝壺と呼べるものはありません。
3枚目は次回に紹介しようと思っている「七遍返し」の上流にかかる滝で、八ッ淵の滝は「七遍返し」で終了しますが、まだまだ上流にも滝は途絶えることなく続いているということで、そのうちのひとつとして紹介します。
八池谷はこれら小滝が続いた後、さらに「シャクナゲの滝」「まぼろしの滝」という名の滝も上流に存在しているという気の抜けない谷です。
貴船の滝からハシゴと鎖のルートをたどり20分ほどで1枚目の写真の滝です。
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