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鳥居地峠の到着時間は、何と11時22分です。早出早着という登山の常識からすれば、本来なら「喝!」を入れるべきスタート時間です。これについては、公共交通機関の諸事情により、やむを得なかったのです。電車・バス利用の私には、これが精一杯でした。
帰りのバスと電車の運行状況を考慮すると、忍野村役場前バス停から高座山ピストンの行動時間は、最大で3時間20分です。それは、この日のスタート前に予め調べておきました。いつもの牛歩では間に合わないので、極力無駄な時間をかけずに高座山の山頂を目指しました。
高座山への急登を、花の写真を撮りながらエッチラオッチラ歩いていると、少し平らなところで一人のおじさんが休憩していました。私は、そのおじさんの熱い視線を何となく感じたので、「こんにちは!この登山道をバイクが走るんですね〜。ただでさえあまり良くない登山道なのに、どうなんですかね?」と話しかけました。
すると、おじさんは何とも意外なことを言いました。「まあ、そのおかげで(ムラサキ)センブリがたくさん咲くんだけどね。」と。おじさん曰く、(ムラサキ)センブリはザレ場を好んで咲くそうです。
その後、私とおじさんは高座山の山頂を目指して歩き始めました。そのおじさんは、忍野村で生まれ育ったそうです。高座山周辺のことは何でも知っているらしく、私が聞きもしないことを次から次へと教えてくれました。私は、おじさんの一語一句を聞き漏らすまいと、一生懸命に耳を傾けました。
下山途中に、とっくに花期の終わったフシグロのことをおじさんに聞いてみました。おじさんは、「フシグロなら、一つだけ咲いていたよ。」と言いながら、その場所に連れて行ってくれたのです。写真は、その時に咲いていたフシグロです。私は、少し時間をかけてフシグロの写真を撮りました。おじさんは、優しい眼差しで私を見ていました。
おじさんは、鳥居地峠から富士山駅まで私を車で送ってくれました。高座山のガイド料と合わせて、いくらか包むべきだったかもしれません。しかし、それはあまりにも無粋というか、おじさんに対して失礼ではないかと思いました。私は、おじさんに深々と頭を下げてお礼を言いました。おじさんは、とても嬉しそうに私を見送ってくれました。
この日、高座山で出逢ったおじさんのことを、私は一生忘れることはできないでしょう。来年も、再びおじさんと逢えることを期待して、必ず高座山に登ろうと思っています。
それではまた😊
fgacktyさん、こんばんは!
良い話ですねー。
思い出に残る山行になりましたね。
komarikuさん、こんばんは。
中央線の運行状況があまりにも悪いので、この日の山行を最後まで迷いました。
でも、決行して大成功でしたよ。おじさんとの素晴らしい出逢いがあったので!
コメントありがとうございました。それではまた😊
fgacktyさん、こんばんは。
素晴らしい出逢いでしたね。
そういった出逢いがあるから、山歩きはやめられません。
自分も昨年登った山で逢って少し話しただけなのに、今でもヤマレコ を通じて、よくメッセージを下さる方がいます。
ありがたいことです。
最近では、景色や花などと同じく、山での出逢いも楽しみの一つになっている気がします。
MonsieurKudoさん、こんばんは。
ホント素晴らしい出逢いでしたよ。とにかく呆れるほど色々なことを知っているおじさんでした。花だけでなく、山菜や木の実のこともよく知っていましたよ。
コメントありがとうございました。それではまた😊
fgacktyさん、こんばんわ。
良き出会いに恵まれましたね。
富士山界隈は自家用車でないとなかなか行きにくい
ものがありますが、高座山だけなら登山というより
富士山展望台的な山容なのでその時間でもありだと思います。
最近、富士急ハイランド前に安いカプセルホテルの
ようなものができたので、もう少し時間のかかる山なら
そういうのを利用するのもありかと。
k-yamaneさん、こんばんは。
高座山をピストンするだけなら、3時間もあれば十分なのですが、花を探しながらとなると、私にはちょっと忙しいんですよね〜。
でも、この山行をやってよかったと思います。おじさんに、たくさんのことを教えてもらえたので。ホント素晴らしい出逢いでした!
コメントありがとうございました。それではまた😊
おはようございます。
素敵な出会いでしたね、fgacktyさんが投げかけた一言で、おじさんはfgacktyさんの人柄を感じて親切にしてくださったのだと思いますよ。
show696さん、おはようございます。
いつもは、「今日はイイ天気ですね〜。」とか、「今日は富士山が綺麗に見えますね〜。」などと話しかけるのですが、この日は天気は曇りだし、富士山は見えないしで、どうしようかな?と花の写真を撮りながら考えました。
登山道にバイクのタイヤの跡がついていたので、それを会話の糸口にしましたが、それをムラサキセンブリで切り返されたのには正直驚きましたね。
そのおじさんは、私の姿を上からずっと見ていて、私のことを相当の花好きと思ったのでしょう。「花好きの登山者が来るのを待っていた。」と、ご自分でもそう言っていました。
その後、二人で花の話をしながら歩きました。短い時間でしたが、私にとって実に楽しいひと時を過ごすことができました。
長くなってすみません。コメントありがとうございました。それではまた😊
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