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#朝ラン #早朝ラン #ランニング
オーディブルはM.W. クレイヴン『恐怖を失った男』の続き。第一部の終わりまで。
マーサを排除した謎のグループ(経営陣という表現が頻繁に出てくるので、何らかの企業体だろう)の黄色いスーツの男はペイトン・ノースというらしい。広範囲に顔が効く隠れた犯罪組織のようだが、かれらは当初から父親のミッチと、ミッチに依頼を受けたケーニグを監視していた。ケーニグが銃乱射犯と間違えられて警察に勾留されたのは、ケーニグがマーストン教授を脅迫した直後に、かれらの手先がかれから必要な情報を聞き出し、殺害したからだという。ミッチの差配によりケーニグは警察から脱出し、SOG時代の不倶戴天の敵であり、いいまは民間諜報機関に所属するジェンの支援を受けることになる。ケーニグとジェンはマーサのルームメイト、フレヤ・ジャクソンから話を聞き、8年前にロッククライミング事故で亡くなったガンナー・ウーリッヒと、友人のスペンサー・クインの名をゲットする。マーサはどうやら執筆中の論文で、ガンナーの死後、スペンサーがガンナーの名を冠した太陽光発電会社を起業した事実を調べていたらしい。
ケーニグが6年間姿をくらましたのは、かれが例の事件で射殺した若者の父親、ロシアンマフィア〈ソルンツェフスカヤ・ブラトヴァ〉のアメリカ支部のナンバー2、ザミャーチンのセリフが物語る。
「わしの稼業の大半は、幻想の上に成り立っている。わしらは恐怖の持つ力に頼って、望むものを手に入れているのだ。そうして手下を従わせる。NYPDが市民の遵法精神に頼っているのと同じように、わしらは人々のわしらに対する恐怖に頼っている。仮にニューヨークの犯罪者がみな同時にNYPDに立ち向かってきたら、そのときには」「幻想がその正体を明らかにするだろう。それが幻想だったことに誰もが気づく。そのときNYPDは影も形もなくなる」
「そして恐怖を抱く人がいなくなったら、わしらは商売あがったりだ。ボスの息子が殺されたら、報復しなければならん」「きみにもわかるだろうが、このことにはほかの選択肢がないのだ。わしが復讐を望むか望まないかという問題ではない。これは組織としての決定なのだ。復讐は、わしらには人も金も無限にあるという宣言であり、競争相手へのメッセージでもある。競争相手が、わしらの一家を殺してもいいのだと受け取ったら、わしらの一家は殺されるだろう。そうすれば、わしらの稼業も立ち行かなくなる」
ザミャーチンはケーニグの首に500万ドルの懸賞金を賭け、ダークウェブでその情報を公開した。ただし、公開するまで24時間の猶予付きで。「ザミャーチンの説明によると、おれの選択肢はふたつにかぎられた。500万ドルの懸賞金付きのお尋ね者として姿を消すか、連邦捜査官を脅迫した容疑で連中を追うかだ。後者を選択したら、懸賞金の対象はおれとゾーイ(妹)の2人の抹殺に広がると言われた」
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