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旅の良さは当てのない筋書きこそ旅の楽しさでしょうか。
『旅』なる文字面の持つ孤独と浪漫、それも今は遥か昔の話。哀愁に満ちたあの懐かしい旅のイメージは刻々と日本から失われつつありますね。かの芭蕉も当てのない旅に生涯をかけたが・・・・・。
筋書きのない旅と、なにやら能書きを垂れたが、芭蕉とは裏腹に近代塵?の私はレンタカーを下駄代わりに東西南北喜々として駆け巡るんでありまして。
さて、北海道に足を踏み入れたからには庶民の朝食は、日本人なら泣いて喜ぶホッケ定食から一日が始まる。これはもう常識でしょうか。
一口食べて胸の底が熱くなる。 これなら胃腸も活発、快便怪通快適にもなろうというもの。
ところで皆さん、さりげない日本食を食べていると愛国心が芽生え、食事している身体も自然に姿勢を正し、毅然とした心構えになりませんか。
「誰も俺の料理に手出しをするなよ!」という意識が押しとどめもなく湧きあがり胸イッパイになりませんか?(笑)
目の前のタクアンやかまぼこを前にして、祖国愛といった国家規模とも思える壮大な心の高まりを覚え、目にはうっすらと涙さえ浮かんできませんか? 「えっ おきない? 非国民め」
さてと北海道上陸2日目。札幌から日本一の直線道路(29.2km)を爆走、滝川から日本海側「留萌」へ。今旅の一番の目的「R232・日本海オロロン街道」の疾走北進だ
留萌から日本海岸を北上、途中北海道で現存する最大の番屋建物「おびら鰊番屋」を見学。(明治38年築)
豪壮極まる佇まいを目の当たりにし当時の網元の栄華が偲ばれる。傍らには北海道の名付け親、松浦武四郎翁の像が。
目の前に♨マークを見れば素通りできない因果な性格。苫前「ふあっと温泉」にドボン!
扉を開けると湯気がブアァ〜と巻きあがって襲いかかる。塩化物強塩泉ということで入浴後も塩分の保温効果からでしょうか、お湯からあがっても汗が夕立ちのように噴き出してくる。
露天風呂から天売島・焼尻島も一望、ついつい長湯でドップリ浸かる。身体が湯豆腐のようにふやけて崩れてゆく。
お昼は羽幌「北のにしん屋」で豪華絢爛海鮮丼をいただく。
一口食べて胃がほくそ笑む。身体中が歓喜に身もだえコタコラする。あんまり安いので夢を見ているような気分だ。北海道民は幸せモンだ。
日本海オロロンラインは走っていて本当に気持ちの好い道だ。行き合う車も少なく貸切状態でノンビリ走れる。オロロン街道は石狩市から稚内に至る国道の愛称である。「オロロン」とはウミガラスのこと。
チンタラ走行していると、邪魔だとばかりに我が車の追い越しだ。どうも迷惑走行は私のようだ。
風力発電の風車が並ぶほかはコンビニ・人家・信号機・電柱柱皆無。海に利尻富士の雄姿が仁王立ち。
利尻富士を背景に「北緯45度通過点」Nモニュメントを通過。フランスのボルドーやイタリアのミラノと同緯度である。
日本海に沈む夕陽は絶景であり利尻富士も彩りに一役。夕日をみていると気持ちが揺れて眩しくめまいを感じる。
暮れるに従い、夕日が海原に反射し黄金に濡れている。アーしびれてきました 。時間がポロポロと崩れて行く。
【添付写真】
・日本最北端の「おびら鰊番屋」
・コンビニ無し 信号機無し 観えるのは利尻富士の艶やかなシルエット
・「日本の夕陽百選」 留萌黄金海岸
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