プロセスを重視する登山

目標をもち、生産性をあげ、結果を残せという現代社会の価値観（目標達成至上主義）の影響からか、趣味の登山においてもピークハントした山の数を重視し、他人とコースタイムを競い、難易度の高いコースを踏破することが優れている、という考えに私たちは囚われていないでしょうか？

次から次へと目標を持つこと、効率ばかりを考えること、他人の目を気にすること。どの山に登った、どれくらいの高さの山だった。登頂できた、できなかった。
その違いで何かが変わるのでしょう？

こうした心のクセによって、失ったもの、見なくなったもの、通り過ぎてしまうものが多いのではないでしょうか。
自然の中に居て、深呼吸するだけで十分満ち足りるのに。

刺激でストレスを上塗りするのではなく、瞬間瞬間を大切にし、五感で自然と触れ、この場この時に自分の心があることで満足を得る。そういう登山をしたいなと思います。