先日の39南面で指を怪我した。詰めのガレで岩に中指を挟み、腱が潰れた。日常で使えるまで今年一杯はかかるという。
全部終わった。
継続予定だった23南面も、その後に控えていたメインの単独行も。岩の下から出てきた岩を見た瞬間、終わりを悟った。
今思えばよくないところに足を置いたせいだし、何となく余裕から緊張感がなかった。とはいえ39南面が終わって日高で戦える実力がついてきているのを実感し、楽しく登っていただけだったのに。
神様は親切だ。今年のこの感じで打ち込みまくってたら怪我しても何もおかしくなかったとも思う。よくないクライミングもしていた。まだ死ぬことはないってことなんでしょうか。1人じゃない時に怪我しとけってことですか。
ただ、俺はこのシーズンに誰よりもかけていた。沢の調子も申し分なく、そこそこ難しい単独行にも慣れてきた。今回の39、23南面の継続で自信をつけて8/12から長期で日高に入る予定だった。大学院の研究・就職で、沢にここまで打ち込めるシーズンは今後ないはずだ。脂がのってきている。そんな自信もあったのに。ルームのみんなにも言ってしまった。2021シーズンは戻ってこない。
少なくとも春からの毎日はこのために全部を注いでいた。昨日までの栄養管理も、今では好きになったボルダリングも、計画も作ったデポも。金も時間も体力も気力も知力も。急すぎてまだ実感が湧かない。よく分からなさすぎて、まだ単独行に行かなくて良くなった安堵さえある。
あまりに残酷だ。3年目の時もそうだった。これからまたしばらくは他のヤツの報告も見たくないだろう。壁に貼ってある日高の地図も。目の前の目標を見失って完全に鬱だ。山の目標、それが今の全てだったから。
今できることを頑張るとか、過ぎたことは仕方ないとか、それはそうなんだけど、今は無理っす。来シーズンの沢じゃあダメなんだよ。勢いが。空っぽだ。
今日は実感のなさと投げやりな気持ち。お口ぽかーんです。
また明日には少し変わっているかも知れない。
明日手術です。冬は登れる指に戻りますように。
トミーコールドウェルとか山野井泰史に近づいたと思って頑張るわ。
絶対前より強いクライマーになる。
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