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なぜこういうことを考えたかというと動機は単純で、幌尻岳額平川口からの登山に原則として(豊糠・第二ゲート間のシャトル利用のため)必要な幌尻山荘予約を前年12月予約開始日にどーんとしたのはいいが、ひきあてたのはなんと一年で最悪の日であった9月2日往、3日復(2日は上り全て欠便、下りは3便は出たがある登山者が30メートル流された。3日は上下とも全便運行だが利用者によるとへそあたりまで水があった由)だったからである。天気がよければこんなこと考えなかっただろう。
チキンな自分は1週間くらい前からwindyと気象庁日高地方日高のデータ(添付したスクショ。幌尻と離れているがある程度参考となる)とをにらんでいたが、北海道・東北方面の前線の動きからして大雨不可避と判断し、ため息をつきながらキャンセル手続きを始めた。幌尻山荘宿泊とシャトル利用料の13000円は1月前までに支払わねばならず、その後は自己都合キャンセルは返金なし、という山小屋としては異例なルールだと知っていたので、同額を失うことを覚悟していたところ、画面をみるとなんと翌日以降空きが相当あり(前年12月にはそんなことなかった。よほどキャンセルあるいは払込みしない人が多かったのだろう)ペナルティなしに日程変更可能な仕様となっていた(設計思想が「すこしゆったり目に予定を組んでください、登山当日天候がわるければ前後にずらせます(絶対にではないけど)」というもののようであり、「自己都合キャンセルは返金せず」もこういうことならやや理解できる気がした。運よくLCCのジェットスターも変更可能としていたし勤め先も休日もフレキシブルであった)!
というわけで、ただちに予定を1日ずらしたのだが、このときの雨は年で最大クラスで増水が1日ではおさまらないのでは、すくなくともシャトルの1便は翌日も出ないのでは(実際には出た。判断する山荘管理人はいい意味での自己責任の考えを貫く人のようだ)と心配になり、さらに1日ずらしたのが今回のスケジュールである。
おかげで9月4日にはやや増水しているものの難なく往の渡渉、翌5日に更に容易に復の渡渉をしながら、自分より前に渡渉した先人の苦労を聞く機会に恵まれた。人数は少ないながら9月3日往(10人以下と思われる。なお自分は4日に3人の方と対向した)で渡渉した方たちによると、腹まで、小柄な人だと胸くらいまで水があったとのこと。
★毎度登場、ハルシネーションも少なくないチャットGPT先生によると
・事故が起きる一方で、すいすいと渡ってしまう人もいるのはなぜ?――この差は「体格や筋力」だけでなく、技術と判断の積み重ねにあります。
・腰以上の水位・速い流れ=渡渉中止が基本。膝〜太もも程度でも、ストック+低重心+斜め上流で安定を確保する。
・「グループで渡る=必ずしも安全」ではなく、状況によってはかえって危険度を高めることもあります(流れに対して“まとまった面”を作ってしまう → 抵抗が増えて逆に流されやすい;誰かがバランスを崩すと連鎖する → 全員がまとめて転倒するリスク;足場を選びにくい → 隣の人とペースを合わせるため、自分にとってベストの一歩を踏めない;強い人に依存してしまう → 個人の判断力が落ちる)。
・ 渡渉のプロ基準(山岳ガイド・山岳会での実践的目安)
1. 水位による基準
膝下まで:原則OK。初心者でも練習すれば可能。
膝〜太もも:経験者向け。流速が速い場合は要注意。慎重に。
腰以上:原則中止。事故リスクが跳ね上がる。
胸以上:ガイド業界では「渡らない」が鉄則。
2. 流速による基準
時速1m未満(足に当たっても押されない):安全に渡れる。
時速1〜2m(足が揺れる):注意。強い踏ん張りが必要。
時速3m以上(足が取られそう):原則中止。
●水位と流速をセットで見る。F=1/2 ρCd A v square
流体密度 ρ、抗力係数Cd、投影面積A 流速v
水深が膝→腰→腹部と増すにつれ、**人体が受ける横方向の水圧(ドラッグ)**は急激に増大
3. 地形と足場の基準
川幅が広く浅い=安全寄り
狭く深い=危険寄り
底が砂利や小石=安定
大きな石がごろごろ=滑って転倒しやすい
4. 人的要素の基準
経験者でも1回目は試し渡りをする(浅瀬や支流で練習)。
グループでは一人ずつ(支援が必要な場合を除く)。
撤退基準を最初に決める(「腰以上なら即撤退」など)。
5 沢渡りにおけるロープ使用の前提
正しくは:全員がハーネスを装着
ロープを胸〜肩の高さに水平にフィックス
各自がカラビナでクリップし、一人ずつ渡る
実際の事故では高齢者主体で、沢登りや確保技術に不慣れ。ハーネスもなく、ザックや腰にロープを巻いただけの形であった
6 「流されても助かる」地形
広い浅瀬:川幅が広く、下流が緩やかな瀬や砂利床。流されても自然に止まるか、岸に寄せられる。
障害物が少ない:倒木や大岩がなく、体が引っかからない。
滝や落差がない:万一流されても生命に直結しにくい。
👉 幌尻の額平川では、四ノ沢出合より下流は「浅瀬が広がる」ため “流れても回収できる”地形
「流されたら致命的」な地形
滝・落差が直下にある:数m〜数十m落ちれば死亡リスク大。
滝壺がある:渦流や逆流に巻かれ、浮上できず溺死。
狭いゴルジュ:両岸が切り立ち、逃げ場がなく岩に叩きつけられる。
倒木や大岩:水流で押し付けられ、体が固定され窒息。
7 額平川固有の状況
1. 渡りやすいルートがある理由
幌尻は人気ルートなので毎年多数の登山者が通過。
結果、**人が歩きやすい石の並び=“踏み跡ならぬ踏み渡り跡”**ができる。
天候が良ければ、上流から覗くと「浅く石が安定した道筋(白っぽく平たい石が並んでいる 苔がついていない=滑りにくい)」が肉眼で確認できる。
2. それでも危ない条件
濁流時:水が濁って石が見えず、ラインを外しやすい。
曇天・夕方:光量が少ないと水底が見えにくく、陰影で判断ミスをしやすい。
増水時:普段の“浅瀬の道筋”が完全に沈んでしまう。
以上、とりとめもない引用で恐縮ですが、実際に現場にくるまではわからなかったことを、現場を見てGPT先生の解説とあわせると、やや理解が深まったように思えました。
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