今回は、まずは和賀岳に関してお話をさせていただこうと思います。
結論から申しますと今問題となっている和賀岳の秋田側の甘露水登山口からの登山道で小杉山から山頂までの薮の区間は改善されない可能性が高いです。
また、登山者に何かあった場合は責任は行政側ではなく登山者側にあると考えられます。
前述した通り、和賀岳は”〜公園”ではなく”自然環境保全地域”で”極力人為を加えず後世に伝えることを目的として指定された地域”です。従いまして、山道も登山のためではなく、この領域を保全するための道です。あくまで、環境省の責任でこの地域の自然保全が最優先されます。
山の保全に関しては現状は管理可能力のある個人又は組織、団体に依頼されており、和賀岳の場合は西和賀郡和賀町から数人の個人が依頼されて保全活動が行われているようです(西和賀郡和賀町観光協会による)。
しかしながら、ここからは個人的な考えなのですが以下三点の疑問点があります
(1)岩手側の高下登山口から山頂までは整備されており、薬師岳直下から山頂までの岩手県側の自然環境保全地域が整備されていないところがあるのはなぜか
(2)そもそも、自然環境保全地域の定義から”登山道”という名はふさわしくなく
”自然環境保全道”というべきで登山道と言ってはならないのではないか。さらに、登山自体がまずいのではないか。
(3)薬師岳直下から小杉山までは岩手県は刈り払いをしていないにもかかわらず刈られていたのはなぜか。
もし現在の岩手側から山頂までの道を”登山道”ではなく、”自然環境保全道”というのならば岩手県に含まれる山頂から薬師岳直下までの部分は自然保全活動のために整備されるべきです。また、秋田県は薬師岳直下から秋田県側だけは整備できますが岩手県側の了承なしに勝手なことをしてはならないのです。実際、岩手県、秋田県ともこの山を積極的に観光アピールをしておりません。グレーな部分が多いのです。
では、今後どのようにされるべきか。自分は保全に関しては
(1)環境省が有識者など地元の人だけでなくボランティアを募集して行う。
(過去に、秋田駒ケ岳周辺で行われた実績があります)
(2)秋田側(大仙市?、美里町?)との協議体を作り定例会を行い保全のための会議をする
(3)この山に登る目的は”登山”ではなく、”環境保全観察”を目的とし、山に入いる方々はそのために申請をし、環境省が必要と思われる地点の”登山道”からの写真を撮って後日送るなどをして何らかの環境保全活動を行う。
(4)秋田と岩手にまたがる国定公園にする
などを検討されてもよいのではないかと思います。
しかしなが次の本音が聞こえてきそうな気がします。
そうはいっても、いきなり登山禁止とは言えないので
岩手県側:山頂から薬師岳直下までは秋田側の甘露水登山口からの登山道なので秋田が整備してくれないかなぁ。
秋田側:薬師平途中までは登山道は秋田と岩手を行ったり来たりしているのでとりあえず小杉山までは秋田が整備するけどその先は完全に岩手側で地域的に難しいところなので岩手がやってくれないかなぁ。
この山を登られる方はくれぐれもお気をつけください。
次回は、秋田駒ヶ岳に関してお話をいたします。
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