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例えば、山と渓谷社の『新・分県登山ガイド[改訂版]23・三重県の山(2010年発行)』中の藤原岳登山ルート案内地図およびチェックポイント案内写真でも、避難小屋西側小邱を青丸地点④として、藤原岳の山頂と措定している(写真左・中央)。
しかし、近年は展望丘(古くは展望ヶ丘、別名・展望台、ここには三角点ではなく基準点がある)最高点を、すなわち藤原岳山頂とする向きが多い。展望丘がこの10数年で山頂に昇格したのは、いったいぜんたい何故だろう。ヤマレコやらヤマップやらの標記が、一般的に幅を利かせるようになったせいだろうか。
ただし、依然として展望丘最高点の標高も、公式には未確定のままのようだ。写真右は、西尾寿一著『鈴鹿の山と谷2(1988年発行)』中の藤原岳山上台地付近の尾根・谷概念図。我々オールドハイカーには、展望丘へのこんな幾分冷ややかな扱いの方に、よほど馴染みがあるんだよね(本書には藤原岳の標高を、天狗岩の標高1,171mとイコールの記載あり)。
聞くところによると、その昔の夏場の藤原岳山上台地と言えば、北は頭陀ヶ平三角点から南は袴ヶ腰三角点(現在廃点)までの間で、恐ろしいほどの大藪漕ぎに笹ヶ原泳ぎを強いられたようだ。
ついでに言うならば、北村賢ニ著『祷の峯(1988年発行)』中の「藤原岳展望丘」には1,120mの標高記載があり、これは単純な誤記のように思える。そしてこの誤記が、藤原岳山頂問題のあれこれの混乱の源、になっているような気がする。また、この記載に基づいた標高標示が、展望丘最高点(展望台)の案内プレートにも見られる。
ちなみに、ヤマレコの「藤原岳展望丘」に関する現状の解説文には、少なからずと言うか大いに疑問がある。
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