ベートーヴェン第九。
私はこの曲を聴く度に涙が溢れ胸が熱くなります。
今や音楽は好きな時に好きなだけ
繰り返し聴けるありがたさがあるが、
この第九もこれまで何十回、何百回聴いたか分からない。
そんな知り尽くしたこの曲を、この時期になると聴きに行きたくなるのは何故なのだろう?
確か第九は、ベートーヴェンの耳が聞こえなくなってから20数年の後、晩年に創り上げた大曲。
ベートーヴェンにとって難聴はあってはならなかった事。
遺書をしたため自殺を図るまで追い詰められ、どれほど悩み苦しみ抜いたのだろうか?
しかし、その後彼は生きる事を選んだ。
聞こえなくなった後も音楽家であり続け、あり続けてくれた。
苦難を越え覚悟を決めてからの生き様、不幸を逆転に変え、万人に感動を与え続ける音楽を築いてみせた。
生きる歓びを作品に変えていく精強な精神力は想像を絶する。
だけども、作曲家、音楽家として考えると難聴は「あり」ではなかったか?と思ったりもする。
ベートーヴェンの作品でどの曲も共通し言えるのは、時に激しく堂々と重重しくも、
「無」の中で鳴り響く音。
「無」故に生まれる美しさ。
逆境を越え歓びを受けた繊細で清らかな美美しさが、全ての曲に際立っている。
「もし彼の耳が聞こえていたならば、
彼の作品一つ一つは、こんなにも輝いただろうか?」
そして誰にも成し得ない偉大な音楽を創り上げ、200年経った今でも色褪せず生き続ける魂の様な大曲たち。
それ故に鷲掴みにされ、虜になり、何度聴いてもまた聴きたくなる。
彼がもしあの時命を絶っていたならば、、、、。
そう思うと、
この世に生まれ、同じ時間を与えられた中でこの曲に出逢えたのは奇跡でしかない。
どこか山に似ている感覚。
そして今日また、、、、
これを聴ける歓び、素直に嬉しい。
そんな事を噛み締めて、
さてこれから、、、、
幸せな時間、、、、過ごして参ります♬
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