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古くから芍薬甘草湯は筋痙攣を抑える作用で利用されてきた漢方で、登山においても必携している方はいるだろう。しかし間違った使い方をしている人が結構多い。
芍薬甘草湯は速効性があるのでこむらがえりが始まってから内服しても15-30分程度で効果が出てくる。これを「登山前、まだ痙攣が起きていないときから事前に飲む」方がいる。危ない。
そもそも筋痙攣が何で起きるかを考えればわかる。登山中に自分の筋力体力の限界を超えたときに筋痙攣が始まるわけで、いわば「老骨に鞭打つ」状態。それを一時的に強引にねじ伏せるのが芍薬甘草湯。ガンガン回しているエンジンを一時的にレブリミット解除するだけなのだ。
それを事前に内服したらどうか。はじめからレブリミット解除したエンジンを上限知らないまま回し続けたら結果は「エンジンブロー」再起不能に陥る。筋痙攣は自分のレブリミットを超えたという一つのシグナル。そのシグナルを減らすのは芍薬甘草湯ではなく筋力体力づくり、地道なメカチューンが重要になってくる。
もちろん山に必携として持参するのはよいと思う。自分も必ず持って歩く。しかしここ最近体力づくりを心がけて運動するようにしたら使用頻度は大幅に減った。
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