今日は、南木曽岳に友人と行く予定だったが、昨日の段階で雨予報、はやばやと諦めた。
新潟の山に明け暮れた夏休みを終わって、二週山離れで、暫くぶりに馬込川の堤防を16km走った。夏バテかどうかは不明だが、夏休みの山から帰った後、3kg体重が減って、今日の走りで、さらに1.5kg減った。
私の有史以来初めて、62.1kgの体重に落ちた。こんな軽い体重は経験したことが初めてだった。
今日の大仕事は、家の雨戸に巣を作ったスズメ蜂を退治すること。
蜂退治スプレーと後は攻撃を避ける仕掛けとして、
肩から首、頭を覆う二重の網、山のレインウェア、二重の手袋、足を覆う長靴、これらの間を粘着テープでシール、暑かったが、蜂への対応は一瞬で終わった。
朝のランニング中に目に飛び込んだ一こま、川辺の土手を犬が登っていた。
土手の下は、いつもは早朝からゲートボールを楽しむ広場になっている。
上から飼い主が犬を引っ張っていた。
川辺の草むらにバッタの親子がいた。
母バッタは、わが子をがんばりやに育てたかった。
傾斜した土手の草を掻き分け、
「さあ、坊や、土手の上まで登るのですよ。」
登っては降り、登っては降り、繰り返し、繰り返し、鍛えられた坊やは、みるみるたくましく育ち、バッタ少年になりました。
ある時、「お母さん、助けて」悲鳴が聞こえました。
母バッタが声の方向に走ってゆくと、なんと、大きな蟻地獄に落ちて、斜面の途中でバッタ少年がもがいているではありませんか。
母バッタは、言いました。
「あなたは強い子よ。頑張って上がっておいで!」
バッタ少年は、精いっぱいに手足を動かせてもがいたのです。
それは、あの土手を登ったときもしなかったほどの頑張りでした。
でも登っても登っても砂は崩れました。
もがいてももがいても砂は崩れました。
バッタ少年が夢を見ました。
天国に来たような花園に来ていましたが、相変わらず、花園の坂を登ろうとしていました。手足だけでなく体もなんか重いのです。
「バッタ坊や」
誰でしょうか。お父さんのような声にも聞こえました。
バッタ少年は、お父さんには会ったことはありません。
でも小さいときに声は聞いたことがありました。
「坊や、ジャンプだよ。バッタは、ジャンプが得意だろ」
バッタ少年は、体の上を覆った砂ごと飛び上がりました。
そのジャンプは、蟻地獄の穴の深さを越えるより何倍もの高さに届きました。
バッタ少年は、飛びながら、お父さんの姿を探しました。
でも、あれは誰だったのでしょうか。
だれもいません。
眼下には、蟻地獄どころか、あの土手も、水の流れも遠くまで広がって見えました。
相変わらず、土手を犬とその飼い主が登っていました。
ほんの一瞬の神様のいたずらでしょうか。
TPOという言葉があります。
時、場所、機会のことです。
幕末の坂本竜馬のように、その時代に必要とされる人にその時代にふさわしい
働きを要求されています。
今は、又その様な時代であるようです。
時宜に会わない無駄なと言っては失礼ですが動きをしてないだろうか。
「バッタ坊や、ジャンプしてご覧ん」
「あなたに今必要なのは、ジャンプなのですよ」
もうすぐ12km地点を越えます。暫くぶりのランニングで、もう汗だらけ。
でも、暫くぶり今日は走ってよかったな。
(おわり)
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