この一週間ほどYouTubeで過去の遭難事例の解説動画を観ていて、「成る程。そうだよなぁ〜」、「判断が遅いんだろうなぁ〜」、「持つべき装備を持たないからだよ。相手任せはいかんなぁ〜」とにわか解説者。
これが伏線であったのか否かは分からないが、今回の生藤山は普段は持たない熊鈴を持って家を出た。軍刀利神社の鳥居を潜るあたりから最近人の入った気配や様子が感じられず、この時の空模様と同様に曇った薄暗い印象であった。熊鈴と口笛を吹きながら軍刀利神社の鳥居を潜った。
本殿でお参りを済ませ、本殿裏の登山道へ入る。道は広く問題はないが、何気に陰鬱な感は否めない。
奥宮を超えると丁字路になる。生藤山へは右手を取り小さな沢を渡って15分位登った処でガッサっと物音がしたので前方を見ると
「出たぁ〜!!!」
凡そ50m先に黒い影。1.5m程と思われるクマの成獣。相手も驚いて90度方向転換をしてその場を去って行った。一瞬登山を続けるか迷ったが、即撤退を決意。多分、クマは出て来ないだろうが、それは多分なのだ。ホイッスルを吹きながら下山を始めた。奥宮を過ぎた辺りで初老の夫婦と遭遇。クマの話を伝えたが、奥宮まで入ってみるとのこと。
取り敢えずバス停まで辿り着き時刻表を見ると16:30までバスがない。朝と夕のそれぞれ1便しかないのだ。仕方なく上野原駅まで徒歩。途中交番もなかったので観光案内所へその旨伝えた。
足掛け18年間北海度とオレゴンに暮らし、渓流釣りや沢登りなどなどやって来たがヒグマなどとの遭遇は一度もなかった。北海道時代はヒグマが身近な存在であったので緊張感もあったが、本州へ帰ってきてからは緊張感が薄れていたやも知れない。クマの数は確実に増えているように感じる。クマのみならず鹿や猪の食害も深刻だと聞く。九州島のようにクマが絶滅して仕舞えば安心して山歩きも出来ようが、果たしてそれで良いのだろうかと疑問さえ浮かぶ。元来熊鈴無用派ではあったが、今一度再考したい。
保護か、共生か、駆除かは意見の分かれるところであろう。私見ではあるが、補助金目当てのメガソーラーなどによる無駄な開発も原因のひとつであると信じている。そして、誤解を恐れずに言うならば、それらの野生動物同様に地球上における人類も増え過ぎたのではないだろうか・・・。やっぱり人類に責任があるように思われて仕方がない。
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