8月11日の山行きでの出来事です。
栗沢山に向かうべく、北沢峠の山荘を4時15分に出発。
日の出は5時くらいなのですが、樹林帯で曇りのため、多分明るくなって
足元がはっきりして安全に歩けるのは5時過ぎだと思います。
ヘッデン装着して歩き始めました。
「真っ暗闇をヘッデンして山の中を歩くのは面白いなあ」
なんて思いながら長衛小屋の前で立ち止まり、ステンドグラスみたいな
テン場のたくさんのテントを見ていたら、
後ろから「ヘッデンをしていない登山者」がやってきて追い越していきました。
闇夜のカラスみたいでした。
あれ?なんて思いましたが、
「きっとここまでは足元も安全だし長衛小屋をすぎてからヘッデンを点けるのか」
と解釈して出発。
長衛小屋を過ぎてしばらくすると...
なんとさっきの「ヘッデンをしていない登山者」が闇夜の中に
呆然と立ち尽くしてこちらを見ていました。
何か嫌な予感がしましたが、
通り過ぎようとした時...
その「ヘッデンをしていない登山者」が、
「すみません。後を付いて行って良いですか?」
と言ったのです!
「ええ!それってどういうことだ?!!」
「こんなことってあるのか?」
と思ったと同時に妙な気分になりました。
なんて言っていいか分からない怒りと呆れなんかが入り混じり、
もう何も言う気力もなく、ただ呆然。
結局、「良いですよ」と答えて、「ヘッデンをしていない登山者」に任せて
こちらも何も言わず、相手も何も言わずのまま。
途中、渡渉の丸太橋が2ヶ所あったんですが、さすがにそこで落ちたら
面倒なので、渡るまで安全にライトで照らしてあげましたが。
仙水小屋まで無言で進んで、ようやくあたりが明るくなった時点で、
「ヘッデンをしていない登山者」は、やっと一言、
「ありがとうございました。ここで休憩します。」
私は、「気をつけて」と一言だけ言って分かれました。
最後まで何も分からず分かれましたが、
「ヘッデンをしていない登山者」は、幽霊ではないと思います。
ちゃんと足がありましたから。
障害のある方でもないはずです。行動とか目付きで分かります。
30前後の青年だと判断しました。
後は一切分かりません。
いろいろ考えましたが、
なぜ、ヘッデンをしないで出発したのか?
明るくなるのを待ってから出発できなかったのか?
真っ暗闇の中を出発する理由があったのか?
帰りのバスの時間にどうしても間に合わせたかったのか?
だったら、山頂に着く前に時間切れで撤退する方法をとらなかったのか?
それほど急いでいたのなら、なぜ仙水小屋で休憩したのか?
もういろいろ聞いてもしかたないので何も聞きませんでした。
しかし、一般常識としてどう考えても迷惑をかけるであろう相手のことを
考えて声をかけられないと思います。
長衛小屋前の安全な場所で明るくなるまで待っているはずです。
30分もすれば明るくなるのですから。
と、多くの疑問を考えながらの山行きとなりました。
この青年のことはなぜだかわかりませんが、数年前同じくヘッドランプを付けて早朝こもれび山荘を出発。長衛小屋を過ぎてもなんとか進んでいましたが、後ろから明らかに私より明るいヘッドランプの方が来られたので「一緒に行ってください」とお願いし話をしながら同行してもらいました。仙水峠手前で日の出の感じだったので同行者に「先に行きます」と日の出を見に進んだ。申し訳なかったです・・・
初めてのヘッドランプ歩行でしたが、明るさが2段階あることを知らずに暗い方で歩いていただけのことでした。恩知らずな私でした・・・
aoitoriさん
わざわざコメントありがとうございます。
似ている話ではありますが、
青年は月明かりが無ければ、一歩も踏み出せない状況におちいる
ことが分かっているにもかかわらず、
なぜ光が無い状態で出発したのか?
の問いに対して、
もしかして、出発当初から誰かに頼ろうとしていたのでは
ないかとも考えたら、腹立たしくなってしまった訳です。
しかし、話もせず本当のことは分かりませんが、
相手にそう思わせてしまうことに変わりありません。
そこがaoitoriさんとは、大きな違いだと思います。
きっと、aoitoriさんを先導してくれた方は、
なんとも思っていないと思います。
yamartinさん、こんばんわ。
そもそもでいえば、北沢峠で宿泊して
深夜未明に甲斐駒や栗沢山に登ろうかという
登山者がヘッデンを持っていない。ってところ
が不可解ですね。。今はかなり安物も出回って
ますから、日帰りハイキングならともかく、
そこはけちるところじゃないですから。
コメントありがとうございます。
k-yamaneさんがおっしゃる通りヘッデンは登山では必需品です。
ただ出発時故障してしまったかもしれませんし、忘れてしまったかもしれません。
理由はともかく光が全くない状態で、真っ暗闇の中を進むことが問題だと思います。
45分待てなかったのか?と考えてしまいます。
真っ暗闇の中を歩いて何かにつまづいてころんで打ちどころが悪かったらと、考えなかったのか?と思ってしまいます。
山では予期せぬ出来事がいつ発生するか全く分かりません。私自身もいつ遭難する場面に直面するか分かりません。
ただ、ずさんな装備と行動で行き詰まってしまう人と、しっかりした装備と行動をしていても運悪く行き詰ってしまう人では、救助に来ていただく人たちの気持は全く違うのいではないかと思われます。
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